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時計 重なり
燃える 時計
開いては閉じる
空の草の目


声と空蝉
途切れ途切れに廻る世界
光っている
触れるものすべてが光っている


夜を動かそうとす ....
一本の指がしっかりと
屋根のすべてを締め付ける
風のものではない揺れが
屋根から屋根へと歩き去る


雪のかけらが息にからみつき
寒く苦しく
苦しく寒く
径の行方に降 ....
飾りの無い虚ろが
手に手を重ね じっとしている
水紋が 
生まれる前の色


陽を横切る陽
地に撒かれ
夜を聴き
夜を見つめる


川沿いの
白と黒の ....
昼の終わり
脚の痛み
毒を盛られ
曇の十字


まぶた くちびる
閉じかけたまま
文字も色も火も
越えてゆく日々


生まれたばかりの
あたたかく小さな闇 ....
呪いが呪いに接しては咲く
蒼を渇きに支配する
指の火口を巡る文字
岩に硝子の星を描く


咳音 空洞 ふたつの旗
熱水 痛み
しずくがしずくでいられる時間に
空は数度 ....
窓 雪音
指 しずく
たどるままに
ころがる闇


水と光と
骨の轍が丘をめぐる
わずかな冬のはらわたを
苦く苦く抱きとめている


半ば沈んだ
舟の ....
見えない子供の夢ばかり見る
うたと声を指さしている

かすかな鉄の飛び去る音
鐘に落ちる音 水に落ちる音

岩を擦る木
火ははじまりを燃し

ほどきほどかれ 姿むすぶ ....
ひかりがひかりに逢えるように
そうであったうたに戻れるように
ひかりがひかりになれるように
そのままの水を飲めるように



足にからまるまだらな音
消しても消しても残 ....
遅れて響く真昼の音が
午後をゆらりと追いかける
畏れのかたち
雲に去られた
空のかたち


緑と金が
ひらいては呼ぶ
空の端 地の辺に
呼び覚ます
呼び覚ます 火
 ....
触れようとすると
指は変わる

漏れ聴く 光


見ているものは
既に違う

遅い 光


雨のはじまりを鳴く鳥に
枝はまぶしく満ちてゆく
羽と幹と音のはざ ....
暗がりのなか 痛みを見つめる
舐めとるように
呑みこむように


ひとつの静寂と
ふたつの静寂を
片目は聴く


雨が近づいてくる
羽をひろげ阻む
丘に棲むけだもの
 ....
雨が降り
音は昇り
遠く高く
曇のかたわらで鳴っている


かがやきと時間の洞のなか
青い文字に生まれる子
ゆうるりとひらき
外へ外へ歩み去る


離れた硝子と硝子 ....
接ぎ木を重ねて枯れた樹が
庭の入り口をふさいでいる
小さな寄生木の花が咲き
風は粉と名前を運び
誰もいない街に撒いてゆく


山に残る最後の雪に
ひとりはぐれた鶴がいて ....
散らさなくとも
散りゆくもののそのままだから
    浜辺
    知らせ
    島を生んで
同じ高さが
同じ高さのままで違うから
    猛り
    迎え
     ....
互いに背を向け
曲がり またたき
空と波を
指おり数える
月が隔てる言葉たち


手のひらの海
無数の帆
とまどいは澄む
濁りのあとさき


透明でもなく鏡でもな ....
さまざまなかたちの痛みが
頭の左すみにころがり
右目のまわりの暗がりには
花に似た背のかげろうがいる


すいと平行に引かれた線の
変わりつづける永ささえ
なにげないものに ....
左まわり
やいばの先
痛みは光る
膝上の花


陽の差さない夕暮れに
何かがこぼれ 生まれる水紋
うすく うすく
つらなる水紋


誰も何故かを問わない日
醒めた ....
し と
くちびるに露をあて
朝の光を遅らせる
草の根元の幽かな揺れに
応える静かな笑みがある


雨の日
葉を持ち
あふれるうたの指揮をする
道のうた 流れに映るうた
 ....
蝶の花 蝶の花
土の下へ
飛び去りゆく輪
蝶の花


塩の火 塩の火
燃えつきぬ糸
人の色でなく
向かうものはなく


甘いにおいは風に消え
ただふるえだけが降り ....
atsuchan69さんの木立 悟さんおすすめリスト(19)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
白く漂う- 木立 悟自由詩724-8-17
天地天地天地- 木立 悟自由詩724-8-10
夜めぐる夜- 木立 悟自由詩610-4-25
冬と咆哮- 木立 悟自由詩409-12-12
羅睺夜- 木立 悟自由詩409-2-22
降り来る言葉_XXXVIIII- 木立 悟自由詩408-12-27
緑星- 木立 悟自由詩508-7-28
ひとつ_しあわせ- 木立 悟自由詩708-1-31
緑と金- 木立 悟自由詩1007-6-3
降り来る言葉_XXX- 木立 悟自由詩607-5-21
夜へむかう- 木立 悟自由詩1107-5-4
ひとつ_うたう- 木立 悟自由詩1107-4-25
ひとつ_またたく- 木立 悟自由詩907-4-21
降り来る言葉_XXIX- 木立 悟自由詩1107-3-27
洞輝- 木立 悟自由詩1006-12-10
鳴夜行- 木立 悟自由詩406-10-3
花と青- 木立 悟自由詩606-9-8
_し- 木立 悟自由詩806-8-4
夜へ夜へ(朝へ)- 木立 悟自由詩706-7-31

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