夜の、
雨の、
それぞれのゆくえを
ひと色に染めて
あかりは桜色

煙る雨の甘さ、
舞う花びらの温み、
絡めた指が
やさしさを紐解く
夜に、
雨に、
焦がれる桜

時計の針 ....
なをかけ
そらす

わにゆれ
くいる

つつしむ
よるに

こびんの
はおと

すめない
つちに

とべない
かぜに

まつうた
うたう

はなれぬ
はると ....
私は元来
無口な男でありまして
うっかり、思慮深く思われがちですが
それは、本心を秘めている
というより、むしろ
現すタイミングを計れない
どうにも不器用な人間なのです


何か言わ ....
 あたしは、男が苦手だ。
あの優しさが怖い、
優しすぎて怖い。
優しい男は嫌い。

男はあたしに決まってこういう、
「化粧をしてみろ」と。
化粧をしたあたしを見て、
男は欲情でもするの ....
おいしいおいしい鱈の目
ほじくりかえす おしたしにするといいんだ
てんぷらもぜっぴんだね 鱈の目
先っぽだけまあるくつまんでみる
まえばでやさしくねぶってみるよ
鱈の目 酢みそであえよか ....
{ルビ四八=しはち}、三拾余の
せかいが破裂音と共にきえた
{ルビ乱擾=らんじょう}のあかつき


辻斬り紛いの刃はこぼれ
鎧の傷口を匂う、
おぼろな自死


新聞ではバグ ....
新しいビルは、めっちゃ静かです。無音 真空 空間です。トワイライトゾーンです。
アフターエフェクト、掛かりまくってます。処理が重いです。思い出、ぽろぽろです。
動画作成コーナーは、お子さん出産コー ....
表現作品は
遠征した結果の戦場なのだから
葛藤を宙に浮かしたまま ぶっ殺しておけ
表現作品が
作者にとっての安らかな居場所になってはいけない
そうは思わないか おのれ ぶっ殺しておけ

 ....
窓を無心に磨く雨音で
鉱石のように凝り固まった背中
手元に空白のノート
ペンは柔らかく握られたまま
冷めてしまった珈琲が
あなたの唇を忘れていた
とても低い声で唄い出せば
思い出すような ....
空の青 
海の碧 
交われずに
波寄せる

肉に溺れ
欲に耽り
僕は
街に居るのです

からくり
操り
首吊り
引き攣り
お祭り騒ぎ 
蒸し返し
繰り返し

か ....
あっ 

と九十過ぎの{ルビ老婆=ろうば}が言うと 
黒い杖はエレベーター十階の 
開いたドア下の隙間にするりと落ちて 
奈落の底で 
からんと転がる音がした 

「 杖も毎日使われて ....
空の、あまりの青さが
出逢った日と同じ色をしていたから
なんだか違和感を覚えてしまって
それを誤魔化すように
むきになって笑ってみた

ここは夜景もいいけれど
飾り気のない素顔の街が見え ....
君は
君の家に入らない

雨が降っているというのに
軒下の風を嗅いで前足を舐めている

私の上には屋根があるので
髪に降るよりも
雨は、
硬質な響きで
音の羅列を渉っていく

 ....
      1

眠れない夜は、
アルコールランプの青白い炎に揺られて、
エリック・サティーのピアノの指に包まれていたい。
卓上時計から零れだす、点線を描く空虚を、
わたしの聴こえる眼差し ....
その上目遣いのまなざし
裾に纏わりつきながら
思いっきりの
甘え声で
欲しいものをおねだり

あなたの笑顔は。わたしの総てだった

もう少し我慢したらと
皆に言われた
おとこのひと ....
太陽    なのか?

がのぼったまんまだ

もう ずっと

ぐっしょりと潤んで


乾かして

からからに

ぼくらを

見上げない
滅多にぼくは
ちかごろ

 ....
ゆふぐれ
ふみきり
みずたまり


おむかえの
はは、したがへて
黄いろいぼうし
せおう赤


あたらしいくつ
よごさずに
じょうずに
とべた、よ


はがいっぽん
 ....
あぁ、マリー
君は覚えているだろうか
あの丘で、あの木の下で、僕は
白い、{ルビ花冠=はなかんむり}を

あぁ、マリー 君は
少し頬を、赤く染めて
そのリンゴを、僕は
優しく、ついばん ....
風のなかに
釣り糸を垂らしている
それはおぼろげとなってしまった古い
記憶をせめて呼び醒ますよすがではなく
かなしい決意でも無邪気な思いつきでも
その日の飢えをしのぐための
投げやりな衝 ....
回る
火のついた犬のように
走りながら
回って今日一日の
憂愁を追う
今日も丹沢の山は見事に鋭角で
背後の空からくっきりと浮かび上がっている
おそらく上州前橋から見る山なみと
そう変る ....
君のその白い腕に 
ふれたいよ 

