泣きたいほど優しいひとがいて
あるいは いま たったいま
しばらくこのままでいたい
神さまに祈る 明かすと

思春期も反抗期もなかった
そのせいか ふいによぎっても
いつも掴めずに未知の ....
自由の日たずねたずねて二十歳の日迎えて視得た手遅れの傷


ふるさとは広尾のベッドのほかになし実家と信じた門は開かず


日が落ちる前にわかるのあたしにはあしたの雨があさっての雨が

 ....
耳元に
毛細血管の危うさで
流れゆくのは
私の心臓

体中を駆けめぐる
火照った愛撫が
暴れ出すのを
待っている

水の臭いは排水溝へ捨てた
吐息を微かに白くして
私の心臓は
 ....
光はエロスの舟 
夜の海原を彫り進む
うすべに色の裸婦たち
西風を脱いだり着たり


死は翅を休める蝶 
なだらかな土器の窪みへ
そっと脈でも取るように
その中で葡萄酒が笑う

 ....
  

凍てついた川面を蹴って舞い上がる
氷点下の風
丈高い建造物の隙間を吹き抜け

厳しく雪を吹き下ろしていた雲が
ため息ついて
気まぐれのように座を譲る
冬だけが見せる裸身の蒼穹 ....
ひかりのつくり方は だれも教えてくれない

水の配合を間違えたことで 白く霞む朝に
きみの浅い微睡みは
錆びたダイヤモンドのように 美しくおちていく
レースをまとった瞳の透過は
いくつかの ....
. なみだの意味を云いたくない
ひとの言葉で賄えないから

なみだの意味を弄りたくない
塗れていくのを視たくないから

なみだの意味を失いたくない
この世で唯一の聖域だから

なみだの意 ....
かなしいままで眠らなくてはならない夜には
ちいさく 云ってみる 「にんじんのシチュー」
内緒で想ってみる ママと にんじんのシチューを
同時に 二つをやってみる 『にんじんのシチュー』

そ ....
叱られた痕を想えず一人居の宇宙で祖父はほほ笑んでいる


夢ばかり追い過ぎて消えたいくつもの夜想う時さやかな吐息


オリオンは故人を恋う夜ひたすらに心静まるかたちしている
{ルビ夕星=ゆうずつ}のけなげも知らず東京の空に物言うよそ者を撃つ


片道の切符求めて上野からママにスマホを観ている桜樹


災害時かならず守る{ルビ父母=ちちはは}の若い一枚みじめな矜 ....
おじいちゃんはいまどこにいるの
わたし、おじいちゃんのペスたちが
大好きだったよ
大きくなったらきっと
犬と暮らそうって
おじいちゃんとペスを見ていて
いつも思っていたよ

おじいちゃ ....
その少女の心にとって
世界はちいさな鳥籠のようなものだった
清潔な場でなくてはならなかったし
少女も清らかな心を懐いて
完全無欠な美しい絶対の四季の森の湖面に
常にさやかな漣をつくる風のよう ....
吾が髪の残り愛しくパソコンは「renntann」ばかりの日日に春立つ


立春のひかりは温し替えの無きいのち托せるふみ投函す
紅いベルベットのシュシュがほしいと
彼女は探している
二つ、希望している
左右に分けた長い髪のために
それは紅いリネンのワンピースに合わせるために
この冬わたしクリスマスを知らなかったもの
 ....
蹴っ飛ばす石っころのない路をお散歩したって仕方ないもの
町によおく聞こえるようにつぶやくと
神さまは教えてくれる
エノコログサが終わってしまうよ
云われて一番きついことを神さまはよくわかってい ....
宿ったのは冬
泣くばかりの少女
なぜと問う大人もなく
並木道 交差点 路地裏 あてもなく
公園で妖精の赤子を睨む ちいさな背中
融けた かつての白い結晶 雪うさぎ 南天の実
その くれない ....
緩慢に手を汚さずに隣人は企てているその背後には


母親は産んで五年の少年に姉を殺せと包丁渡す


しゅっちょうかたんしんふにんかせったいか父さんあたしいま痛くされてる!


