花火
wc


一発上がるたび
メッセージや協賛が
アナウンスされる
辛気臭い
思い出の中の花火大会

大人になり
横並び何連発や
間髪入れず打ち上がる迫力の
爽快感と、興奮

ひとつづつあがる、辛気臭い
花火大会
協賛と
恋人へのメッセージと
世の中へのエールと
花火師の見つめる先が

噛み締めるように、あがり
いやでも耳に入る まえふり

きっと、5000とかで、寄付したら、込めてくれる
友達とわいわいしながら行って
はやくあげろよなーとかディスって
邪魔だなーって
でも全部聴こえて

ぽーん

と、あがる
その中には
今か今かと
待ちわびて
アナウンス入って喜んだり
その中から新しい夫婦が生まれたり
いろんな物語があるのが、変に自分のことのようにおもえたり

ぽーんとあがる、あのいっぱつ
誰かは必ず
見てる


自由詩 花火 Copyright wc 2020-08-13 22:03:14
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