あずき色に染まり
落ちてくる空を
二日酔いの電信棒たちが
支えている
昨年を引きずった神さまに
ぼくの肋骨を
あずけることはできない
だからといって
飛び去った鳥たちを
埋め戻すこと ....
( 世界は 
( 透けた瓶の内にある 

森の小道を裸足で走り 
汗をかいたラムネの器の底を手に 
真夏の空に傾ける 

( 星のころがる、音がする。  

{ルビ蝉時雨=せみしぐれ ....
一、蝉しぐれ

白い病の影がおりて
夏の命、際立つ


すり硝子の花瓶に
溢れていたはずの笑顔
シーツに残された
僅かな起伏は
生きていた
あなたの

散らばった
レモン色 ....
森の中で
がばっと大きな口が開いていた
大きな口は
緑色の歯をいつも見せていた
晴れた青い空の中で
流れてきた白い雲を
一気に飲み込んだ
歯が揺れている
近くまで寄ってゆくと
自分が ....
もし、80歳ぐらいで、先に僕が死んだら
「やっと死んでくれて、せいせいしたよ」と笑ってください
 君が死ぬときは 僕が迎えに行きます


君は
「爺さんのお迎えが来たよ 、、、まだ、早 ....
小さく折れ曲がり
玉蜀黍畑にうずくまる
光と共に、空から
夥しく剥がれ落ちる玉蜀黍の葉の
激しい葉脈を見上げる


光、
青、深緑、
夏、
という、灼熱
 ....
おはよう

うん おはよう


おはよう

もうこんな時間だよ


おはよう

白々しいね


おはよう

誰に向かって口聞いてんだよ


おはよう

なん ....
セミの青年やっと殻から出てきたよ。
今から鳴き方の練習をするようです。
では皆さんこっそり聞いてみましょう。

マ・マ・マ

ミ・ミ・ミ

ム・ム・ム

メ・メ・メ

モ・モ・ ....
命が輝きすぎて
あまりにも掌が汚いものに感じる

呼吸は
もっと尊かったはずだ
欠落していく魂の中で
必死に描く記憶と
不安定な陽射し

歪む蜃気楼
細めた瞳の先で
薄く細い奇跡の糸を手繰り
編み込んでいく明日

儚い音色は
ステンドグラスを彩る様に
優しく ....
私を好きに
なる人がいる
私を嫌う人が
いる

私を憎む人がいる
私を喜ぶ人がいる
来るものは拒まず
去るものは追わず

自分を見失わないで
皆を信じて
全ては良い方向へ向かう ....

永遠に
閉じる日が来ても

耳は
絶対に閉じないでいて
わたしの声を
受け容れていて

肩越しに過ぎてゆく
景色の速さに
その
狂おしいほどの
純粋さでしがみついて

 ....
気付かないうちに
また季節が巡り
なにげない日常の色が
景色に映っていく


変わり行く景色
変われない自分
微かな秋の気配
いつもの帰り道


ふと拾い上げた落ち葉一 ....
都会の道路に沿って
綺麗に並べられた街路樹は
まっすぐに立っていたが
その緑は曲がっていた
歩行者や大型の車に合わせて
その枝と葉は
捻じ曲げられていた

緑はいつも
土や大地の色は ....
心の中の海が騒いでいる
いつまでも鳴り止まない潮騒
僕は不安でたまらなくなる

こうして本当の海を眺めていても
聞こえて来るのは僕の心の潮騒か
それとも目の前にある海の波の音か
それさえ ....
月の海は命を抱え 日に日にその領域を拡げていった
ゆっくりと しかし 確実に

生まれてからずっと体内に飼っていたのに
拡張をし始めた途端 わたしの身の内に不安と安堵が交互に訪れる

わた ....
向日葵は上を向いてなにやら
太陽とお話をしているようだ

太陽さん、
私と一日だけ交代しませんか
お疲れでしょうし

太陽は答えた
そうですね
一日くらいお言葉に甘えて
休ませても ....
まあるい泡を
ぷくりと吐いて
そっと寝床を抜け出す
水の流れは
暗いぶん少し冷たい
おびれとむなびれ
ぷるぷる舞わし
水草の間から
夜の空を見上げた