{引用 ....
そうなんです
そのポピーですきっと と
云えなかったけれど あのつらい時に
うれしかった 教えてくれたひとが居た

ヒマラヤン・ブルーポピー
いますぐにあなたまで
駆けていきたい
会い ....
{引用=先生、わたしには尊厳なんて無いですよ
もともと与えられてはいないですよ
市民たちの娯楽のために生まれてきたようなものです
それがなぜなのかはわからないけれど
存在していることが非常に苦 ....
、暮らしながら
詩のような詩を書けてる
そういう人によごれた想いを思いきり投げつけて
それでどうなるものでもないのだけれど

わたしの今日を閉じて
いつか、
詩のような詩を書ける日日に生 ....
冬すずめ棺の道に轢かれおり


冬の夜ペンキ塗り立て触りたし


冬日向ページは確か二十八
少女は米国国旗柄のカイトを揚げて
LAの隣町の小学校の凧揚げ大会で優勝した
どうでもいい顔をして校長先生からみんなの前で表彰される
もうはずかしくて居たたまれず消えてしまいたかった

学校が ....
ポストには結句の位置に私の名あなたのいつものブルーブラック


諦めの歌を詠み終え自転車で今日の夕陽を撮りに出かける


たばこ喫うわたしとたぶんたばこ喫うあなたのままで禁煙席へ


 ....
さやかな水の流れを
逆にたどっていきます
かがやくあしたが呼ぶから なのに
なぜ逆に、とすこし不思議だったりします

どこまでも歩いていくうちに
真っ白かった靴が
うっすらと
やがて
 ....
先生は
安心して
お風呂に入って
食事もとって
もちろんお散歩も
って
ぜひお散歩はしてくださいって
あなたが人間として生きていくための大切です
って
ご心配のことなら大丈夫です
 ....
ほんとうの自分のことを
わかってもらうことは
誰かをそっとこころのなかで
信じるということでした

あの日を 
僕らが生きていること
すでに静かな風が通りすぎるように
深い森林と広い草 ....
明日からは喫煙は罪という昨日うちの煙草を買い占めた客


自治体がタバコ屋たちに一時金くばったらしいああ憎らしい


あの店は昔いけない商売をしていたんだと孫にも残そう


禁煙法施 ....
説明 解説 言い訳
どれも要らないと云った
ただそのままで
あなたは惹きつける


男が女を始めて見たように
女が蛇を始めて見たように
たぶん
美しくて奇妙
エロチックで恐ろしい
 ....
私のお財布は
命の器だったんですね
使い込んでるがま口なんです
アンティークの布を使った手作り
パチンと開けると確かにみえる
銀のいろやら銅のいろやら いまは 私のコインたち
みんな実は  ....
乱太郎さんのおすすめリスト(8217)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
Tokyo_Blue- もっぷ自由詩1017-2-20
「蒼い旗」_一〇首- もっぷ短歌1*17-2-19
紅く晴れた夜に- 末松 努自由詩7*17-2-16
愉楽の日々- ただのみ ...自由詩11*17-2-15
二月の空に- Lucy自由詩16*17-2-13
一欠けらのひかり- 小林螢太自由詩13*17-2-12
私、確実にいじめに遭ってるよね- もっぷ自由詩3*17-2-10
「いつか希いが」_なみだ_B-side- もっぷ自由詩2*17-2-10
スプーン_flip_side- もっぷ自由詩317-2-7
「余情」_三首_2017.02.06- もっぷ短歌417-2-7
「蒼い旗」_五首_2017.02.06- もっぷ短歌317-2-6
冬銀河- もっぷ自由詩117-2-5
いたる- もっぷ自由詩1117-2-5
「立春」_二首_2017.02.04- もっぷ短歌1*17-2-4
冬雀の夢- もっぷ自由詩517-2-2
三丁目の彼女- もっぷ自由詩117-2-2
あかい靴- もっぷ自由詩317-2-1
「辞世にはまだ遠く」_壱_~2017.01.31- もっぷ短歌217-1-31
ブルーブルーブルー- もっぷ自由詩317-1-31
それでも明日の夜明けが見たい- もっぷ短歌2*17-1-31
そういう人に- もっぷ自由詩117-1-29
étude(冬三題)- もっぷ俳句1*17-1-28
スプーン_anemone- もっぷ自由詩217-1-27
雑詠五首- もっぷ短歌217-1-27
シャンデリア- もっぷ自由詩117-1-26
暮らす- もっぷ自由詩117-1-26
そっと君から信じてもらう光景に- りゅうの ...自由詩22*17-1-25
if_so_「禁煙法施行」_五首_2017.01.25- もっぷ短歌117-1-25
お気に入りの一編- ただのみ ...自由詩13*17-1-25
私のがま口- もっぷ自由詩217-1-24

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