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しあわせが雲のように
ふわふわと私の周りに漂っている
今しあわせの中にいるなと
気にしなければ
気づかないくらい何気なく

たぶんそのしあわせは
閉じ込めておくことはできなくて
いろん ....
冬に雪が降るように
春は砂糖が空に舞う
なまあたたかい日差しと
つめたい突風に乗って
粉糖がにわかに吹き上がる
乾いた頬にさらさらと
なめると甘い
空気がもう
糖分で黄ばみ始めて
 ....
どこにもない場所を教えて
だれもまだ踏み込んでいない花園に
こっそり招待してほしい
月のなくなる夜でいい
火も電気も眠るころに
しずかにねどこを抜け出して
あなたの闇に逢いに行くから

 ....
わらえばいい
ぼくがわらえば
すべてがうまくいくはずだ
いやがらず
がまんして
すべてをうちがわにとじこめて
まるでへいきそうなかおでわらえばいい

わらえばいい
きみがわらえば
 ....
繰り返す毎日
何度も同じところを回り続けるペダル
チェーンでタイヤとつながって
前に進んでいく
毎朝同じ道を行くとしても

繰り返す毎日
いつも同じ時刻の電車に乗って
早足で乗り換えを ....
あの猫の名前はマダナイっていうんだ、
名作の書き出しに目がないようで
いろいろ聞かせてやっているんだが
書き出ししか知らないせいで
良からぬ方へ想像の羽を広げてしまっているようだ

「親譲 ....
まだ天国にはいきたくない
油断が私を空へと打ち上げる
真っ直ぐ飛んで行く体
その姿から私は花火と名付けられた
とはいえ致命的な飛翔は数えるほどしかない


一度目
生まれ落ちた瞬間
 ....
幼い娘が川沿いを歩きます
腰に下げた袋からぽとり
ぽとりと肝油ドロップが落ちます
絵に描いたような緑色の蛇が
蛇行しながら地面をなみ縫いし
ポップな模様を描き出します

幼子が歩くたびに ....
漠然とした砂の続く大地
平らな線が限りなく遠くに
つなぎ合わせればおそらく丸い

砂の山の起伏もさらなる飛翔の末
なめらかな肌になるのかもしれない
女の柔い背中の上を飛んでいる

細胞 ....
 月夜の晩に森に迷い込んだ。ブリキでできた木の幹と葉っぱの上を、糸状に光が跳ねていくので、歩くだけで遊んでいる気分になった。
 月のかけらを吊るした糸を、ぶら下げながら歩く男の子と出会った。騒がしく ....
十億光年の彼方から
飛来した一枚の花びら
一生をかけて旅しても
たどり着かない遠い星

送られてきた切れ込みの
入った桜の花弁から
感じる宇宙の拍動

地球は丸く
銀河は楕円
さ ....
黒髪にだってひっきりなしに雨は降る
墨の中で踊る粒子が枯らした手と手の隙間
微妙な距離を詰められずにドーナツのこじんまりとした完結
温度を失ったものの粒子をかき回す電子の波のうねりのようなものの ....
湿った砂の温度
掘るほどに水が滲んで
肌で感じて頬に触れる
潮風の温い感触
乾ききれない海草の匂い
思っていたよりも
生々しい身の回りのすべて
ひりひりと目に沁みるあれこれが
頭を取 ....
春へと旅立つ
厚い氷のトンネルを抜けるたび
金属の車輪が鶯の鳴き真似をする
繋がって泳ぐ魚は駅に出会うたび立ちどまる

雨水が硬い表皮を滑り落ちる
やさしい雨の季節だ
ちいさな水の粒子に ....
拝啓

今はいつ頃だったか、暦を見なくなって久しく、曜日感覚も失くしてしまいました。俗世から切り離された場所に身を置いていると、今が何の時期なのかよくわからなくなってしまいます。身の回りの変化には ....
試験管を試験官の尻に差し込みフラスコをステテコに押し込んで足のところを縛ります
塩酸を凄惨に撒き散らし人体模型を靭帯がもげるまで捻じ伏せます
BTB溶液をBLTバーガに流し込み胃液で溶かします
 ....
 時間というものは時と時の間に存在するもので時そのものではないけれど、時という存在自体がそもそも流れる性質を持つものであるから、時を感じようとするものには時は時間として感じられる他ない。どれだけ短く時 .... 心臓が止まったら
私は死んでしまうらしい
動けと思わなくても動くけど
止まるなと思っても止まる時は止まる
私は心臓をコントロールできない

心臓は身体の核
過剰に動くと辛そうに血を送る
 ....
毎月28日はとりの日である
28(ニワ)トリというやや強引な語呂あわせで
オリジナルチキン4ピースとクリスピーが3個で950円
俺はそれをお持ち帰りする
「買出し頼まれちゃったよー全く困っちゃ ....
ほほえむ
ほほがふくらんで