君のその首すじに 
髪の薫りを 
かぎたいよ 

瞳と瞳を一つに重ね 
すべての世界を 
溶かしたい 


  *


( 車窓はいつ ....
水の匂いが燃えてゆく


漆黒は
うるおいのいろ

こぼれてはじまる
灯りにけむる、
波のいろ



疎遠になれない花の名に
ひれ伏すともなく
かしづく儀礼は、 ....
頭の中につまっているよ
つららのように出来たんだろうねこの
目にうつるものたち
首の後ろがちりちりしてるんだ
太陽にあきらかにされた
急勾配の斜面の野原を
こわれかけているしずくがたくさん ....
夜にまぎれて
雨をみちびく雲の波
朧気に月は
触れてはいけないものがある
ということを諭すように
輪郭を無くし遠退いてゆく

深く、
深く息をして
雨の降りる前の
湿った空気の匂い ....
波が編む細やかなレースが
爪先の向こうで結ばれてはほどけ
刻と陽射しは
翡翠や白の模様をすこし深くに施す

水平線、と呼ぶには平らな
空と海の境界を見ながら
こうして言葉を探す自分を思う ....
掛け違えた光だとしても
あふれかえることに
消えてはゆけない
肩だから


 底に、四月はいつもある


泥をかきわけて
そのなかを親しむような

見上げることの
はじまりに ....
左右交差する電磁物体

愛してるということが

こんなに苦しいこととは知らず知らず

底なし沼のように甘い恋におぼれて沈んでいった

そとんど無のような毎日にせめて

有 ....
あなたに似ている
と。言われたくありませんでした

わたしはわたしに過ぎず
あなたのクローンではないのだから

あなたがいなければ
生を授かることはありませんでした
それだけは否定でき ....
時に詩が
詞(うた)であろうとすることを
私は止められないのだ

踊るように湧き出す言葉が
意味を超え
リズムとなり
自らの存在を消してまで
詞になろうとすることを

明るい声を響 ....
ダッシュボードに斜めに突っ込んだ
おもちゃみたいなラジカセ、レゲエのリズム
全開の窓から
おまえは
ほっぺた出して
ぶるぶるやってた
子供みたいに

俺は
クラッチとアクセル
ジャ ....
atsuchan69さんのおすすめリスト(8387)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
桜色の夜- LEO自由詩31*07-4-21
古蝶石流- 砂木自由詩13*07-4-20
太宰ヒラメ- 佐野権太自由詩41*07-4-20
_男- つぐこ自由詩407-4-20
鱈の目- 角田寿星自由詩5*07-4-20
春の鼻- はらだま ...自由詩10*07-4-19
異動しました次郎です、よろしくお願いします。- 狩心自由詩3*07-4-19
表現者- 狩心自由詩7*07-4-19
間奏- 及川三貴自由詩907-4-19
存在証明(拝啓工場長様)- 板谷みき ...自由詩1*07-4-19
古い杖- 服部 剛自由詩12*07-4-18
ヴィーナス・ブリッジⅡ- Rin K自由詩32*07-4-18
雨の犬- 藤丘 香 ...自由詩43*07-4-18
春のための三つの断章- 前田ふむ ...自由詩33*07-4-18
- 恋月 ぴ ...自由詩18*07-4-17
- 水町綜助自由詩24*07-4-17
いちねんせい- 佐野権太自由詩23*07-4-17
96、クローバー_【くろーばー】- 雨宮 之 ...自由詩6*07-4-17
風を釣る- 角田寿星自由詩19*07-4-16
萩原朔太郎を喚び出す詩- 岡部淳太 ...自由詩14*07-4-16
夢の花- 服部 剛自由詩13*07-4-16
朧月夜- 千波 一 ...自由詩26*07-4-16
現象でしかないひかり- 水町綜助自由詩37*07-4-16
代わりに、雨- LEO自由詩36*07-4-15
海風- 銀猫自由詩22*07-4-15
四月迎え- 千波 一 ...自由詩28*07-4-14
僕が・・・・・・・・・貴方を好きになっていいですか?- こめ自由詩1007-4-14
- 恋月 ぴ ...自由詩45*07-4-13
呪われた詩人- ゆいしず ...自由詩407-4-12
海とポンコツと、おまえ- 佐野権太自由詩18*07-4-12

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