雨が降りそうだからこうもりを持っていけ
出がけにそんな言葉をくれた人はもういない
傘のことをこうもりと呼ぶ人はもういない
雨に打たれることを案じる人はもういない
雨に打たれたことのある人は ....
二〇一九年十二月一日 「日付のないメモ」
飛び降り自殺する直前に、窓の外から覗く、さまざまな部屋のなかにいる人間のことを書くというのはどうか。トラックにひかれそうになったときの時間感覚のこ ....
いつもだったら
爪切りで刈り取ってしまうのだけど
うっかりしているうち
それが
ニョロニョロになってしまったので
育てている
明日を思いわずらうなと
私の人差し指の先に生えた
ニョ ....
ぼくは宇宙の一過性のノイズに過ぎないが
きみも深海生物の末裔に過ぎないではないか
とりあえず会話は成立するが
ちっぽけな男が地球を見降ろしている
この世界の現状に最後まで抵抗する民衆であり ....
二〇一九年十一月一日 「断片」
彼の顔に答えをさがしていたが、いっこうに見つからなかった。
二〇一九年十一月二日 「断片」
彼は自分の考えのなかで方向を失い、迷子になって ....
二〇一九年十月一日 「断片」
彼には、あたたかみを感じられなかった。かれには、あたたかみなどなかったからである。
二〇一九年十月二日 「詩論」
言葉は存在をくわだてる ....
二〇一九年九月一日 「詩論」
音には意味がない。
二〇一九年九月二日 「詩論」
小学校時代に飼っていたカイコを思い出す。カイコは、飼っていた箱のなかに入れてやった毛糸の ....
二〇一九年八月一日 「人生は物語って、よく言うけど」
物語を白紙にしていく作業が
ほんとうの人生なのかも
って思った。
さっき、マイミクのコメントを読んで
ふと、そう思った。 ....
二〇一九年七月一日 「平居 謙さん」
平居 謙さんから、詩集『燃える樹々』を送っていただいた。読ませていただいた印象は、静謐。静かな声だ。ときに静かな声に耳を傾けるのもいいなと思った。
....
二〇一九年六月一日 「揚子江」
40代初頭までよく行ってた大阪の梅田の発展場に、北欧館というゲイ・サウナがあった。いまでもあるらしいけれど、北欧館に行くときには、北欧館の近くの揚子江という ....
思想的骨格なんてないんだ
生活の輪郭は薄葉のように
透けて見えているさ
命の混迷はシナプスの独語にすぎない
教育は幸せの基礎を教えてくれる
ルール。道徳。
大好きな理科。
ち ....
二〇一九年五月一日 「パソコンを買い替えたので」
パソコンを買い替えたので、ネット接続がいちいち面倒なことになっている。ルーターがくるまで、パソコンを使わないので、4、5日か、一週間ほど、 ....
雪は身じろぎもせず降っていた
無人駅のホームはすでに雪で埋め尽くされ
その明るさはほんのりと
ともし火のように浮かんでいた
ストーブを消し、鍵を閉める
無人駅の除雪番からの帰りしな
積 ....
つらつらと つららのことをおもってみていた
軒先に根をはやし
重力に逆らいながらも
きりりと尖ってうつくしい
冬がこしらえた期間限定のその造形は
猫とじゃれたあと
うつらうつらしているうち ....
ちょっと待ってね
という間に五行は終わって
つぎの五行を考えている暇人は
たぶん僕ぐらいだろうな
五行の緩さがとても好きです
作りかけで壊れた
断片を繋ぎ合わせ
星のように祈った
暗がりから白手が伸び
祈りのカタチを崩していく
後腐れのない別れ、転がる骸
哀しみは億万と木霊し
形態は次々と破壊され ....
『幻肢』(田中修子さんに捧ぐ)
腕を失い
ない筈の腕が痛むかのようで
貴女は 私のフォントムペイン
あのやわらかい声で
今日も 貴女が 歌っています
めかくし鬼さん
....
「廃墟/光」
その人は
十月の淡い光がこぼれている
窓際に立っていた
下生えを啄む鳥たちが
驟雨の後に立ち去った庭で
透過性の
グラン・ジュテ
軽々と
その人は
超えてゆく ....
二〇一九年四月一日 「?」
烏丸御池の高木神経科医院に行って、睡眠誘導剤やら精神安定剤を処方してもらって、隣のビルの一階にある、みくら薬局で薬をもらったあと、いつもいく河原町のバルビル近く ....
二〇一九年三月一日 「考察」
同じ密度で拡散していく。
二〇一九年三月二日 「箴言」
仏に会えば仏になるし、鬼に会えば鬼になる。
ひとはひとと出会って、ひとになる。
....
雪が降ると、地元建設会社の除雪車が朝の三時ころから家の近くを通る。それとともに覚醒し、トイレに立ちインスタントコーヒーを飲む。用を足し、四時半には身なりを整え表に出る。
昔から、家の前の雪を払う ....
