(そっと 音も色も立てずに
 ただ流れしたたる透きとおりを
 みつめている


ひたされてゆくね
僕たちはどの位
もう走れないのなら
このまま



  アイニク、という
  ....
まさかトイレで寝入ってしまうとは

今何時だろうか?

けっこう長い時間眠ってしまった気がするけれど

鍵はかかっていないはず どうしてドアが開かない

ひとり暮らしな ....
またあなたを思い出すね

普段はつい忘れがちで
ああ、あんなに悲しかったのに
人間って残酷なほどに
何もかも想い出にしてしまうんだね

みんなが
忘れてしまえ
と言ってた時には

 ....
鮮やかに 雲が 
青空から 吊り下げられて

細いナイロン糸が
結び目を のばして

雲は動く
己の腕の寂しさが続くかぎり
雲は行く
己の知らないくにざかい

雲の影が落ちる
 ....
とりだって
なきながら とんでいる
なきながら はばたいている
ごらん あのほねを
アルミパイプとおなじに
からっぽ
くちびるをあててふいたら
さぞかし さみしいおとがするだろう
ても ....
捨てないで、なんて
自己中心的な話


おいていかないで、なんて
迷惑な話


君の手に、なんて

すがりつけない
頼らない


でも、もし私が
壊れてしまったら

 ....
「あたし禁煙することにしたんだ」
そんなこと言ってなかった?

 ちょうど去年の今頃 僕の失恋直後に
 熱帯魚の水槽みたいな喫茶店の中で

遠くの席で若い男女が ....
赤くなった紅葉を
散歩のお土産にくれたのは
あまりにも小さな手に思えたからなのでしょうか

わたしはそれを栞にしました
いつかわたしを未来へ繋いでくれる{ルビ娘=こ}へ
贈ろうとした名です ....
電信柱の先が
お墓のあたまに見えた
あそこでセミに鳴かれては
私は独り笑み
アイスクリームのとけるままに
いつまでも返事を、まつのだった

べとんべとに常温で濡れてしまった
床を拭きな ....
明るみが つぶやく
影が出来ていて

潅木に 優しい陽光が
密かに 染み渡って

今日 静かな作業を編む

コスモスを風は包み
清涼な空気は
明るさを溶かし込む
ソーダ水の輝きで ....
みみをすましてごらん

きこえる?

そ の おとは なんでしょう?

うたっても いいよ

たのしめばいい
もし僕になにがあっても
君が助けてくれるんだと
そう甘えていた そう信じていたんだけど

いざとなりゃ君は消えていて
どこにも倒れ込めずに
受けた傷が広がっていくばかりだよ

恋の ....
ふと嘘が
口からこぼれた

あ、いけないと
拾おうとした
その手を
かずみがふんづけた



あれは、小学校3年生のときだったね

兄弟が欲しかったんだよ
ただ
それだけだ ....
布団から離れられず
寝て過ごす
毎日

あなたの好きな
オムライスだって
作りたいのに

そんなささやかな
自由さえなくて

わたしは ひっそり
涙を流す


だけど
 ....
鼻をかもうと 
男便所の扉を開けたら 
トイレットペーパーは 
三角に折られていた 

便器を囲む壁に取り付けられた
ベビー用の小椅子には 
説明シールの絵が貼られ 
腰を丸めておじぎ ....
『「人」という字はお互い支えあってできています』

と金八先生は言うが



子供に嘘教えちゃいけない

「人」という字をよく見てみなさい



ほら。

 ....
ものがたりをしよう
こんな淋しい夜更けには
ものがたりをしよう


青いペアグラスは粉々にくだけ
私の心は深く傷ついた
銀のスプーンを強く噛んで
一人ドアを閉じ貝になる
永遠などない ....
精通を得て早や数十年
放出したる精液の量は
どれほどであろうか
一升瓶一本どころの話しではなかろう
それで一人の子もおらぬわけであるから
これほどの無駄はない
なんたる人生か
森林の中
ひっそり潜む
小さな月


