瞳


二月の白い雨の中
何もかもが凍りついた冬日
畦の匂いさへ凍りついたまま
も吉は冷たい闇の中で
いつもの道を見失ってしまった
今日はどうしても
まっすぐ歩けない

も吉を ....
詩をつくるとき、「大きさ」を意識しているだろうか?
私の場合、心の大きさなどは考えることはあるけれど、
ことさら「大きさ」をテーマにしない限り
物の大きさを考えることはあまりない。

さて「 ....
通ってたカフェのマスターが
産直の宅配してるって

輸入雑貨店のオーナーは
いま中古レコードのお店をやってる

わたしが詩を書いてることを
知ってるひとが少しいて

わたしのお父さん ....
 
エッチ、スケッチ、ワンタッチ

スカートめくったら いちご柄


甘酸っぱい思い出に練乳を


 
舟が
天の使いが
父を迎えに降りてくる

モニターの
緑の輝線
彼の何かを告げている

母と私は部屋を出て
お向かいの
やけににぎわう居酒屋で

白身魚の天ぷらと
焼き鳥とサ ....
私は子供が大嫌いだ、大人であれば尚更のこと 私は男性が大嫌いだ、たとえ性別は女性であったとしても 私は十三年間
薄暗い工場の中で
機械の一部になって働いてきました
小さな子どもを連れて離婚した
若くもない女には3Kの仕事しかなかった
子どもを保育園に預けて働いた

毎日々
ベルトコ ....
決して種は撒かれまい

おいしいお水はもらえまい

甘い思いもないだろう

けれども自由はありったけ
Vの発音 Vの発音 Vの発音 Vの発音
言語聴覚士に何度も発音を矯正される
だけどまだできない
標準的なVの発音

ボールを投げて キャッチして
ボールを投げて キャッチして
作業療法士 ....
言っておくわたしはツレナイおんなだよ 太陽ならばうお座に座る


水族館土産に買ったぬいぐるみ自分のものにしたけど何か?


さかなたち胎児にぴたり寄り添ってうたう歌なら月も聴いてる

 ....
金属の目録に眼を通した
あらゆる色彩がひび割れる時刻に
百万年かけて落下する思考の速度で

澱んだ大気の底に広がる地衣類のような
無数の金属の結晶が犇めく都市の上空から
走査電子顕微鏡 ....
回向院眠るあの仔はどうしてる年あらたまり陽はやわらかく


元旦の部屋暖かく恵まれて初詠み刻む亡き父の{ルビ時間=とき}


一月のなみだはじめてこぼす日の夢で会いたいたましいふたつ

 ....
梅東風の薫りダウンに沁みる頃


春の雨そのままでいい山野草


蝋梅のひと枝を待つ花瓶あり


こどもらの声のちらほら春淡し


立春の日を越えなおも北の国


まだ若 ....
シャンプーの香も新しく杏色


わたくしもかつては二歳花苺


イヌフグリ地球の色と同じ花


馬の仔の二度と座れぬ青い土


山開き木苺の花飛び起きぬ


水ぬるみ無洗 ....
お隣の家の門から沈丁花


雲雀東風初めて背負うランドセル


桜東風あちらこちらでスマフォデビュー


遠足の菓子五百円までの頃


北窓のカーテン揺れる平和かな


 ....
 
割れたガラスを見て永遠なんてないわと思うわたし


そんなんあたりまえやけ!

と、けとばしてみる




 
ロンドンのテイト、ターナー集めたる光りあふれるそこの静寂


金色の始点黄色のその前の白探してるターナーの絵に


輝ける光りのなかにわたし在り照らしてくれるターナーの色


誕生の ....
デジカメを急いだ父の意を知らずそれでものこる写真一枚


みたことをみてないことにできないと彼の三月に雀の無邪気


きょうもまた陽光のなく日は閉じて窓の捨て子のままの冬の日


気 ....
信濃路で会った川の名出てこない夜にふと聴くリバーサイドホテル


千曲川どうして君は太いのか訊ねそびれて帰路急いだ日


窓破りダイブしたいなこんな夜なぜか古い人の音聴いてる


夜 ....
雪が降った!

私の住む町で
こんなに雪が降り積もるのは
何年振りだろう

熱いコーヒーを淹れて
窓辺に立って外を眺める
まるで紙吹雪みたいに
ひらひらと空から落ちてくる

ひら ....
「ある」

どん底じゃないと思う
まだジャンが居る
お米と部屋が、ある
影は次々と
落ちてきて
重なって
離れて
あおい時間も
ふじいろの空間も
あなたの指で
押し広げられて
そんなふうにして
世界はできあがり
あなたが残した
古い写真の
風景 ....
なにもない
雪だけの原を歩く
目の前の白
後ろに点々と足跡だけが残る

まるで世界に
自分だけがとり残されたような感覚
孤独の影が走る


ドサリ、と音がする
木から雪でも落ちた ....
うちには時計が大小20以上はある

掛け時計 置時計 目覚まし時計
腕時計 携帯電話の時計 PCの時計
給湯器の時計 ファックスの時計 
炊飯器にも時計が付いてる

時計が多過ぎてうんざ ....
ただ在ってたたずむだけの石っころ風が過ぎてく君の向こうへ


部屋の灯を暗くしてから角砂糖ひとつを澄んだ水に沈める


生き方をそらみたことかと言う人の名前は全部どぶで泳がす


蝋 ....
昔はね、そう切り出してそのおんな左手首を朝陽にかざす


夢みたい、少女だったらそう言えるもっと無邪気に無垢な声音で


放っといて、神に誓って言えるのにどうして君は嘘と決めるの


 ....
きのうからあしたへ渡る星の道みちびく羊、きょうを忘れて


しじまにてみあげる宙にひかるものシリウスじゃない、あれは心だ


ぐんじょうの絵の具含んだ絵筆なら間に合っている、まぼろしの夜
 ....
 
知らないほどに、人は愚かで

知るほどに、人は悪く

けっきょく救われヘンのやなぁ



 
{引用=風の無い闇に静かに落ちる雨春の嵐が恋しい初冬


冬の雨君に問いたい風も無く終日落ちるだけのさびしさ


この空の身の上ゆえのなみだかと凪いだ東京十二月の雨


失くしてた羊 ....
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