二〇一九年二月一日 「現代詩集」
集英社から出た『世界の文学』のシリーズ、第37巻の『現代詩集』は、まず学校の図書館で借りて読みました。のちのち、ネットの古書店で買いました。ウィドブロの『 ....
二〇一九年一月一日 「ウルトラQ」
元旦からひとりぼっち。ウルトラQのDVDを見てすごす。やっぱり、ウルトラQの出来はすばらしい。ちくわを肴に、コンビニで買ったハイボールも2杯のんで、いい ....
凍てて黒く澄んだ空に
咲くとりどりの花
ずっとずっと昔に
同じようにして見た花火を思い出す
あの時隣にいた人は
もうこの世にいないことも思い出す
なんどなんど思い出してもまた思い出 ....
明日
空は雪と一緒に
枝は小さな蕾と一緒に
冬の指は
いつかの冬の指と一緒に
夜明けを待っている
ピアノ
女の子が帰ったあとは必ず
ピアノの蓋が開いて ....
二〇一八年十三月一日 「記憶」
感情の発展過程で、ある点以上には絶対成長しない人がある。かれら
は、セックスの相手と、ふつうの気楽で自由な、そしてギブ・アンド・
テイクの関係をほん ....
波が追いかける
そして逃げていく
一泊二日の温泉旅行
ひな鳥みたいにくっついて
足あとは私たちだけ
誰もいないね
雪でよかったね
今終われたら幸せなのにね
....
物はかたちに応じてもちうべし人も同様なり
魂魄は困難を内包している
詩人は血を吐かない程度の筆圧で
如才のない道化師は盛り上がりの
緩急などばかり考えているが
誰にも優しくなれな ....
二〇一八年十二月一日 「詩」
若いときに書いたものを、文学極道の詩投稿掲示板に投稿した。30代だったろうか。はてさて40代か。ぼくは、自分のすべての作品を一つのストーリーにまとめよ ....
もっと散歩にいきたかった
もっと抱いてあげればよかった
もっと話しかければよかった
もっと贅沢させればよかった
もっと遊んであげればよかった
もっともっと一緒に
朝に夕に
百万回名前 ....
atsuchan69さんのおすすめリスト
(10222)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
蝙蝠
-
そらの珊 ...
自由詩
7
22-3-28
詩の日めくり_二〇一九年十二月一日─三十一日
-
田中宏輔
自由詩
15*
22-3-28
ささくれ
-
そらの珊 ...
自由詩
11*
22-3-26
信仰
-
マークア ...
自由詩
9
22-3-22
詩の日めくり_二〇一九年十一月一日─三十一日
-
田中宏輔
自由詩
12*
22-3-21
詩の日めくり_二〇一九年十月一日─三十一日
-
田中宏輔
自由詩
12*
22-3-14
詩の日めくり_二〇一九年九月一日─三十一日
-
田中宏輔
自由詩
13*
22-3-7
詩の日めくり_二〇一九年八月一日─三十一日
-
田中宏輔
自由詩
14*
22-2-28
詩の日めくり_二〇一九年七月一日─三十一日
-
田中宏輔
自由詩
14*
22-2-21
詩の日めくり_二〇一九年六月一日─三十一日
-
田中宏輔
自由詩
13*
22-2-14
シナプスのうた
-
マークア ...
自由詩
11
22-2-11
詩の日めくり_二〇一九年五月一日─三十一日
-
田中宏輔
自由詩
12*
22-2-7
ともし火のような無人駅をあとにして
-
山人
自由詩
13*
22-2-5
つらつらつらら
-
そらの珊 ...
自由詩
8*
22-2-4
五行詩
-
マークア ...
自由詩
9*
22-2-3
光
-
ひだかた ...
自由詩
12
22-2-2
『幻肢』(田中修子さんに捧ぐ)
-
るるりら
自由詩
6
22-2-2
秋〜冬/短詩群
-
ちぇりこ ...
自由詩
9
22-2-1
詩の日めくり_二〇一九年四月一日─三十一日
-
田中宏輔
自由詩
16*
22-1-31
詩の日めくり_二〇一九年三月一日─三十一日
-
田中宏輔
自由詩
13*
22-1-24
雪国
-
山人
散文(批評 ...
3*
22-1-23
詩の日めくり_二〇一九年二月一日─三十一日
-
田中宏輔
自由詩
14*
22-1-17
詩の日めくり_二〇一九年一月一日─三十一日
-
田中宏輔
自由詩
14*
22-1-10
冬の花火
-
そらの珊 ...
自由詩
3
22-1-8
冬の気圧配置は次第に緩むでしょう
-
そらの珊 ...
自由詩
12*
22-1-5
詩の日めくり_二〇一八年十三月一日─三十一日
-
田中宏輔
自由詩
13*
22-1-3
end
-
mizunomadoka
自由詩
4
21-12-30
宇宙飛行士のうた
-
梅昆布茶
自由詩
14*
21-12-28
詩の日めくり_二〇一八年十二月一日─三十一日
-
田中宏輔
自由詩
14*
21-12-27
さみしさのトンネル
-
そらの珊 ...
自由詩
12*
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