「この花きれいだね」


あなたは美しさの形を指先でなぞると
風の誘うままに微笑み


未だ慣れぬ白い感触を確かめながら
おぼつかない足取りで
わたしの半歩先をゆっくりと歩む

 ....
笛吹き男が
こちらを向いてにこりと笑う
(愛は劫初のくびき)

青ひげ侯爵が
やさしい言葉を投げ掛ける
(言葉の虚構の投網)

ついでに
市役所勤めの桃太郎が
たまった市民税を督促 ....
一郎は華子と2つ違いのいとこ同士。二人は親の家が近いこともあって、よく一緒に遊んでいた。
今日は華子の屋敷の庭の竹やぶにいる。
「一郎ちゃん、今日は一郎ちゃんが犬をやって頂戴。」
「華子ちゃんは ....
狂おしく 狂おしきままに
待ちわびて
結ぶ太鼓に散る花は
夢見の果てとあおぎみて


流れゆく 流るるままに
時すぎて
契りし思いに散る花は
あれは逢瀬とかえりみる


帰らぬ ....
天圃ラニ路井戸のミ(U)ズ 薔薇ックから農夫ラミンゴ-兎ランプの燃焼と刑期ニ青いカーゼ
6咲き柘榴園-℃-レースの温室エラーに澄む黒猫ト蛇ぐring-Oの大樹/ピラー土るfinの髪
虹ム眼界ニ火 ....
そのはじまりからすでに
鋭く亡びに縁取られているのが夏で
青空と陽射しがどれほどあかるくても
そのあかるささえ不穏なのが夏で

蝉が鳴き騒いでも
祭の喧噪が渦巻いても
濃密な静寂が深々と ....
硝子細工の
幾つかの重なりは
小さな風の溜まり場をくるくるとかき混ぜて扉を揺らし
丘に続く小道を夢見るのです

夏が降り
気まぐれな模様を織りなして
あのひとの指に留まった雨粒が私の
 ....
桃いろをうつす銀 青をうつす銀
たちどころにいりまじり 夢心地

    息づく闇の何処かで
    黒髪の 解かれる気配

ほのかに 立ちまようのは
知らない花の香と
やわらかな水の ....
海に架かる
一番長い橋に向かう電車
無人駅で降りると
星空に冷やされた風が肩をすり抜ける

頬がほてってくるようで
駅からずいぶん遠くまで歩いた
通学路を思い出す

一度だけ手を繋い ....
 冬納めの儀式は古来より西院にて執り行うものとされている。その間、本尊は伏せられ、黒いラシャ布が被せられる。これを本尊隠しと称する。永年、雪守家の末子の役目とされてきたが、鴉葬以来、毎年、隠し役を選ぶ ....
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