公園でタバコをくゆらせていると
大胆不敵な白いヤツがやってくる
ニャンと甘えた声で
*平成22年3月 詩集「十二色入り」より
眠らないバスにのった
眠れないぼくは
あの野性化した雲といっしょに
あかるい夏の海辺をどこへむかっていたのだろう
写真でみただけの
マリアナ諸島の鮮やかなブル ....
ひとめぼれをして買ったお護り代わりのパレッタが
一年程見当たらなかった
こどものゴムや100円ショップのクリップで間に合わせていたけれど
落ち着かないので 誕生日の自分へのお祝いに
昨日 新し ....
崖っぷちに建つ古びれた館のまえで、サイボーグの首なし馬車を降りた。
死神博士の案内でオーロラの門をくぐったとき、人魂ならぬ様々な色形のプラズマライトが宙を舞い、そして仄かに灯って私の足元を照らした。 ....
君の唇から放たれた輪を
君の目の前で潜ろう
君がまんまるの目で俺の目を見てくれたなら
ほほえみ弾けさせて応えよう
漂うホンダワラのブーケを投げたら
君は受け取ってくれる?
君がホンダワラの ....
バケツをひっくり返したようなって言われても
ピンとくるわけじない
ひところ軒先で騒がしかったツバメの巣はいつの間にやら静かになっていて
育ち盛りと餌を催促してた雛たちは
ハーメルンの笛の音 ....
こどくにはつよいはずだった
ぼくが
ふあんにたいして
ふあんていにたいして
こんなにもぜいじゃくでむぼうびであったなんて
おもいもしなかった
ふいのかぜがふい ....
川に流れる。
水が流れる。
石ころが
魚たちが
鴨が流れる。
川に流れる。
夕焼けが流れる。
燃えるような
色の群れが
と ....
自分の
決めたことを
やり通すのに
実行に移すのに
正しいことなのか
正しいことじゃないのか
私は
時々
考えます
社会のルール
今は本当に
役に立っているのか
どうなのか ....
鏡を見ていると
もうひとり
自分がいるような
そんな感じもする
鏡に
うっっている
自分が
本当の
そのままの自分なのかなぁ
少し
びっくりすることもある
もしかした ....
私の大切なもの
人の心です
私が
宝にしたいもの
ほんの
ささやかなものと言うのなら
人や
自分を思う気持ちです
優しい人の
笑顔と
暖かいメッセージ
他者とのかかわりから
....
流れ流れて
川を下り
行き着いた場所は
滝つぼ
抜け出す事は
容易で無い。
苦しみを乗り越えて
耐える
盆踊りを
垣間見て
いつか踊ってみたい
落ち葉はまた旅に出ます。
若)まろがふたり でそろった!
いまからね、バチバチッと
かっこいいとこ見せあうからね
その間に 逃げるんだよ
面白そうだからって見ていて ....
街は涙であふれかえり
あんたはもらい泣き
あんたには、あたいの涙、まだもったいない
自分をコケにして笑う
自分をさげすむ
自分をさらけ出す。
自分を下僕という。
自分に自信がある。
皆同じ命と言う自負がある。
自分の仕事を全うする。
一人コツコツ勉強をする。
....
この
腹の底から
溢れ出る
涙は
私の涙でもあり
君の涙でもあるのだろう
サヨナラの時は
刻一刻と
近づき
そんな
酷い
答えしか出せない
この母体を
子宮を
....
ダイエット目的にはじめたジョギングだったはずなのに
夢はホノルルマラソンなんて張り切っている
フルマラソンって42.195kmも走るんだよね
あの子の精神構造ってどうなっているんだろう
....
その身を削いでゆく
どこまでも
いつまでも
と、いうわけにはいかないのだ
だれであっても
どんなひとであっても
あげくの果て
使いものにならなくなった
....
チェロが重低音を響かせる中
正座した理屈が
墨を含んだ筆をとり
大きな美濃紙の中央に
ごつごつとした岩山を
描く
モノトーンの岩山は
山肌の陰影だけ 浮き上がり
山の際 ....
悲しき道化師の夢を見た
がらんどうに流れる残響
琥珀色の朝日
笑顔の仮面は外れることなく
重い鎧をつけたまま
笑いながら、泣いていた
笑いながら、怒っていた
笑いながら、哀れ ....
君は
どうして
ここに来たの?
もう
君を
抱き締めて
あげることなど
私には
できないというのに
毎日
毎日
手を
伸ばしたくなる
この手で ....
切れるのではと、怯えるより
切れたら、繕えばいいと
わたしは、そのつもりだ
修辞に位置付けられるきざはしの出現はいみじくも重なり合う因果であるが、
しかし私たちの生活を根底から揺るがすほどのナルシシズムを包含しているわけではなく、
ただ、
夕映えから派生する杞憂 ....
あたしは
しがないサラリーマン家庭の
家族
毎日の献立に数円の違いを見出し
家計を切り詰め 朗読に当てる
でも楽しい 自由だからココロは
出あったのは ひとりの人間としてのキ ....
雨を欲する街が
コンクリートのサバンナだとしたら
ぼくは群れからはがれた
いっぴきのガゼルになって
待ち伏せていた風に食われる
舐めてもいいよ、と
赤い花々のうつわがひらき
惹か ....
昨夜の雨でまだ湿っているアスファルトは
打って変わった今朝の強い日差しを吸い込み
ジーンズに包まれた足元からじわじわとあたためる
今朝は目玉焼きを二つ作った
フライパンを火にかけて卵を ....
あなたは、ビードロの中
だから
今でも、そっと息を吹き込むの
自分には何も持っていない。
自分には目標がなくなった。
気の抜けたビール状態。
拍子抜け。底抜け、お馬が通る。
比較的暇な毎日。
と言っても遊んでいるわけじゃない。
おばちゃんに「目が ....
アリスはそこへ乱暴に投げだされ
黒い瞳に大粒の涙をためた
やがて朽ちてゆく散らされた意味の
灼熱に乾いたサハラカラーの砂漠の丘に
一面、蒼く鮮やかに咲く魔の花の
雑音交じりの夢へといざなう、 ....
昔たってそんな昔じゃない昔
筑豊とかの炭鉱では女のひとも坑内で働いていたらしい
上半身裸で乳房丸出しの腰巻き一枚
薄暗く蒸し暑いヤマの奥底で
気の荒い男衆に混じり
掘り出したばかりの石炭 ....
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