親指でしか語れなくなった


指先が覚えてしまったのだ
無機質な凹凸に触れるだけで
整然とした文字が手に入ることを


まっさらな紙の緊張や
そこに落ちるイビツな文字
との格闘も捨 ....
小鳥を逃がした事がある
さみしい時に啼いてくれたのに
鳥籠にいる姿がかなしくて
僕の目の届かない世界まで遠くへやって
今もふとすると胸うちで啼いている
傷ついたその折れた翼で


   ....
遠い風の透けた
銀のしずくが
{ルビ月影=つきかげ}おぼろにひびいて
さびしく薫る
ぬれた黒髪
結いあげる白い手

静かすぎる吐息の重さは
うつろな視線の光
映る予感の静寂が ....
潜り込んだ布団から
寒い朝、這い出て
コーヒー飲んで
コーンフレークを食べる

今日は日曜日何もない
天気は良い
ヒゲをそり
歯を磨く

寝ぼけて新聞取りに行って
みかん食べて
 ....
クリスマスに電車が止まる
たった一人のジャンプで

軽く舌打ちをするOL
どうして? どうして? と母親に尋ねる子供

どうやら その死はどこへもとどかないよ
 
小さなわがままと ....
イチゴの詰まった胸に
あこがれてしまった
しゅんかんは、あの時の少女だった

いちご、買おうか。
好きでしょう
食べない?

ぼおっとしていたら
背中に今年はじめての
ひだまり
 ....
鼓動を知っている
急激に階段を上がり
寝床に入ると
生きている苦しみと共に
息切れと共に
脳を覆う

熱を合わせると
寝床が海に変わり
大海原を旅する船になる




鼓動 ....
蒼い影を映して続く冬の森には
透き通った何かが隠れている
凛と張りつめた空気の中で
何かが動き始めている
それは凍りついた木々の向こうに
広がるはるかな世界
白いやさしい{ルビ時間=とき} ....
あたたかな
あたたかな皮膚を
思う


なんだか涙がこぼれてくる

いのち
ってものを
意識にうつす

ゆっくりと、
ゆっくりと、

つぶやくような

そんな言葉で
 ....
うまいもん食って
うまい酒飲んで
うまい話して
うまい思いして

さあ明日から仕事
遊びがあるから
頑張れる
そして又うまい酒を飲む

世渡りを上手く
お小言を聞き流し
うそを ....
時間だけが過ぎてゆく
正確に時間は過ぎてゆく
でも早い時と
遅い時がある

楽しい日も
辛い日も
少しづつ
大人になってゆく

今できる事をしてゆく
豊かな人生を歩む
歌を歌い ....
波の声
かたりかけてくる
じゃまにならないように
ちかく、ちかく、とおく
足元をぬらさないくらいの
ところにぼくは
すわって

