あるいは「執着の向かう先、発火点」


 1 嚆矢 あるいは 発芽

もし私が
あんなところに
あんなかたちで
登場しなければ
知らなくてよかったのかもしれない
なにも知らずに ....
インステップキック、アウトサイドキック
時と場所と人で使い分け
華麗に舞う


頭を下げると
人も下げる。
受け入れる前は
反発される

水は流れ
顔を洗う
ロンドはくり返し ....
今宵のダンスは
今日も軽やかだ
今宵のパーティー
激しく咲き誇ろうではないか

甘いワインを片手に話す言葉は
とても辛口な癖に甘美で
緩急自在の話し方
心は狂わされる
気持ちは少しず ....
チャイナドレスからのびた白い足
細くて綺麗で素敵

ジュリアナ扇子 どこで売ってたの?
時代関係なくモテ期

君のこと シンデレラぐらいに思っているよ
嘘じゃないさ 大袈裟だけれどね ....
綺麗だね。

って

君がそう言ってくれちゃったからさ。

あたしにとって
この写真
最高傑作になっちゃったよ。
これだけは絶やさなかったんだよ

いつか大きな大きな輝きになる

希望の光
愛しています
愛しています

何度でも囁きましょう

貴方が私ではなく
他の女性を見つめていたとしても

愛しています
愛しています

何度でも微笑みましょう

貴方が私でな ....
                081129



うそをついた
ちいさなちいさな
うそをついた
ちいさなちいさなちいさなうそは
ちいさくちいさくついたうそ
どんどん大きく ....
今日は一体どんなことがあったの?
とても聞きたいけど
きっと話題に上るあの人の顔が浮かぶ

このままこの実のない話しつづけても
沈黙ばかりが空気を支配してしまう

それが怖く ....
春、
淡い緑で枝を覆う
そのあやうさ

風にそよぐ
そのかよわさ

夏、
日々緑を増して

青々と日陰を作る、その力強さ
ひと雨ごとに
たくましさを備え

秋、
見るたびに変化する、
その美しさ

人 ....
わたせなかった手紙には
同じような言葉をならべてしまった

愛しています
いまでも
愛しています

愛しあった日々は
いまでも
愛しあっていたと

愛したことにだって
いまでも ....
澄みわたった
早朝の森に
狩人の目をした
男が一人

男は言葉で狩るのだが
甘い言葉で狩れるのは小物ばかり

純情な小鹿や
可愛そうなリス
ひきこもりの小鳥など

男は言葉で狩 ....
きのう、
おちばの海を
巨大な足でかいて
じゃさっ、じゃさっ
と、踏んだバス停まえ

みあげれば
あの葉も、あの木も
こがねいろ
あかねいろ


駅前のそら は
ももいろの画 ....
 
なつかしいひとよ
あなたのことを
わたしは知らない

なつかしいひとよ
記憶とは
つくりものでしかなかった

なつかしいひとよ
はじめて会った日のことを
覚えているだろうか
 ....
「空の字をじっと見て。そらだよ空」
と君に囁く
「うん、みたよ。で、空が何?」
君は面白くなさそう

「パンダの顔に見えない?」
と子どものように笑う僕
「見えるわけないじゃない」
な ....
空を見上げた。

光があった。

月の瞳だ。

わたしを見つめ

世界を見つめ

全てを見つめる

月の瞳だ。

綺麗だ。

綺麗だ。

今日は昔の友人に

電話してみようか。
パテル・パトルム――
即ち、パパだ。

今日もパパは二日酔いで、
おまえたちはバレエを観に行ったけど
そんな日曜日の真昼間から
男が家にたった一人、瞑想に耽る

深潭たる無意識の下層へ ....
あの地平線へ
歩いて行こう

どこまでも
歩いても
近づかないけど

わたしは
歩いて行こう

もし
あなたが
一緒なら
嬉しいんだけど

ほら
朝陽が見えてきた
+ うららかな午後 +

体温が地熱と交わる午後に
ミントチョコをくわえるケダモノは
あたためたミルクを一口飲んで
青ざめた頬をバラ色にそめる


+ キラキラの夜 +

遠くのイ ....
鍵を盗むだけよ、
単純でしょ。
と君は笑った

僕には無理だ
君のその穴に
ぴったりの鍵を見つけるなんて

僕には到底
見つけられそうにない
君の心を解放するなんて

単純なこ ....
買い物に出かけた初冬の街角で
あのひとの姿を見かけた
両の手のひらをパンツのポケットに入れ

開店前のパチンコ屋に並んでいた
私の姿に気付くこと無く

他愛も無い夢と引換えに大切なものを ....
今日も風が吹いているならば
君の心は少しでも
僕とのキズを思い出しているのかな?

君との出会いからいつでも二人をね、
見守る風があった
今このときが戻るのなら君にもう一度 ....
消えてしまいたい、夜。

君にぎゅっと抱かれたい。

そんな君は消しゴム。

頬を擦り合ううちに、
唇を重ね合わせるうちに、
腕を絡めるうちに。

コソコソガサガサ、
私を、消し ....
 
詩は書くよりも
語るほうがいい

数日でも
数ヶ月でも
あるいは数年を費やした
詩だとしても

読んでもらいたい一心で
書いた詩は
いつもそこで無意味になる
あなたを前にし ....
春が来た 
優しい春 
心地良いが
桜の間に 
吹いてる・・・ 

いつもいつも 
気がつかなかったのは 
小さな花びらに映る 
忘れかけた 
思い出も

声をかけ ....
列車の窓が
長いネックレスのように煌き
横たわって走っている

街はもう影を落とさない夜更け

きみがほら、こころ震わす音楽を
あなたがほら、光り輝く宝箱を

見つけて、染めて、頬を ....
{引用=



? 薔薇中毒


愛しい薔薇の
深紅の花びらが
狂おしく息もつけぬほど
降りそそいだ
あの頃

 夜毎の夢の中でさえ
 貴女の馨りは
 深く ふかく
 ....
昔ママが僕に言った
「ママの背中には目があって
 お前が悪さをした時には
 すぐに わかるようになってるんだよ」

だけど僕の背中には
あいにく目なんかなくて
君が悪さをした事には
気 ....
流れる水辺にあって、冬の光が
点っている。てらてらとここは
静か。見えないものに、触れた
ことのない。めくらの。薄く紅
挿す頬のあどけない。水掻きの
広く、長い指の掬えない。指間
指間から ....
              081119


100年に一度の津波ですと
テレビが
怖いことをおっしゃるので
海の方を眺めたら
金融危機のことだった
一人あたり12000円の定額給付金 ....
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