真昼の水面を
きらきら照ら ....
玄関のチャイムが鳴ったので
仕方なく立ち上がろうとしたら
背中の上に
重たい鳥が
止まっていた

「どいてくれますか?」
黄色の羽根を
ぱたり、と閉じて
ずん、と居座る
「私は止ま ....
鉄は錆びていた
光沢は外に発しない
錆びきっていた

鉄は昔を思い出した
あの銀色に輝いていた自分を
当然だと信じていた
今はぼろぼろな茶色の体が
悲しかった
雨に濡れて
少しずつ ....
1 + 1 = I Love You

2 - 1 = I Miss You
 
 
あなたが教えてくれたうたを
繰り返し うたい続ける
 
なげだした足にまとわりつく憂鬱は
綿菓子の最期みたいにねっとりして
組み敷かれたうたは
少し雑音が入っていた
 
無 ....
汚れた雨が蹂躙する街角で
傷をかばいあうために手を繋ぐ
傘を持たない日だけ、どうしようもなく
君の手があたたかくて
切れた指先が痛みを増した

僕の手は
どんな温度で君に ....
抱き締めて
抱きかえす


口づけを交わして
手を繋ぐ


肩を寄せ合い
眠りに就く




言葉はいらない

だけど

言葉が欲しい
いま 俺が自殺しても
臨時速報で流れへんから
まだ やめておくわ


いま 俺が自殺しても
株価に影響あらへんから
まだ やめておくわ


いま 俺が自殺しても
国葬にならへ ....
そこに風があった
葉を揺らし
湖を渡っていた
やがて街へ
そして自分へ

そこに風があった
花に触れて
川を横切った
やがて海へ
そして彼方へ

一瞬の風は
また一瞬の風へと ....
楽しみも
悲しみも
自分の体で
起こっているもの

いつも恥ずかしがり屋の
雨の中を立っている
心を痛め
苦痛に耐えている

心の滴が落ちた
夢は流れた
世界の人々が幸せで
 ....
の中で、
けたたましく太陽の
鳴る
音で、水は光で、
どこまで行ったって空で、
光で、


カンカンカンカン


の中で、
どこまでいったって水で、
吹き荒ぶ光
帆は
な ....
耳に雨音
瞳に滴
触れるたび
肌はやわくなってゆく
身じろぎもしないで
硝子一枚に隔てられて
雨に囚われているのだろう

雨を除ける力など
もってはいないから
ここでじっとしている ....
散歩して

野原で見つけたんだ

何か丸くて四角で三角で

何ともいえない奴


君ととも

一緒に生活して

何か嬉しく昨日と今日も

毎日が楽しくて


 ....
乱太郎さんのおすすめリスト(8217)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
誓い- iloha自由詩10*07-7-20
蝉時雨_- 服部 剛自由詩11*07-7-19
夏を弔うための三重奏- 佐野権太自由詩31*07-7-19
森の中の口- ぽえむ君自由詩9*07-7-19
君が死ぬとき- 北大路京 ...自由詩11*07-7-19
微粒子- A道化自由詩1407-7-19
おはよう- 楠木理沙自由詩3*07-7-19
虫の声(セミ)- hiro自由詩5*07-7-19
始まり- ゆるこ携帯写真+ ...8*07-7-18
余命1ヶ月の花嫁- 見崎 光自由詩2*07-7-18
- ペポパン ...自由詩7*07-7-18
pledge- 大覚アキ ...自由詩12*07-7-18
秋の帰り道- 優飛自由詩10*07-7-18
緑が曲がっている- ぽえむ君自由詩13*07-7-18
海の瞳- 未有花自由詩15*07-7-18
月の海- 橘 睡樹自由詩3*07-7-17
太陽と向日葵- hiro自由詩6*07-7-17
碧い魚- LEO自由詩30*07-7-17
ペズゥ- 小原あき自由詩32*07-7-17
錆びた鉄- ぽえむ君自由詩11*07-7-17
1+1- 北大路京 ...自由詩33*07-7-17
さみしいよるは- ゆるこ自由詩7*07-7-16
雨やみを待っている、僕ら- Rin K自由詩37*07-7-16
- 秋桜自由詩9*07-7-16
臨時速報- 北大路京 ...自由詩6*07-7-16
そこに風があった- ぽえむ君自由詩10*07-7-16
戦争放棄- ペポパン ...自由詩7*07-7-16
落下母- 石田 圭 ...自由詩2007-7-16
紅い魚- LEO自由詩34*07-7-15
落ちていた幸福- 生田 稔自由詩6*07-7-15

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