つかれてしまったよ
うずくまったよ
なにか答えてほし ....
昨日哀しみを突き放し
今日の瞼は何も隔てない

地表を渡る細波を
裸足でなぞり
葉の無い枝のように
四方へと手指を広げている

数羽の鳥が羽を休める
屋根の上には
ソーダ色の空が
 ....
南中 傾きかげん
午後は冬枯れて
ゆっくり暮れ始め
つる草の茎は乾く

雲が湧き立つ
空き地の水溜りに
空が留まり

太陽が雲に隠され
疾風が翔る
空と大地が近づいているだ

 ....
おめでとうサンドイッチマン
おめでとうコブクロ
おめでとう白組
おめでとう 
きっと 
ことしの 
あた し
紅白見て
除夜の鐘
年賀状
初詣

お雑煮
伊達巻
蒲鉾
黒豆

何でもない幸せ
形のない幸せ
酒に酔う
1年で1番
きれいな心
書初めをする
「幸せな国日本」

 ....
ここは私
地面との距離も
クツやズボンのサイズも
タイピングする指も知っている
ここは私

ここは私の部屋
どこにトイレがあって
どこに埃が溜まっているかを知っている
ここが私の世界 ....
暮れゆく夕方
薄墨色のそら

街はきっと
賑わっていて

病室のわたしには
届かない

また一年が
過ぎていく

そのことが
こわくて

新しい年が
こわくて

で ....
美しくなった、本当に
美しくなった
成人を迎えるからだの中から
魂の
幼い部分だけ
すくい集めて
投げる

そこに生まれた空間が
やさしく
かたまったら
ほし
と名づけて
揺 ....
天井のフックに引っ掛けても
まだ
膝の裏に届く長い髪で
息をするように嘘をつく

望めば全てと言うし
少し前のことを覚えていないから
お話を作るのとも言う

とても髪がのびたから
 ....
今日も{ルビ賑=にぎ}やかな 
職場の仲間は 
跡形も無く姿を消した 
残業の時刻 

静まり返った部屋で 
ぱらぱら 
書類の{ルビ頁=ページ}を{ルビ捲=めく}りつつ 
手にした判 ....
例えば 、と 
突然呟く横顔
眠る前の畳まれる際のひとときに
ぽつと滴を落とす声が
真顔の鋭く曇りない瞳がそう言うので
言ったので私は
何が例えばなのだろうと思いながら
 ....
君は

言葉を見たか

路地裏の突き当たりの
饐えた臭いのする真っ暗闇の中から
ゆっくりと立ち上がる言葉を見たか

君は

言葉を見たか

見知らぬ星座の片隅に
燦然と輝く小 ....
ありがとう、と言うと
むねに少し雪のふるような
はかなくて、とけるとしゅんとなる

それはもうこのひとつに
わたしがさよならすることだから

ありがとう、この年
そして今日がすぎる
 ....
ちっこいきみがわらうと、おはながさく

あめの くらいにわに
ちっこいきみがかえってくると、

おはながさいて
やわらかくほほえむ
湿った空気
落ちてくる温もりを指差して
何かを祈ろうか
銀世界に
溶けないもの一つ
 
 
***
 
 
人一倍寒がり
冬は君の生まれた季節なのに
矛盾してる
なんて笑って ....
夜をかさねた底で
かすかに聴こえてくるのは
淡くほどける
ひとしずくの
きらめくゆらぎ


一定のリズムを打つ心拍
冷酷に刻まれる一秒


整然とした規則の中で
とぎすまされた ....
雪の中を
雪うさぎは
穴から
飛び出し
走り回っている

鼻をぴくぴく
させながら
立ち止まっている

季節の
においを
感じ取っているのかな

夜は
穴の中で
寄り添 ....
白い猫、が、
ほそらみ
墓場へ
対話、に、
沿っていく
諧調
わたしたちは実感するんだ
ゆるやかな時間軸
それは時に
i――の言語
《人の世に別れを告げたわたしが
人間たちの間に ....
北アメリカ航空宇宙防衛司令部の情報によると
サンタクロースは現在ネパール上空にいるそうだ

サンタは新幹線の約100倍スピードで世界中を飛び回ってるらしい
トナカイの速度はマッハ16ぐらい ....
乱太郎さんのおすすめリスト(8217)
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クリスマスのジャンプ- いねむり ...自由詩208-1-6
いちご- 唐草フウ自由詩7*08-1-5
鼓動- 小原あき自由詩20*08-1-5
新しい年のために- 未有花自由詩11*08-1-4
うつろ- わら自由詩14*08-1-4
正月明け- ペポパン ...自由詩4*08-1-3
時間- ペポパン ...自由詩5*08-1-2
波の声- 唐草フウ自由詩10*08-1-2
記号- 松本 涼自由詩1108-1-2
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目出- co自由詩4*08-1-1
日本国- ペポパン ...自由詩8*08-1-1
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パレード_〜年の瀬の夜〜_- 服部 剛自由詩807-12-28
例えばひとつの夜の閉じ方- 鎖骨自由詩2*07-12-28
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1/fのゆらぎ- 渡 ひろ ...自由詩24*07-12-26
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ジェットトナカイさん- 北大路京 ...自由詩6*07-12-25

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