その空っぽの瓶には「無」とラベルが貼ってある
そこに私たちは無を見る

その空っぽの瓶には「  」とラベルが貼ってある
そこに私たちは意味を見る

その空っぽの瓶には何も書いていない
 ....
夕刻の道
ヘッドライトをつけると
うす暗い未来に
灯りが
ともる

おまえのゆくべき道は
目の前にあるではないかと
指をさすように

向こうからも
ふたつの光の輪が
あらわれて ....
 人の爪の根元に、白い浮島があることを知ったのは小学生の頃。

「これね、大きいほど元気な証拠なんだって。病気になると薄くなったり、小さくなったりするらしいよ」
 友達から教えてもらったなんの根 ....
黒い服についた 絵の具の白色

それは汚れでしょ

心を真っ白にして 無になって……

ムラサキ色の心が 決して

虫に食われた イチョウの葉であっては

ならないなんてね
 ....
契約社員の給料は安い
だからアルバイトも必用になる
午前四時前 朝刊配達に出かけると
山のふもとの住宅地
時折いろいろ見かけるが

エゾシカを見たのは初めてだ
角ある雄と雌のつがい
街 ....
秋の
おだやかなひだまりを選んで
猫が
優しいけものの形で眠っている
堅いボンネットの上で
その寝顔はとても気安く
しばし駐車場で私もうたたねをする

ほんとの君の正体は
西方白虎だ ....
これからの社会は2つの道がある。

?愛に満ちた生の社会
生きる事を大切にした社会です。少数、少量で循環した系を持ち、
分け合う心を持っています。苦しみ、努力が多く大変ですが充実感はあります。 ....
きょうレインボーブリッジを2度とおった
ゴールデンゲイトブリッジは世界有数の橋だが

カリフォルニアの海風は太平洋を渡ってきっと
お台場の空を見ているにちがいない

つかの間サンフランシス ....
東の方角からその 訪れが告げられると
愛らしい小鳥たちの一日が始まる
まばゆい永遠の訪れが告げられると
嫌われものの黒い翼の一日が始まる

東の方角からその 訪れが告げられると
エスプレッ ....
 
やさぐれた町に、カップ酒の男がひとり

あまりにしっくりしていて、存在すらわからない

そのポケットに色あせた息子の写真があるなんて誰も知らないし、興味もないことだ



 
寄ってくる女はすぐに去って行く 100円で買える幸せポテチかな ここは東京 刹那街
沈む夕陽は 茜音色
お他所とおんなじ懐かしさ
さよなら さよなら
今日の 東京刹那街

ここは東京 刹那街
朝陽の空は 菫礼色
お他所とおんなじ爽やかさ
おはよう ....
黒のお茶に半月浮かべて
トースターでパンを焼く
焼く順番で喧嘩になって
お茶の色で喧嘩になって
バターが切れたと泣いて
わめいて 子どもの朝が
船出する 半月が笑った
海に似せた塩水の中で
アサリが生きている

暗い冷蔵庫の中で
触手を伸ばし
冬の海だと勘違いする

時々さみしくなって
ステンレスボウルの海底で
誰かを探してキュウと鳴く

わた ....
道端で踊っている
つたないステップ
危ういターン
手を差し伸べたそうなおとなたち
きっと拒絶するだろうな
あの少女
いるようでいない
いないようで皆が注視している
そんな邪魔な存在に気 ....
軽いほんの出来心
出来心からのほんの道草
道草でしか会えない宝石
拾い集めてポッケにしまい
お家に戻って眺めてみたら
ためつすがめつしてみても
それらはただの石っころ
音速が光速を超える夜
マシンが、たったひとつ燈した灯りに負けない夜
最後の灯りも消して音の世界に埋没する夜
ヒズ・マスターズ・ボイスが闇を透視して
音が視える夜
孤独って案外、
最高の永遠 ....
砂埃の舞う通りを
風鈴屋が行く
わたしは手をとめ
格子戸の隙間から
そっとのぞく

