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いまも 周囲では風が吹きすさんでいるようだ
だが この心は妙に落ち着いて
周囲の騒動を面白いものを見るように眺めている
そうして眺めて 自らの心の裡に沈んでいると
投げやりな気持ちでも
どう ....
やはりどうしようもなく冬は来るから
仕方なく 誰もが冬の装いに着替えてゆく

その「仕方なく」の先を
女は探している
探しても やはりあの夏は
忘れられないから
女は自らの髪の栗色の輝き ....
それは無言の野にただ存在している。それは硬質の直
方体で揺らぐことはない。それは意味ありげでありな
がら何の意味もない。それは日々の風雨にも耐えてビ
クともしない。それはどんな材質で出来ているの ....
年が明けて二〇二六年になった。今年は様々な意味で
予感の年になるであろう。それは社会的にも個人的に
もだ。社会的にはしずかな崩壊への予感が次第に形と
なって現れてくるように思えるが、俺個人として ....
あの夏に 女の長い
栗色の髪は確かに輝いていた
だが いまは秋
日が短くなり
闇が長くなってきている

その短くなりつつある栄華の時を汚し
女の長い 栗色の髪を梳く
風のようでありたい ....
棘はいつだって自由に僕たちの心に突き刺さる
その鋭さを持ち歩き
ゆっくりと踊り出す
繰り返された言葉は一定の音となって
昨日のさらに向こうから来て
明日のもう一つ先へと消えてゆく
他の白目 ....
{引用=うなずいて言われるままにここに来ていまや迷子となりしや我はいずこか}

いつだって曖昧にうなずいてきた
そうして 自分というものを主張出来ないまま
言われるままに進んできた
そこに俺 ....
秋が深まり
冬が近づいてくると
この国の人々は次第に幽かになってゆく
秋とは空きであり
物事に空きが出来る季節
それに対して冬は不結であり
何もかもが互いに結ばれずに
バラバラに佇んでい ....
この生には
なんとも奇妙な日々がつづいている
流されて 打ち上げられて
無意味に蠢くだけのこの不具の身体
それでいながら守られて
意志を発揮する間もない時がつづき

あるいは罰のようにさ ....
この世はすべて抒情詩。人々が右だの左だのそれぞれ
の勝手な席に座っている間、俺は翼のない旅をつづけ
ている。翼がないということは飛べないということで
あるが、右でも左でもどちらか片翼だけでも飛べ ....
抒情詩



それから、
世界のあらゆる片隅で
悲しみや喜びがあって
それらの感情は 爆発することなく
それぞれの内でただ秘められてあって

それから、
あらゆる自然の営みと
 ....
それは、
行くあてもなくて
目指す場所もなくて
ただ そこにあって
漂っているだけで

それは、
目的もなくて
誰にあてるというのでもなく
ただ そこにあって
揺れているだけで
 ....
空に漂い、海に溶け、風に流され、火に燃やされて散
乱し、この世のすべてにあまねく広がるもの、石の頑
なさで記憶され、水とともに流れて人の喉を潤し、女
の滑らかな肌のようにつややかで、光とともに輝 ....
俺は死ぬ。その死骸のうえを歌が流れる。俺の死骸と
いうウラル山脈を越え、俺の腕や脚というカムチャツ
カ半島を越え、歌は悠然と流れつづける。なぜ俺は死
んだのか、既に死んでしまって脳髄が破壊されて ....
世界はすべて抒情詩。どこかで爆発音が聞こえる。ど
こかで常に人が死んでいる。赤黒い血が流れ、権力が
弱い者たちを掌握し、鴉がその黒さとともに不気味に
鳴いている。世界はすべて抒情詩。こんな時に不 ....
長く 長く尾を引いて
冬の光が伸びてきて
そのわずかな明るさに僕らは癒されて

あなたに会いたい

乾いた静電気のような刺激を
暖かさとともに与えてくれるあなたに

長く 長く尾を引 ....
怠惰な午睡のすえ
ふと目醒めると もう夜だった
開け放していたカーテンから
道の向こうにある家々の灯りが
ほわりと点っているのが見える
この選ばれたわけでもない 退屈のなかに
浜辺に打ち上 ....
あの日 僕等は
雨宿りをしていたね
突然降って来た雨から逃れて
適当な軒下に落ち着いて
肩を並べて 雨宿りをしていたね

周りでは 同じように雨宿りをしている人たちが溜息をついて
濡れた ....
迷っていたので
さらに迷うことにした
あえて迷って
そのままずんずん歩いていった
すると 妹をあやめ
父をあやめ 母をあやめた過去が
この生き延びてきた道の上に覆いかぶさってきた
その過 ....
とおく あさく
どこまでもつづく海のように
僕たちの罪は終わらない
それが僕たちの生を規定している

