ぼんやりと雨で白灰色にくすんだ空を見上げ
彼はただ自分の不遇を嘆いていた
心地よい雨音
窓に映る何も変わることのない陰鬱な樹影
まるで干からびて細い指を広げて絡め取ってしまいそうな

自分 ....
南の祖母は
星の名を教えてくれた
できの悪い生徒である私は
星の名をときどきまちがえた
そのたびに
牛乳をいれたコップが割れたり
黒猫が尿路結石になったり
母の眼鏡が折れたり
祖母は言 ....


僕らが互いに
傷つけあうことで

互いの心に
拳を打ちこむことで

五月の空に
広がっていく亀裂

それは、樹のようにも見える
幹の下から仰ぎ見る
真っ白な枝の広がりに ....
ささくれをめくる
なくする
そう自分をなくするだけ
傷ではなく暇つぶしの惰性で飽き性な私の
遊ぶ人はいないし
私と話す人はいない
私は私と見つめあっている
私が私を見ているだけで
じっ ....
 
 キャンドゥで

 ちいかわのミニメッシュポーチ見つけたよ

 これで私も

 100均財布界隈になるのだ



 ちいさなよろこびを

 いつでも見れるようにする

 ....
音楽を聴きながら寝落ちする
幸せな瞬間を味わうと
意識が目覚めた時
まだ目を瞑っていても
瞼を微かに照らす
カーテンの隙間の光が
寂しさを固めて
目やにとなる
ピンのあるタイヤは禁止されて
スタッドレスタイヤの時代になっても
凍結路面での安全性は保たれている

トゲのあるコトバは禁止されて
スタッドレスマンの時代になったので
凍結場面での安全性は ....
やわらかく
時に鋭く
言葉を紡ぐ

ママもパパもおじいちゃんおばあちゃんも
近所の犬も猫も
通っている幼稚園だって小学校だって
周りにある物事すべて
こどもにかかればあっという間に不思 ....
岸壁に腰かけて

オレンジ色に光る波を見てた

足踏みしかできない私たちが

束の間 癒された時


こうなる前に

どうにかできただろうに

選択権は私にしかなく

 ....
君は捌かれてゆく
綺麗に身をほぐされてゆく
おろしのような雪に
赤い魂が沈んで
旨くなって欲しいと願う夜に

この世のために何ができるか、ではなく
この世は何のためにあるか、であると
 ....
濁った瞳の上に暗幕が振り掛かる

握り潰した命が悲鳴をあげて指の間から紅い血を滴らせ
黒い大地に歪な池を象造(かたちづく)る
天は狂喜の雄叫びを揚げ嵐を呼び寄せ
病んだ精神(こころ)を深い闇 ....
仮面を被った少女は薔薇を抱き
読みかけの小説が傍に散らばっている
空想の中で眠るように生きている

