彼は何処から来て
何処へと往くあてもなく
歩き続けていた

飢えた者にも
病に臥せる者にも
与えられるものは
涼しい視線だけだった

生老病死は誰にも訪れる
彼は救うという観念を捨 ....
{ルビ朝=あした}が来たからもう眠ろう
夜の迷子はもうやめて
あしたが来たからもう眠ろう
この世の迷子をもうやめて
(この夢に栞を挟んでおけるならまた会えるのに)おはよう小鳥 こども時代なんて知らない
無休の無給の労働者
対価が永遠の闘病
合間にタワーの思い出
流星のように
アスファルトを血に染めて絶望へと転落してゆく
  未来の夢と希望が一瞬にして消え去ってゆく

   ノーブレーキのキラーマシーン クレイジーマシーン
  
  誰がおまえを生み出したのか 快 ....
コウノトリ卵か赤子かキャベツの畑シチューのニンジン余所の星から


カタカナのルビはいやだよひらがなでぼくたち鴉を読めない子には


かあさんはカケスだったといま知った道行くヒトがそう云っ ....
かわひらこ、が
ずいぶんお利口に
触れあう


初めて、は
どれも素敵だった

流れ星が
周囲の光を食べて
夜空で一番輝いたとき
羨望と後遺症に手をやいた

透明 ....
 その落葉樹は絃となる葉をすべて失っていたが、月の明るいこの夜また、訪問者を得ることができた。
「もう、歌わせてあげられないのに」
 いつものその風に、いつものように詫びてみる。
「通り道なんで ....
そのまなざしは父親には赦された
母親は女の子だったから赦せなかった
のだろう(自らへの)失意と憤り

 * * *

旅立ちたかったのは
なみだの源泉へだった
そこが故郷なのだと覚え
 ....
ミモザの美しいころに
父さんと手を繋いで
理由もしらず
バス停まで歩いたことは

憶えているわけもない
わたしは二歳

父さんの掌はきっと
わたしのちいさな手に
この世でほかにはみ ....
お父さんは素敵な人で
わたしはおかしな人で
お父さんには常識があって
わたしにはそれがまるでなくて

常識が非常識を命がけで守備してた
非常識はそれを空気だと勘違い
空気は人力の愛と汗と ....
どんなにかあたためても
言葉は言葉でしかない
たまごとは違う
なにも孵らないよ

書ける人ならペンと紙とを
書けない私はワードを使って
きょうもいまもあたためながら
ほんとに求めるもの ....
ごめんね神さま
いますぐにゆるす、がほしい
この{ルビ心音=こころね}の証しに
樹海に奔って自爆したい!
リハビリをさぼり始めて
二十日ほど過ぎた
理由はある
誰にも云わない
誰も聞かないし
知りたくもないだろうし
わたしが彼の世に持ってゆく
ダイヤモンドを鏤めたマグカップに注いで
表参道で下車し
迷わず骨董通り界隈の路地裏に滑り込む
ことのできる哀しみを
誰かうたったことがあっただろうか

{ルビ時間=とき}の迷子たちがいつも
喪服を選び歩く路
解放的なカフェには ....
久しぶりに売れない女流詩人の友人からメールが来る
詩を書き始めて11年目だそうだ
ちなみにぼくはまだ3年目ぐらい

僕の大好きな感覚的詩人
いつか詩集を出したいと言っている猫好きで鬱病持ちの ....
こんなにも
ぼくが自分に対して暴力的だったのか知らなかった
刃を腹に突き立てようとした
あの頃

ぼくは海岸線を彷徨っていた
何処まで歩いても終点は見えなかった
どうして良いのか解らずに ....
  
昼間の火照りから解放された夕暮れ
ビルから流れ出た人たちが
睡蓮の群生する池の畔を帰っていく

池の畔のベンチに若い女が独り
 ....
焦げたソースの薫る
烏賊の入った焼きそばがうまい、
湯気の立つソースに塗れた太麺には
紅生姜もたっぷりのっていて

そっと隠れて
刻んだキャベツや
玉葱だの
もやしも入ってる

青 ....
善いですね、花は
いつみても善いですね
たぶん神さまです
たぶんなんでもゆるします
きょうは特に会いたかったです

路傍の石っころは
決して言葉を使いません
でも 言葉を持っています
 ....
騙されたってかまわない
優しいことばが好きだから
信じたふりも上手だし
信じたいうそがいまほしい

騙したってかまわない
優しいことばに限っては
信じたふりなら大丈夫
だけど約束してほ ....
フラスコの底に立ってる私
ここから覗く世界が限りなく
どこも邪魔や目隠しのされてない
限りなく 世界そのもの であってほしい

なぜって 曇るばかりのこのガラスのこちらから
背伸びしても屈 ....
道化師はあした泣く
毎あした 毎あした 泣いてる
膝を抱えて蹲ってあたしの心で場所とって
いつまでも消えてなくならないその

道化師と云えば女の子
かと思えばきょうは老婆
あさってはきっ ....
{引用=さびしさで明けた一日は
かなしく暮れゆきまた終わる
遠くのどこにも里はなし
近くのどこにも愛はなし

かなしみで終えた一日は
知られぬなみだで幕となる
みあげるどこにも星はなし
 ....
よくわかってたよね
(わかってなかった)
とてもよくわかってたよね
(まったくわかってなんていなかった)

かなしみの通り道
さびしさの通り道
孤独街道への標識
独りへまっしぐら

 ....
雨の今朝 町を歩く
レインコート、長靴そして傘
二十分ほど
鴉すらいないがさびしくもない

二時間ほど経っていま
ふと私はなにを思っていたのかと
歩きながら 私はなにを
と、とぼけてみ ....
変わらないものなんてないのだけど
変われないものもある
わたしのなみだの理由はずいぶん変わって
そしてだけど相変わらずだ とか

わたしの住む 世界 はずいぶん変わって
そしてだけど相変わ ....
猫のうたをたくさん描いた日日
束の間のしあわせと平和をしる
それをしるすよろこびが 実は
のちに癒せない痛みとなっても

そのことである
そのことである
そのことである
猫はもういない ....
猫の死を看取って
父の死を看取らなかった
看取れなかった
間に合わなかった
タクシーがいけない
わけじゃないたまたま
道路が

父さんの死は私の最初の死、で
その後に仰天の連続たとえ ....
九年前に書いた詩には
そういえばカナリアのこと
雀のことそしてなにより
鴉をあえて黒い鳥として好んで描いた

詩作の真似事始め
弱いものや厭われるものを
徹底的に痛めつけて そして
そ ....
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