あさい眠りの
はざ間を泳ぐ
黒い魚影が


ゆらり と
身体をしならせ
ついばんでいく


冷たい魚の接吻に
吸いとられていく
 ....
恋がまだ私に生きていたころ
私は

夏の校舎を一周する
鼓笛隊のパレードだった


恋がまだ私に生きていたころ
私は

夕暮れを味方につけた
見えない星だった


恋がまだ ....
だいじなおはなしをした日のこと
ふたりで寝転んで 思い出話をした

ひまわり色のミルクポットを知っている?
かぶりをふったあなたにおはなししてあげた

ある魔法使いが 乳絞りの女の子をミル ....
川の終わる場所で
雨が止むときの風が吹く
旅が終わろうとしている
ちょっと長めの草を引き抜いて
ひらひらと振り回しながら
流れの方向に土手を歩いて
遠い雷鳴にも耳を澄ませる
波は流れ出よ ....
大地と空が
触れ合い
お互いを確かめ合って
一つに溶けている

横たわる夜は
静かな寝息が
そっと 部屋から漏れていって
夜景の街を満たす

夢 追うように
ベランダから
夜を ....
月曜日
わたしには仕事などない
だけど、うちにばかりいると叱られるから
とりあえず、仕事に行くふりをして
たんぼの畦道をよろよろと歩いた

畦道は細くなったり
太くなったりして
歩きや ....
「傍でいられたらそれでいい」

どんな顔でそれを言うの?

傷つくんだよ?

未来は明るくないんだよ?

上手に利用されてるだけかもしれないんだよ?

裏切られたんだよ?


 ....
 詩なんて書けないと泣いた T

 恥ずかしがりながらも書いた H

 出逢う前から詩的な言葉をこぼしてた M

 言葉の代わりに花を生けて返した N

 綺麗な声で唄った Y

 ....
窓から忍び込んだ風 僕の生まれた季節を運ぶ
少し風邪気味だって言えば 心配してくれるかな

愛って凶器と 孤独って盾
矛盾を生むことは 必然だったのかな
最後の最後まで その優しさに 甘えて ....
赤ちゃんになった気分で
ベッドの上で眠っていた

あやす声や 子守唄を聞いて
がらがらをまわして わらっていたの

あなたはお父さんになって
そばで見詰めていた
きゃっきゃっとわらった ....
何もない空一面の爽やかさ


月ひとつ私を見てる夜の窓


夕暮れになくした道を思い出し


きらきらと空は大漁鱗雲


天の川銀河鉄道夜を往き


曇り空ひとり淋しく留 ....
氷だけのグラス
静かに勢いよくとけてゆく
どんどんどんどん
水に変わってゆく
ひたひた
とうめいの

ずっとみつめてたいな
ずっと見つめてたいね
わすれたままで
わすれきって

 ....
乱太郎さんのおすすめリスト(8217)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
瞬く氷- 唐草フウ自由詩9*07-10-30
まさかトイレで寝入ってしまうとは- 北大路京 ...未詩・独白12*07-10-30
あんなに悲しかったのに- mac自由詩307-10-30
糸を放つ- アハウ自由詩14*07-10-30
とり- 北野つづ ...自由詩7*07-10-30
ガラクタ- 三奈自由詩6*07-10-29
十三夜に曇り無し- 北大路京 ...自由詩9*07-10-29
- 小原あき自由詩15*07-10-29
ゆく夏の陽炎にて- こしごえ自由詩7*07-10-29
秋は逝く- アハウ自由詩11*07-10-29
とおん- 北大路京 ...携帯写真+ ...6*07-10-29
折れたアシ- 北大路京 ...自由詩6*07-10-28
- 池中茉莉 ...自由詩5*07-10-28
あまのじゃく- 池中茉莉 ...自由詩4*07-10-28
夫の姿勢_- 服部 剛自由詩6*07-10-28
「人」という字は- むむ自由詩207-10-28
ステラマリス- 石瀬琳々自由詩25*07-10-28
無駄- A-29自由詩2*07-10-28
月をついばむ魚- 渡 ひろ ...自由詩30*07-10-28
恋に問う- umineko自由詩8*07-10-27
ひまわり色のミルクポット- いすず自由詩5*07-10-27
河口- たりぽん ...自由詩10*07-10-27
横たわる夜- アハウ自由詩807-10-26
なんでもない一週間- 小原あき自由詩36*07-10-26
恋。- 自由詩107-10-25
平等- 北大路京 ...自由詩12*07-10-25
君離れ- 蒼穹自由詩5*07-10-24
とおいcradle- いすず自由詩4*07-10-24
空模様Ⅲ- 未有花俳句4*07-10-24
- 唐草フウ未詩・独白7*07-10-23

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