すっかり消えて
しまった
あとに、

思い知らされる
こころ細さがある


あれは
たいせつな
灯りであった、と

ちいさく震える
夜がある



 通りには ....
 
あたいの心は茜色

つっかけ蹴り上げたら

明日は、きっと晴れ



 
{引用=  ある日
  ひとつの
  比喩が語られ
  取り戻せない距離を
  旅立ち
  細長く
  何処までも
  鏡として連なり
  映し
  流れ
  響き
   ....
騒ぎは大きくなって避雷針が燃えている
パソコンは遮断されて
あなたとの通信ができないでいる

今日の約束を変更すべきかどうか
目隠しされた手段とは
折れ曲がった棒切れのようなもので
ぶつ ....
山を動かし
風を吹かせ
嵐を呼んで
地を揺らす

もう誰もいない
人は離れ
都会の無人島
暗黒の雨雲

ナナフシのように
擬態をする
誰にも気づかれず
この世知辛い世の中で
 ....
当たって砕けろ
失敗してもいい
何もないよりいい
だめもと。

数打ち当たる鉄砲打ち
千三つ
千発打ったうちの
三発が当たればいい。

楽しいな!
ドキドキだな!
胸が痛い。
 ....
雨が落ちてきた
恵みの雨が落ちた
昨日の事なんて忘れて
今を楽しもう。

女神様が笑って欲しい。
泣かないで
また新しい道を
歩めばいい。

今はそっと抱きしめて
何も言わないで ....
今日死体の写真をみた みてしまった
人の形をしているのにどこか違う
胃袋のあたりがぐっとなった
ひいおばあちゃんのことを思い出す

あんなに優しかったひいおばあちゃん
でも 
四角い窓ご ....
神さまあなたは理不尽だ! {引用=


一 送電線


夕立のあとは
すっかり晴れて

青と
朱とが
きれいに
混じる

送電線には
数羽のからす

もうじき
日没後には
からすの色は
 ....
それは 透明な砂だった
すこし おおきな石は ふたつあわせて叩くと 火花が散った
そんな 透明な砂の上に
あなたの フィンがあった

瑠璃の穴を飛ぶ鳥のように
泳いだ証の あなた ....
海を埋め尽くす無数の海獣
その移動に海はおののき
激しく毛羽立つ

逆巻く海鳥の交尾
海獣の胴震いに振り落とされもせず
雌鳥は厚い皮膚の皺の狭間に産卵する
そして独身ものは空中を埋め尽く ....
無意識に水を求める。
悩んだ末に
求める。
生きる為に

永遠て何
命って何
定義できない
誰も分らない

正直に生きよう
本当の事話し
懸命に生きよう
信じて素直に話す。
 ....
エレキが唸り
ボーカルが雄叫び
ドラムが轟き
ベースが渋い

平和の鐘は鳴り
今世紀の夜明け
時代の幕開け
今聖者が挙る

一人泣き
人生を絶望し
夢を失う。
人生を諦める。 ....
悪巧みをする影で
駆け引きする男女
黒いアイシャドウから
覗くものは見栄と偏見

暗がりから聞こえる
呻き声
ロンドンはどこから来た
アリストテレスの提灯

機動戦士ガリゴンガン
 ....
わたしたちのあいだには
うたが、ながれている。



あ、過去がいきてる、っておもった、しゅんかん、
こどもがくれたCDのなかから
浅井健一の声を聴いたとき

あの日
なにもかもが ....
わたしが死んだら
なるべく生き物がたくさんいるところへ
なるべくそのままの状態で
置いておいてください
土にかえったり
誰かの一部になったりして
わたしはわたしの
いのちを分解したい ....
夏に
瞼を虫にさされたので
片目があきません

いくらか黄色を
強めに帯び始めた
八月のカーブ
片目で町を走れば
遠近感がなくって
前の車も
白線も
ドアーも
濡れたボトルや
 ....
  序―夜を歩く

私がつむぎだした言葉たちは、果たして私を救うのだろうか。暗鬱の底にある私の精神をそれらは果たして白日のもとに連れ出すのであろうか。私は語り出す。ゆるやかに、徹頭徹尾、あざや ....
冷たく懐かれた
幾星霜の旅をさまよってたどり着いた

流れ星の
ふる夜は

君の面影をやさしく
思い出すだろう

この世が無常な
仮の宿りだとしても
僕は永遠に
手紙を書き ....
八月の空ku-
夏の終わりの空ku-
あなたの眼の中に
嘘は見えない

八月の空ku-
夏の終わりの空ku-
夜の雨に濡れた
蜘蛛の巣がほら、
朝の陽を受けて
銀色に ....
きっと
鋭角にはねかえったであろう
熱を
うっかりと飲み込む
お腹に、沈んだ


あらゆる隙間から
姿を変え形を変え向かってくる
じかに目を合わせないように
うつむいたまぶたの
 ....
    
ナイフとフォークで
白い雲を少し切り刻むと
青い空がするりと落ちてきた
傍らに小奇麗な色で衣替えした
収穫の時間を置くと
秋の形が出来上がった

味覚を一つずつ競うように
 ....
秋の予感がする夜に
金色の蛾は
星をなぞってとぶ

さみしげにゆれる
夏草の穂に沿って
古い時間がとむらわれる

月に咲く花
ただ一輪の歌
真空を呼吸して
たましいたちを導く
 ....
扇風機がこわいという。

そのうち夜な夜な
耳元でしつこく「回りながら旋回」したあげく、
冷蔵庫を開けて、
冷えた発泡酒と枝豆で晩酌するという。

しかも冷蔵庫は、
扇風機に少し気があ ....
水の吐息
水のしらべ
ながれにそって
そっとさみしさを
うちあける
きらめいて さざめいて
どこまでも すきとおるほどに
きよらかに ながれゆけ
水のうたごえ
水のはなうた
どこへ ....
 
 
午後八時五十分発の
てんとう虫に乗る
潰さないように気を付けていると
言葉に疲れた兄が一人やってきて
優しい飲み水を差し入れしてくれた
ありがとうございました
そうお礼言う前に ....
…久しぶりに家に帰ってくると
みっちゃんは私のことを忘れたかのようにぷいっと無視した
そして私がいない間エサ係を担当していたお母さんの後をついていく
もちろん水槽の中で、だけど

おい

 ....
確証が欲しい。
手放しの安心感が欲しい。
永遠の愛が欲しい。

もう疲れた
いつも味方をして欲しい。
逆らわないで欲しい。

仕事のみに生きたい。
男の勝手だけど
家事は半分やるか ....
踏切をくぐり
自転車を走らせる。
電車はすぐそこ

多くの人の愛情を受け
育ち、あきれられ
嫌われる。

ボチボチがいい
パーッと華々しくすると
後が苦しくなる。
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