夢見心地のままで目覚めるな
灰色の空が待っているから
夢見心地のままでいるなら

薔 ....
夕方と云う緩衝地帯
埋葬される思い出
忘却と麻痺の葬送

なんにもなくなる
からこそ
例えばあの子の
コーヒーカップ
その素敵な色合い
時流からふっと
浮かび上がり

くすりと ....
青い風がなく
白い波がほとばしる
草木は朝日に輝く
灰色の月が眠る
すべてが見えるとは つまり
何も見えてなど いないのだ

座席がひとつ空く
泣いたはずの誰かが星を見る
失ったこと ....
 変わらないもの

 いくら思い浮かべても浮かんでこない

 変わらないもの

 愛情

 変わらないというか

 最初からなかった

 変わらないもの

 地球

 ....
零を 壱にする トンネル で

喉に 蓋をして 籠城 

失神 寸前の玩具 を 振り起こして 朝

光源 の 舌では瞳 ドロップス

行くとも 来るとも なく 連なる季節

失念 ....
突然の雨に驚いて避けるように軒下に隠れた
冷たい雨粒が心の雫となって滴り落ちる

雨雲に覆われた白い世界
濁ったこの世界を
どうか憂いの瞳で見つめないでおくれ

傷みはやがて一筋の川とな ....
あめのやみ
あおのひろがり
ひびくもの
どこもかしこも
あるものあるもの
ひびくもの

もの哀しくも可憐な相貌
開いて結んで打ち下ろす

ときのじんわり
ひろがりいき
いきづく ....
171号線を

バイクで走る

奇跡的に壊れずにいたから

赦されたのだろうか


色々なものを振り切って

走る走る


道がずっと続いていて

色んなところに繋 ....
愛が罪を引きずってくる
静けさの中
封印されたはずの
運命がこぼれだした

唇に人差し指当てて
日常を脱ぎ捨てた二人は
裸で眠った
日が昇らないよう祈りながら
欲しかったのは
シャ ....
ひさしぶりにかえってきた娘が
玄関を開けて
いえのにおいがする、といった
ずっとこの家にいるわたしには
そのにおいがわからない
いいにおいかどうか
よくないにおいかどうかも
わたしが息を ....
花の名前を調べてる。恋をしたから
髪を梳いてる。恋をしたから
光を見つけて連れて帰る 恋をしたから
くだらない言葉を愛しはじめる 恋をしたから
花が枯れたら泣いて悲しむ、恋をしたから。
 ....
夜 歪み絵の上に鏡張りの円筒を置くと
立ち現れる 舶来之軽業少女
鏡の森を抜けてきたので
衣装に絡みついた光を手で払う

零度で宙吊りになる 水で書いた詩
ストローで吸い込んで要約すると
 ....
 この朝に 、この夕に

しとしとしとしと雨降り続け
私と云うものに込められた
深い想い 、時の広がり
受け容れさせる愁雨の静かさ
朝に夕に浅く慰められる憂鬱と
自ら汚したこの魂の刺抜き ....
幼子の眼に映る淡い幻(ゆめ)

揺らめく色彩が鮮やかに通り過ぎ
輝きは更に強さを増して心の奥に強く刻み込まれてゆく
焼き付けられた記憶が勇気を与えてくれるから
握られた手のひらが光を集めて涙 ....
二人の傷跡見えないように
明かりを消して
唇と唇が触れたとき
月明かりを閉じ込めた涙が光る

残酷な言葉に斬りつけられて
無数の傷が口を開いた
流れ出した血の匂い
身動きできず膝を抱え ....
おぶわれた彼女は彼に傘をさす

耳と耳をくっつけて

時折 顔を見合わせて

どうか神様 この二人が

このまま幸せでありますように


あの日 竹林の小径

傘の縁から ....
2025年5月6日(火曜日)

私の住んでいる地域では、雨が降っている。今日はGW最後の日
利用者サービスとして、送迎でお出かけ
私は一人で本来どこへでも行けるのだが、その力のない利用者と同じ ....
僕の浮き沈みを見て
あんまり君が
泣いたり笑ったりを繰り返すもんだから
なんか楽しくなってきちゃって

もっと沈んでみましょうか
やめてくださいよ

他の誰のためでもない
自分のため ....
この水はただの水だが
じぶんではけっして汲めない
天の与えてくれたらしい
冷え切った、甘露。
この水を
早朝飲み干し目を覚まし
新しい日のはじまりとする。


ホントはさ
 ....
atsuchan69さんのおすすめリスト(10797)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 栗栖真理 ...自由詩325-5-10
星の名- 尾内甲太 ...自由詩1625-5-10
ひび割れた空- まーつん自由詩6*25-5-10
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100均財布界隈- おやすみ自由詩125-5-9
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スタッドレスマン- イオン自由詩3*25-5-9
こども- 栗栖真理 ...自由詩325-5-9
密々- 花野誉自由詩425-5-9
光のなかにいてよね- らりるれ ...自由詩125-5-8
闇の行方- 栗栖真理 ...自由詩225-5-8
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断章・〉運ぶ時、時の運び〈・章断- ひだかた ...自由詩6*25-5-8
ぼくのいない惑星- みぎめ  ...自由詩225-5-8
変わらないもの- 佐白光自由詩2*25-5-8
遭難- らりるれ ...自由詩125-5-7
白の涙- 栗栖真理 ...自由詩225-5-7
オアシス- ひだかた ...自由詩525-5-7
京都へ- 花野誉自由詩6*25-5-7
愛と罪- 自由詩6*25-5-7
いえのにおいがする- そらの珊 ...自由詩17*25-5-7
- はるな自由詩425-5-7
ローラ- 藤原 実自由詩5*25-5-6
雨の刻示- ひだかた ...自由詩625-5-6
幸せの記憶- 栗栖真理 ...自由詩225-5-6
月とシンクロ- 自由詩5*25-5-6
雨宿り- 花野誉自由詩325-5-6
音遊び日記- 鏡文志自由詩3*25-5-6
サブマリン- りゅうさ ...自由詩4+*25-5-6
走馬灯- 秋葉竹自由詩3+25-5-6

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