リヤカーを引くのは
妙に血色のいい男
ほんとうは人買いなんだと
おかみさんが言う

色とりどり ....
葉は大きく強い自分を誇らしげに自慢していた

しかし親の細く貧弱な幹の太さを知ると

風で飛ばされ無いようにと力の限り握り続けるその親の姿が情けなくて

父を軽蔑した



細い葉 ....
家の中の草原です
それは
冬の朝であっても
凍らない草の原

人に踏まれて
煙草の焼け焦げをつけられ
とうに瑞々しい緑は失われ
白茶け くすんで 擦り切れている

それでも私は草な ....
誰にも苦しみや悲しみがある。
でも自分の価値を見出し
自分にしかできない事をして
悔いのない人生を送る

それが来世への希望になり、
最期には安らかに眠りに
付く事ができる。
気持ちだ ....
冬の朝のフローリングは
薄い氷が張っている

朝一番に起きて
冷たい氷を踏むのは私の役目
ぱりんぱりんと音をたてて割り
かまどに火を入れ朝食を作る

陽が昇り
村人たちが起きる頃
 ....
コーンスープを飲むころには
カップは既に熱さを失い
一気に飲み干せば
底に
意地悪く溶け切らない
塊がある

底に
溶けてはいけない
塊がある

底に
許さなければいけない
 ....
殺さないでください
いつかは
死ぬ運命だとしても

殺さないでください
ほら 
私の息は
おもちゃのラッパを鳴らすことだって出来るのです

あなたが私に買ってくれたラッパです
これ ....
生まれてきてしまったのだから もういいの

よろこびに満ちた今日だったから もういいの

過ぎてしまったことだから もういいの

やるだけやったのだから もういいの

死んでしまっ ....
風を脱がされた雨が淋しげに
吶吶と落ちている
かなしみだ
わたしのかなしみのうつしみだ

晒されて
ほら聴こえる
よおく聴こえる
嘲笑い

わたし、宛て





風 ....
残業も無いのに帰宅もせずに待っています

午後7時45分

太陽をいっぱい かごに入れていますね

知っているんですよ


この建物の中は 外より寒い

大丈夫 安心して下さい
 ....
親指が落ちている
孵化できなかったさなぎのように

雨に濡れている誰かの親指
生まれ変わることが
喪失の上のなりたつならば
感傷ははなから捨てなければならない
でなければ
君のように
 ....
僕のこころは

いっぱいいっぱい

君のこころは

いっぱいいっぱい

世界のこころは

いっぱいいっぱい




また一粒

零れ落ちてゆくよ  ....
乱太郎さんのおすすめリスト(8217)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
空っぽの瓶- 空丸ゆら ...自由詩412-10-28
ヘッドライト- そらの珊 ...自由詩13*12-10-27
浮島- そらの珊 ...自由詩14*12-10-25
ステンド・ハート- 芦沢 恵自由詩22*12-10-25
もみじ悔いたし鐘は無し- ただのみ ...自由詩21*12-10-25
うたたね- そらの珊 ...自由詩6*12-10-24
「これからの社会」- ペポパン ...散文(批評 ...7+*12-10-23
レインボーブリッジを渡る風- 梅昆布茶自由詩1412-10-23
四丁目の朝のデッサン- もっぷ自由詩312-10-22
男がひとり- 殿上 童自由詩21*12-10-22
もてない男- ペポパン ...川柳4*12-10-22
小さな幸せ- ペポパン ...川柳4*12-10-22
東京刹那風- もっぷ自由詩212-10-22
或る喜劇- もっぷ自由詩312-10-22
擬似世界- そらの珊 ...自由詩16*12-10-22
踊る少女- もっぷ自由詩412-10-21
ポッケに仕舞った出来心- もっぷ自由詩512-10-21
最高の永遠- もっぷ自由詩212-10-21
風鈴屋- そらの珊 ...自由詩8*12-10-21
紅葉- ぎへいじ自由詩18*12-10-21
冬の朝の畳- そらの珊 ...自由詩1012-10-20
生活の質(QOL)- ペポパン ...自由詩1012-10-20
冬の朝のフローリング- そらの珊 ...自由詩20*12-10-19
- そらの珊 ...自由詩612-10-18
殺さないでください- そらの珊 ...自由詩912-10-18
もういいの- 芦沢 恵自由詩15*12-10-18
とつとつと- もっぷ自由詩812-10-17
待ち伏せ- ぎへいじ自由詩15*12-10-17
親指- そらの珊 ...自由詩1012-10-17
こころの器- 多紀自由詩15*12-10-16

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