すべてのおすすめ
凪いでる 凪いでる
ここはがらんどうの海
無風世界


石をちりばめる
空にちりばめる
ゆびさきがぬるい
目にしみる涙
んっ んっ
母をよぶみどりの子


宛て先な ....
北の国で少女は
歌を集めて翼を織った
旅してゆきたかった
生ぬるいかげろうの季節に
歌はそこら一面で摘まれ
籠のなかでちいさく鳴いた
迷子になったひよこたち
草原を季節風が ....
新しい暦が生成している
遠い国で洗い上がったシャツの匂い
ためらいと高揚
背中に触れる唇の温度
インディゴに溶け込むマゼンタ


梢たちを過ぎて
吹き下ろす視点から
 ....
君がリリアン編んで
見上げた空は花と同じ色で
ぜんぶ、ぜんぶ春だった

ゆびさきで、光源をたどる
なくしたもののかたちは
思い出せないけれど
なくしたものから芽ぶいたのは
街でいちばん ....
夜にざわめく
海原にちいさな風
ひかりを求めて
さかなたちが踊る

爪月のほとりに
熱がつづく
眠りを急いて
夢を強いて

はこばれるすべて
行き来する波
呼吸のやりとり
は ....
墨染めの空を映して
ガラス、ガラスの群れ
強い光の訪れを
救済に灼かれる日を
待つ

立体交差の雑踏
四方向に
連れ立つことなく
分かたれることもなく
人々は歩い ....
ヒガンバナが今年も灯る
曖昧を許さない輪郭で
そのくせひどい曖昧を宿す

秋に咲く大輪は葉を持たない
何もなかったところから花火みたいに
茎だけで伸びて

夢見がちなひろがりではじけて、  ....
午後の風がきみの髪をなぜる
ああ、とてもいいにおい
ぼくは小さな蜂になって
きみの、ひまわりの笑顔にとびこみたい

甘ったるく歌ったり
背伸びして空をかじったり
きみの気まぐれな野性に
 ....
秋の予感がする夜に
金色の蛾は
星をなぞってとぶ

さみしげにゆれる
夏草の穂に沿って
古い時間がとむらわれる

月に咲く花
ただ一輪の歌
真空を呼吸して
たましいたちを導く
 ....
14時の白昼夢に
ひっきりなしにおとずれる一期一会たちを
欲ばりな身体がぜんぶ受け入れようとして
はちきれて
あふれていくものを追いかける
追いつけないのはわかっているけど
手をのばす
 ....
祝祭をかたどる歌が
背面にひろがる
真っ黒の水面に
跳ねる

雨を待つ暗がりの眼窩から
月がふたつ
とろり、
こぼれおちて
まぐわう男女の
たかまりゆく濃度に似た
風がとても ....
夜中にひとり食パンをかじる
バターをつけないで
ジャムをつけないで
電気もつけない

冷蔵庫の前にしゃがんで
はみはみ
虫みたいに食べる


どこか外国から船に乗せられて
海をこ ....
夜にさまようノマド
夢に似た旅路
くらやみの中へ
伸びていく根毛

黒髪の思い出は
満月の丸み
汲み上げられて
つきあげるよろこび

歌うことばすべてに
ひとしく炎、やどれ
こ ....
いっぴきの蝉が
務めを終えたように 
仰向けに落ちて
空をひっかいている
親しんだ木々の幹に
戻る力はもう無い

おまえの瞳が
磨きたての宝玉のように
くろぐろと光をたたえるのが
 ....
昨日をかばんに詰め終えた
坂道 秋の木立 四種類の蝉の歌
清掃工場の煙突と浄水場のタンク
ダンスを始めた稲穂たち
鎮守の丘と用水路
高速道路の高架橋
思い出の風景をぜんぶ閉じ込 ....
くもをたべる透明ないきものが
空に住んでいます
優しいナイフで切り開いて


あの日  歓声をあげて
逃げ水を追いかける
おさな子はぼくですね
ちっともつかまえられないのに
追 ....
虫取りの子たちが
アジサイの茂みに見え隠れする
夢の色を追いかけて

おおきくなってしまった
ぼくは
その動きをなぞることができない
思い出して叫んでみても

ブランコの揺れと ....
雨を欲する街が
コンクリートのサバンナだとしたら
ぼくは群れからはがれた
いっぴきのガゼルになって
待ち伏せていた風に食われる


舐めてもいいよ、と
赤い花々のうつわがひらき
惹か ....
朝の訪れるたび
切り離されたからだを思う
昨日との交信が途絶えて
寄る辺ない
なまぬるい風に
輪郭を確かめる


季節がしみこんでくるのと
季節に染み出していくのが似ている ....
もめんの色
出会い
かりそめ

息をつく
蒸気をとおして
戻すつながり

熱さまし
衣ずれ
目的地

季節と、契る
ちらばった雲に
指をさして
乱太郎さんの橘あまねさんおすすめリスト(20)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
即興、子どもの情景- 橘あまね自由詩1313-7-7
五月、北の国の少女は- 橘あまね自由詩2312-4-29
春のリート- 橘あまね自由詩2012-4-12
春の記憶- 橘あまね自由詩2612-2-26
即興(海、ただしいまどろみ)- 橘あまね自由詩1811-12-28
ベクトルと結晶体- 橘あまね自由詩1411-12-25
秋の炎は- 橘あまね携帯写真+ ...1911-10-6
片恋と残暑- 橘あまね自由詩24+*11-9-3
月に咲く花- 橘あまね自由詩1211-8-18
35℃- 橘あまね自由詩811-8-11
にじみ出す夜- 橘あまね自由詩1511-6-27
深夜、食パン3枚- 橘あまね自由詩3211-5-17
冬の夜の即興- 橘あまね自由詩1311-1-6
夏が挽く歌- 橘あまね自由詩2610-9-2
夜に歩けば- 橘あまね自由詩910-8-26
夏の完結- 橘あまね自由詩2210-8-10
八月の子ども- 橘あまね自由詩21*10-8-2
ネイチャー・小暑- 橘あまね自由詩1010-7-9
alt- 橘あまね自由詩28+10-6-27
はじめて海をみた記憶- 橘あまね自由詩1410-6-19

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する