嘆こう
いつか早朝のラジオで聴いたんだ
「前半しっかりと絶望すること。
 それが復活や飛躍への、ステップになるのです」
私たちの脳は生きるために
絶望と絶頂を繰り返す

友だちが教えてく ....
 うらぎりの雲がうかぶ
 青空のした
 ぼくは
 ぼくを問いただしていた
 オマエハ ナニヲ シテイルノカ
 と。

 おおきな地異が
 おおきな波が
 きみから
 大 ....
透明な絵本を
じっと見ている子供がいて
クレヨンを持って
かがやいた笑顔をみせる
 (これは何色なの?
としきりに尋ねてくるので
答えに困って
好きな色で塗ってごらんと
うなず ....
青空ってさ
手の届きそうもない遠くにあるから
青空と言うのかな




何ができるのか考えてみる
誰かが
とかじゃなくて

わたし自身でできることを考えてみる



 ....
 米国務省のケヴィン・メアという高級官僚が沖縄について、「ゆすり常
習の怠け者」との形容をし、ヒラリーの次席にいるキャンベル国務次官補
が条件付きながら公式に謝罪したとのニュース。
 無論、時間 ....
それはもうどこまでもはてなく

雪の原なのか それとも 雲海なのか

もう わたしの目には、区別がなくて

光をもとめれば

中空にむかうほどに 罪をとう青天は

くるしいほどに  ....
道路工夫が道を掘る
アスファルトの下の土
道路工夫は土を掘る
それは電話ケーブル施設の為
しかし垂らすのだ、埋設するのでなく
ずっと掘る
ずっと掘り進む
1年後に文明の誕生
2年後に人 ....
             ―――『となりのカフカ』池内 紀 (光文社新書)を読んで

 カフカといえばあの、「悪い夢に出てきそう」な、虫になる男の「悪魔じみ」た「小説」、『変身』を思いおこす読者が ....
あなたへ宛てた私の言葉は
文字になってしまったせいで
ひどく真ふたつに折られて
ポストの暗闇にゆだねられる

会えないひととの
こだまではかる、距離

夜半、玄関先の物音を待つ
 ....
まる

切り取られたいっこ

有限のまる

まる

無限にぽっかりあいた

穴ぼこのまる

まる


切り取られたいっこが有限のまるならば

穴ぼこがぽっかりあいた無 ....
やっぱ自然には敵わないよね

今年はやたら寒いだけかと思ってたら
河津桜は紅いろの可憐なほころび揺れているし

これはとばかりにお出かけした越生の梅林
朝晩は冷え込むためなのか未だ七分咲き ....
{画像=110307010254.jpg}
{引用=アカハチ}
 ....
私の大好きなコンラート・ローレンツは
例えばこうだ
ある日、庭に引っ張り出した寝椅子に
ぼろを引っかぶって昼寝していると
狼がやって来て
コンラート・ローレンツを食ってしまうのさ

「お ....
乾いた大地に
夏の厳しい日差し
しおれてしまった花に
水をひとしずく下さい

*

空っぽになった部屋で
なくした希望を探す
仕方がないと言いながら
耳障りなため息を吐く

* ....
言葉足らずの季節がやってきて
降り注ぐ涙も白い息を吐く

部屋の暖炉で暖まっていたのは
自分一人だけ

棚に飾ってある詩集が
染みで黄ばんでいくのにも気がつかず

突然起きた表層 ....
まもなく幸せになれるでしょう

と言われても
不安感の先立つ今日この頃だから
それって、ほんとかなと首をひねってしまう

フィギュアスケートとかのスポーツ番組みてると
まもなくまもなくっ ....
手のひらの小窓にあなたから写真がとどく。


風にあおられた火が波のように打ち寄せる深い
闇のなかにわたしたちが暮らす岸辺があるみた
いですね。
怖くもあり、それが真実の勇気であるようにも ....
すらっとした
チノパンの下に

君は
ポンぽこりんを
かくしている

家に帰り
手を 洗い
メガネをはずし
スウェットに着替えると

あたしの待つ
おこたの隣りに
座る
 ....
ギザギザの
気温の折れ線グラフの
端がほつれて
光の縦糸が
眠たそうな家並に
垂れ下がる

カチカチに
凝り固まった表情筋の
端がほつれて
微笑の横糸が
路地裏の野良猫を
追い ....
僕の中で何かが決壊するとともに
完全に終わった
真夜中は爆発して
ウルトラマリンの朝が始まる
その青さったらなくて
スコールのように
目にじゃばじゃば入ってくるんだもの

原色の獰猛な ....
透明な壁
両手のひらをつけたら
冷たい冬の風が伝わってきて
内側と外側の隔たりを感じた
両手のひらを胸にあてたら
どうしても届かないところにあって
淋しくなるほど困った
夜になって窓を見 ....
さかあがりが できないころ
さかあがりのあいまに
けんかした
さかあがりのあいまに
学校へ 行った

おまえんちの家の前の空き地に
むかし なまくびが ならべら ....
ゾロリ
色のない
貧血の頬を
滑るカミソリ

ピリリ
痛みのような
微弱電流

プクリ
鼻の左下
盛り上がる
赤い液体

チッ!
煩わしいだけの
日常茶飯

ゾ ....
たましいのかけらになったって

いつもいつまでもいまも

あなたのそばにいる

ふあんもかなしみもない

ハッピーエンドに

ふたりしてかならずゆけるから


十年まえ

 ....
それは男が汚れた靴下を脱ぐ時
それは女がきついガードルを脱ぐ時
みじめに軋るベッドの上で
広い背中を白い手指が所在なげに抱く時
愛はそれぞれに
互いを壊し満たそうと足を引きずり
見栄えのし ....
横はいりなんかしてないのに
ちゃんと並べと咎められたことがある

トラウマになってしまったのか
また文句言われてしまうのではとオドオドしてみたり

私って気が小さいのかな

それからは ....

午後四時
青の上から
橙や赤や紅色が
塗り重ねられてゆくのを見ながら
大急ぎでベランダのシーツを取り込む
あのうつくしい仕事をしている人が
どんな人だかは知らないが
時折
ゆるめ ....
かもめが一匹おりまして
ちんけな傘が ありまして
小さな光を食べました
何かに 頼る者 おりまして
のどの汚れは落ちなくて
皮は肥大化して 人を流す川となりました
ぼうふらぼう ....
壊れた夜の片隅に身を置いて
時間の概念を分解してゆく
捨てられたまま白骨化した子猫の死骸と
使われなくなった給水ポンプの中の
身元不明の腐乱死体
道端で見た光景 ....
「明日の情」


優しく蛇行して
適度に濁って
こそばゆく岸を撫でながら
僕の根底を流れる
情の小川は

ときおり
なす術もない豪雨に
のたうち回って

 ....
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