ほっとゆるむ
おくちとめじり

ぽっとともる
こころのあかり

ほのおのように
あたたかい

ぼんやりとした
ちいさなあい

ほかのだれかの ....
誰かが困っている時でも
音楽家は歌を歌うしかない
芸術家は絵を描くしかない
報道陣は報道するしかない
消防士は火を消すしかない
医者は医療行為をするしかない
科学者は頭で考えるしかない ....
冬がうたた寝を始めて
目を閉じるたびに
春の匂いがする
生まれたての花弁の匂い

つめたい風に目を開けば
空はうすい水色で
か弱い雲が流れている
太陽は北風と仲たがい

春はすぐそ ....
封筒に花をつめて贈る
もう届くはずのない海の底
砂とコンクリートで満たされた場所で
白骨化した魚類たちと眠っている
赤いポストに届けたい

気取るつもりはないけれど
想いを物に変えて何か ....
ピチカカという鳥がいます。それはとてもめずらしい鳥です。満月の光に当てると羽が青く光るのです。ピチカカ鳥は新月の夜に生まれます。そして満月の光に当たると青く光り輝き、月が沈む頃に卵を産み落として死んで .... 自分の髪が煩わしくなるとき
夏の訪れを感じる
いっそ丸坊主にでもしてしまおうか
と思っては、躊躇う

長袖に隠れていた腕が
恥じらいながら顔を出し
外気に近づいた脇が
風の気配にスー ....
夜になったばかりの砂浜に
喪服で佇む一人の女
黒いドレスに黒いハイヒール
光沢があるのは纏められた黒髪のみで
女の黒い部分のほとんどは
艶もなく影と夜に吸収されている

波打ち際にしゃが ....
八月が恐い
僕は七月に話しかけていたのに
七月は知らぬ間に去っていた

八月には入道雲が空を仕切る
僕は彼らの無遠慮さが嫌いだ
態度がでかくて、真っ白で、どことなく冷たい
全身が真っ白の ....
あなたの目は人間に狙いを定めるために焦点を合わすのではない
あなたの指はピストルの引き金を引くために折り曲がるのではない
あなたの胸は誰かに狙われるために膨らんでいるのではない
あなたの肌は鉛の ....
きみは君という病気なんだ
きみが死ぬまで君は治らない
でも君のままのきみがわたしは好きだから
きみは何も心配することはないんだ
コーヒーに入れる砂糖の量が変わろうが
日々の態度や言葉遣いが変 ....
○コンビニで買った500円のジャンプ傘の透明の寿命はどれくらい?
 傘を差しながら自転車に乗ることは犯罪になりました
 だから少し歩きませんか
 自転車のペダルをなだめすかして
 僕はブレーキ ....
るるりらさんの木屋 亞万さんおすすめリスト(33)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
しあわせ- 木屋 亞 ...自由詩2*18-4-22
sugaru- 木屋 亞 ...自由詩3*17-4-2
どこにも書いてないことを教えて- 木屋 亞 ...自由詩4*15-2-14
それだけでうれしい- 木屋 亞 ...自由詩4*14-12-22
それでも- 木屋 亞 ...自由詩10*13-9-21
あの猫の名前はマダナイっていうんだ、- 木屋 亞 ...自由詩6*13-6-15
バンジージャンプを1階から- 木屋 亞 ...自由詩5*13-6-8
天使は川辺にて- 木屋 亞 ...自由詩3*13-5-27
- 木屋 亞 ...自由詩5*13-4-20
ブリキの森と紙の古城とウルサい湖畔の魔法- 木屋 亞 ...散文(批評 ...3*13-4-1
_小宇宙から流れくる- 木屋 亞 ...自由詩4*13-3-9
コーラの泡が弾けてる- 木屋 亞 ...自由詩4*13-3-2
涙の落ちるところ- 木屋 亞 ...自由詩7*13-2-16
各駅停車で、春に向かう- 木屋 亞 ...自由詩5*13-2-9
書こうとしたことを忘れてしまって- 木屋 亞 ...自由詩4*13-1-13
実験室____です。- 木屋 亞 ...自由詩3*12-11-10
時間と光- 木屋 亞 ...散文(批評 ...3*12-11-3
心臓が止まると死ぬらしい- 木屋 亞 ...自由詩8*11-12-28
ケンタッキーフライドチキンを食べた夜は- 木屋 亞 ...自由詩8*11-11-14
smile-スミレ-- 木屋 亞 ...自由詩2*11-3-14
いつも通りと祈り- 木屋 亞 ...自由詩5*11-3-14
冬眠を憐れむためのうた- 木屋 亞 ...自由詩1*11-3-10
なんという幸運- 木屋 亞 ...自由詩4*11-3-2
ピチカカ反応- 木屋 亞 ...散文(批評 ...5*10-6-23
_炭酸水と夏の気配- 木屋 亞 ...自由詩5*10-6-13
海の遺影- 木屋 亞 ...自由詩7*09-8-12
はちがつがこわい- 木屋 亞 ...自由詩2*09-8-1
それらしい詩- 木屋 亞 ...自由詩4*09-7-31
君なきみと君を好きなわたし- 木屋 亞 ...自由詩4*09-7-21
透命- 木屋 亞 ...自由詩2*09-7-14

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