もう一度夕空と雁行が見たい
それだ わたしの望みと言えば
もう二度と命を捨てようとしない
それだ あの少女との約束と言えば

いま迷っているのは この長すぎる髪を
切ってもよいものかという ....
愛については
猫が、大統領よりずっと詳しい
だって猫は いろんな壁の上を
やすやすと あるいてきたんだ

ひとびとが にぎわう繁華街
ひとびとが やすらうベットタウン
肩をおとそうとした ....
あの{ルビ娘=こ}は女の子 なのに
選べなかった積み木で建てた家には
花を飾る場所がない
わたしが贈りたいのは
やわらかな色のラナンキュラスの束なのに
どうしたらいいのかわからない

だ ....
春風が
君と私の間を
通り抜けて
何億光年と
それは心を突き放す

春風が宇宙に吹いた日は
2人彼方に飛んで跳んで
最後に君の汗の匂いが
涙と流れた

ずうっと遠くの ....
西の海に陽の帰ってゆく情景を
一度もみたことがない
焦がれながらまた
首都高に落ちてゆく今日をあきらめている

父さんが大好きだということ
会いたくてたまらないのに、ということ
その父さ ....
もしもたとえば恋の詩を
どこかで発表したならば
こんなに狭いそのどこか
きっと思惑され放題かと

匿名希望のそれ以前とは
全く私の居る場所なのに
なにゆえひろびろ考えて
自分の知るあて ....
陽ざしが注いで
私の庭にも
優しい色の花が咲く

柔らかい雲が
少し動くと
空に向かって
胸を開いていた
白木蓮も
風に 花びらを
はらはら散らす
心音を確かめにゆく明日まで今夜の夢で胎児になって


椪柑の味の香りの優しさはいつか会いたい母に重なる
この冬は椪柑知らずに過ぎ去って如月終わる春の雨音


季の絵の具ほどくあしたに約束の白い花描く春と名づける


春始発父さんと猫と私の分切符もとめて銀河も超えて


父さんのお骨どこ ....
どこか
骨の
奥底に
黙って居座る
黒い眠りのような
小雨の朝

歯ぎしりする歯が
もうないのです
そう伝えたいけれど
そこには誰もいなく
部屋の中には
少年のまま
老いた私 ....
吐き気を呼ぶバロックが
鍵盤に叩きつけられている
CDジャケットを見ればピアニスト
理由に気づき 音を消した

やすらぐためにそつなく選んだつもりだった
その曲がその曲のせいではなく
弾 ....
地上の夜がすぎさって
ぼくはずっと散歩してた
ように思う
すべては 夜の中

さびしいひと
無理でもげんきになって
また、体を出しにいく

夜の中で
あすになるまで待ってら ....
かつてきんいろの風渡る風景を持っていた胸には
いま寂寞としたはいいろのさびしさのみ置かれ
泉のなく息吹のなく色彩もない体温のない
さびしさのみ置かれ

帰りたいのに果たしてふるさとがない私、 ....
母を知らない子になって
母に焦がれてみたかった
いくど夢みたことだろう
母を知らない子になって

父しかいない子になって
母に焦がれてみたかった
いくど願ったことだろう
父しかいない子 ....
真実の朝に快晴である
真実の陽光は
残酷である
真実の

何もかもが
なにもかもが
まぶしい
とてもまぶしい

ほがらかに女のそれは
嘲笑ほかならぬ産道のぬめりが謳う
生まれよ ....
方舟に頭を下げようと思った朝
ほんとうにそれでいいと思えた朝
幾時間後にかは打ち拉がれて 死を
見詰めるやもと悟り得てはいても
唯今は春の朝である 平等に花の朝である
この清清しさのどこにも ....
頻繁に人にであうでもない
この生活にあまり不満はないのだ

ベランダの脇の雑草がどう伸びようと
有る意味僕のそとの世界のできごと

疲れている意識もなるべく解消しようと
優しい母や鬼嫁も ....
難しいことを求め得る人ほど
しあわせなきょうだけを享けている
たやすいことにすら見放されて泣く人ほど
みつめている三つがある