そうして決められた生とともに
僕たちはいるが
僕たちの罪の裏には
それにふさわしい ....
五月は淋しい月
新緑の匂いに惑わされながらも
それらと一つになることのないジレンマ
暑くなり始めた気候に
責め立てられているような気分
五月蝿い虫どもがまとわりつく
ありえない煩わしさ
 ....
情けなくも迷うのか、それとも、情けとともにあえて
迷うのか、とりあえず、抒情とともに迷うということ
にしておこうか。情迷という態度を貫いてみる、人は
常に迷いとともにある存在であり抒情とは人にと ....
夢を見ていた
俺は行先のわからぬ列車に乗っていた
人々は無言で座席に座っていたが
どうも様子がおかしい
彼等乗客たちはみな
左脚か右脚のどちらかが欠けているのだ
同時に 左腕か右腕のどちら ....
俺はどうやら異形の者になってしまったようだ

俺の不具の左腕は
不自然なかたちで捻れている
その苦痛とともに 無理矢理
腕を正常な位置に戻そうとしていると
俺は俺の異形を否応なく感じざるを ....
ただ広いだけの野に
一つの観覧車が淋しく建っている
観覧車は時とともにゆっくりと回り
様々な風景を人に見せる
観覧車に乗り慣れた人は
見慣れた風景をまた見ることになるが
そうでない人にとっ ....
自らの意志で動かないものを
普通は物体と呼ぶ
だとしたら
この意志の届かない手足は何だ?

十月十五日
この日を堺に
俺の左手足は麻痺し
俺の意志の届かないものに成り果ててしまった
 ....
いまここに
流されて たどりついた
なんの咎なのかも知らされず
この生の失敗の成れの果てのように
流されて
打ち上げられて
それでも息をして
すべてを自らと無関係な物語のように眺めていた ....
やまいだれ疒とは、面白い言葉だ。「疾病」など主に
病気に関する漢字に使われる部首のことだ。
いま、俺の脳内にやまいだれが垂れ下がっていて、脳
の底にぽたぽたと病の元を滴らせている。また、やま
 ....
夏が終ろうとしている時
世界が昏くなりたがっているのを感じる
私は台風一過の荒れた林道を歩きながら
その名残りの水のしたたりを見る
一滴の雨の子供のなかに
自然のすべての理が凝縮されているの ....
夏の日に
僕等は少しだけ詩的になる
降り注ぐ太陽は殺意とともに肌をじりじりと焼いて
そんな苦役さえも受け入れて
僕等は夏を楽しむのだが

夏の日に
僕等は少しだけ何かを予感する
この喧 ....
atsuchan69さんの岡部淳太郎さんおすすめリスト(52)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
台風の眼- 岡部淳太 ...自由詩3*26-1-19
ことしもこの国に冬がきた- 岡部淳太 ...自由詩726-1-12
モノリス- 岡部淳太 ...自由詩1026-1-5
予感の年- 岡部淳太 ...自由詩726-1-1
冬が忍び寄ってくる- 岡部淳太 ...自由詩625-12-29
白い音楽- 岡部淳太 ...自由詩525-12-24
首肯_二題- 岡部淳太 ...自由詩525-12-20
冬の磁場- 岡部淳太 ...自由詩425-12-17
奇妙な日々- 岡部淳太 ...自由詩6*25-12-15
抒情詩_Ⅴ- 岡部淳太 ...自由詩425-11-18
抒情詩_VI- 岡部淳太 ...自由詩525-11-18
抒情詩_Ⅳ- 岡部淳太 ...自由詩525-11-17
抒情詩_Ⅲ- 岡部淳太 ...自由詩525-11-17
抒情詩__Ⅱ- 岡部淳太 ...自由詩4+*25-11-16
抒情詩__Ⅰ- 岡部淳太 ...自由詩3*25-11-16
尾長冬鳥- 岡部淳太 ...自由詩5*25-7-25
留められた夜- 岡部淳太 ...自由詩5*25-7-23
雨宿り- 岡部淳太 ...自由詩5*25-7-22
人の道- 岡部淳太 ...自由詩3*25-7-20
遠浅の...- 岡部淳太 ...自由詩425-5-12
五月- 岡部淳太 ...自由詩525-5-3
情迷- 岡部淳太 ...自由詩325-4-14
終りのない旅- 岡部淳太 ...自由詩3*25-3-10
不具/異形- 岡部淳太 ...自由詩225-3-9
観覧車- 岡部淳太 ...自由詩625-3-8
物体- 岡部淳太 ...自由詩3*24-11-11
流刑- 岡部淳太 ...自由詩2*24-11-10
病中- 岡部淳太 ...自由詩4*24-11-9
昏迷- 岡部淳太 ...自由詩624-9-22
夏の日に- 岡部淳太 ...自由詩1024-8-28

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