それはさまざまな三つであり
泣く人の数だけあり
泣く人を泣 ....
かあさん
わたしは誰ですか
昨日は もう弔いました
それでも自分がわかりません

若い桜の樹ばかりの町
そこでわたしは生きています
信じられますか
そこでわたしは生きています

弔 ....
憧れてはいけないと思うし
聞く尊さゆえに忍んでる
私は私でいても良いのだなどと
思い切ることが難しくてもそれでも

夜空にオリオン座がかならずみえてそれが
不思議ではなかったそんな頃
畏 ....
蛇はひと口咬んで
あとは丸呑み
四の五の言わず呑み込んで
ゆっくりと消化する

蜘蛛は牙でひと刺し
注射して中身を溶かす
あとはハンモックで横になり
ゆっくりストロー

蛆は胃液を ....
付き合って初めてふたりで観る花 桜をみると胸がいたい

桜なんかだいきらいと言いたくなる

だから桜に謝りながら

盆栽みたいなかたちをみつめている


一方向にしか膨らまない宇宙なら

星はこんなふうに見える ....
花樒わたしは歩くまた歩く


城址からもしもし父さん三宝柑


残る花いつか歩いた河川敷


灯される頃を選んでさくらさく


愛される理由なくして山桜


夢よりも夢ら ....
そばにいるよ

なんて

そばにいない

みえないものを

あるかのように

うそぶいていて

そばにいるよ

なんて

そばにいない


だからあなたはあのひと ....
哀しさが降りやまぬ
冬の終わり
春の萌すころ
この哀しさに傘は

ほしくない いらない
ぬれて歩きたい
どこまでも続く道
いつまでもの

はずだった きみと
わたしの二組の
雪 ....
そのインコはレモン色で
くれたのは男の子
見知らぬ 男の子
なぜなら前日が クラス替え

中学時代はそういうふうな
忘れたいことばかりがよぎる日々
レモン色は苦しい
レモン色が苦しい
 ....
バロックを聴いているゆうべ
ピアノがやさしくいざなう
夢への世界 扉はすぐ
そこだけれど まだ

開けないで 聴いていたいと
気がつけば夜通しとなった
一人のための音楽会
レコードは回 ....
小川がさらさらと流れていく
時の移ろいを
知ってか 知らずにか
気ままにさらさらと

聴こえるのは それは遠い日
遠い日に見た沈む夕日が
ぽっちゃっと音を立てて ほら
最後の光のしっぽ ....
足りないから 足してゆく
多すぎるから 引いてゆく
どちらがたやすくできるか
知っているかと

こどもたちに質問をしたら
本気の二者択一が返ってくる
ただの思いつきクイズなんだけど

 ....
乱太郎さんのおすすめリスト(8217)
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みずうみ_#2- もっぷ自由詩316-5-14
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五月- Lucy自由詩14*16-5-7
「初恋」二首- もっぷ短歌216-5-5
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5/2- 山人自由詩12*16-5-2
バロック卿- もっぷ自由詩416-4-29
あけて- 唐草フウ自由詩14*16-4-28
さびしさを剣山で- もっぷ自由詩216-4-25
母を知らない子になって- もっぷ自由詩116-4-15
シュール- もっぷ自由詩116-4-15
絶望からは悠遠く- もっぷ自由詩216-4-15
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家具たちの絶叫のように- もっぷ自由詩216-4-11
信じられますか- もっぷ自由詩116-4-10
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はかないで- ただのみ ...自由詩11*16-4-6
付き合って初めてふたりで観る花- 北大路京 ...俳句416-4-5
一方向の宇宙- 吉岡ペペ ...自由詩1116-4-3
「誰も知らない春セピア」_2016.04(九句)- もっぷ俳句116-4-2
そばにいない- 吉岡ペペ ...自由詩216-3-29
もうすぐ- もっぷ自由詩216-3-29
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音楽会- もっぷ自由詩316-3-29
小川の夜- もっぷ自由詩616-3-27
夢のしおり- もっぷ自由詩5*16-3-27

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