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血をよこせ、と内なる声は確かに言ったけど、それがどういう種類の飢えなのか俺には上手く判断することが出来なかった、贄なのか、それとも、もっと精神的な何かなのか、まごまごしているうちに渇望は激しさを増 ....
もしも僕の手に銃が握られていないとして、君はそれについて、僕が殺意を持っていないということになるのだろうか、だとしたらそれは凄く下らない認知の仕方だし、ひとつの結論としてとても愚かしいと僕は言わざ ....
荒れた路面に転がったサイダーの空瓶、ほんの少し欠けた飲み口に残された血が、自分のものだと錯覚した理由は、きっと…潰れたペットショップの前で辛気臭い夜が更けていくのを見ていた、コーネル・ウールリッチの小 ....
お前の臓腑の中で冷たく湿った夢に溺れたい、外気温はウンザリするような数値を示しているだろう、でも俺はそれを確認したくない、もしも俺が銃であれば二度と目にすることも出来ぬくらい綺麗に破壊するだろう、 ....
女は朝早く家を出て行って、俺は彼女の最後の言葉をシンクの中で火葬する、昨日まで続いていた雨は止んで、ブルーの薄いスクリーンが貼られてでもいるように空は均一に青い、真夏の様な猛烈な光と熱が暴れ始めて ....
認知されない臓腑が新しい叫びを欲しがっている、変化を求め続ける限り俺は変わらないで居られる、初めからわかっていたことだ、なにも失ってなどいない、一生を自分のまま生き続けられる人間だって中には居るっ ....
ホテルの部屋には窓が無く、代わりにとでもいうように壁一面がゴッホの絵で埋め尽くされていた、寝室の贋作だ…寝室の壁に寝室の贋作?いったいどんな意図でこういう部屋を作るのか、空調がはっきりとわかるくら ....
剥落していく昨日と、壊死気味の今日のボーダーライン、何もかもがぼろぼろで鬱血した世界だから、本当に美しいものが眩しいほど輝いて見える、俺ぐらいそのことを理解している人間はそんなには居ない、確かめた ....
狂った闇が朝焼けに駆逐されていく、一晩中続いた内なる闘争は荼毘に伏される、何かが終わったわけではないし、始まったわけでもない、ただ圧倒的な力によって一区切りついただけ、眠ることは出来る、眠ることは ....
タマムシの羽みたいな色の朝焼けが始まって、一晩中歩き続けた俺は高速の高架の下で眠ろうとしている、寒さがどうだとか暑さがどうだとか、虫に食われるかもしれないとかもうそんなことどうでもいいくらい眠くて ....
俺がキッチンで魚の鱗を飛ばしているころ、君は花壇の雑草取りに夢中になっていた、キッチンの窓は花壇の正面にあるので、俺は君のそんな実直なまでの姿勢を存分に眺めることが出来た、草花への愛情、美しく咲く ....
長ったらしい名前の紅茶の缶が窓のそばで錆びてた、それがいつからそこに在ったものなのかなんてまるで思い出せなかった、ほとんど何も知らないままで過ごしていたのだ、自分が欲しい明日のことばかり考えて―今 ....
夜が狂うから眠りはぶつ切りにされる、幾つもの夢が混ざり合って、筋書が存在しない奇妙な色で塗り潰される、なぜこんなに身体が強張っているのか、眠ってはいけない理由がどこにあるのか、俺は理解することが出 ....
音楽や言語の旋律によって意識が肉体から引き剝がされんとする瞬間、乖離の中に痛みや苦しみなど微塵もないことを知るだろう、人間としての知性と生物としての本能が共鳴するためには、生半可な覚悟じゃ到底成し ....
酷い火傷の様な深く疼く痛み、その痛みの上に無数の言葉をばら撒いて膿を解いた、あちこちで蠢く蛆虫の様な思念が、敵なのか味方なのか判別出来なかった、俺もまたそんな、薄気味の悪い境界線の上で歩みを続けて ....
音も無く過ぎ去ったものたちが語らなかったものを洗いざらいぶちまけていく明け方の夢、目覚めた時ベッドのヘッドに食い込んでいたサバイバルナイフ、それは俺のお気に入りのものだったがそれが俺の手によって行 ....
漂白された死の概念が脳髄に内訳を差し込む頃、路面電車のリズムに悲鳴が混じっている気がした、いつかの混濁した意識の思い出、黒塗りの家具にべっとりとこびりついた深紅、冬の午後はあの世とコネクトしている ....
散らかったイメージを一瞬の構成の中に誘い、ひとつの体系を生み出す、その時の真実、その時のリアル―俺は思考がまだ信号の段階である時にキャッチして変換する、脳味噌はその作業をするには遅過ぎる、それは神 ....
靴の泥を掃って玄関に揃え、浴室に籠ってシャワーを浴び続けた、筋肉が完全に弛緩するまでじっとして、それから全身を洗い、髭を剃った、手のひらで感触を確かめ、まあいいと片付けた、それでようやく、自分自身 ....
夢を見ながらなにかを叫んでいたような気がする、喉の痛みが冬のせいなのか夢のせいなのかわからなかった、ベッドに腰をかけて夢の続きを探していた、そんなものはどこにも無いのだと気付けるほどにはまだ目は覚 ....
反故になった約束が呪いに変わり、天井の隅で焦げ付いたような臭いを放つ、だからなんだというのだ、と俺はひとりごちる、そんなこと別に珍しいことじゃないだろう、どうして誰しも、他人が自分の思い通りになる ....
金属パイプで冷たい床を叩いているような音がどこかから…それがどこからなのか知りたいという思いがあったけれど、その一方で、これは現実で聞こえている音ではないのかもしれないという予感もどこかにあった、 ....
呪詛のような蔦に巻かれ、痩せ細る夢を見た転寝の午後、少しずつ窓を駆逐せんとする強い西日、動乱めいた夕暮れが背中まで来ていた、コークスクリューの風が吹く十一月の終わり、ベルベッドにくるまれた骨の身元 ....
目覚めの景色は死蝋を思わせた、ベルベット・アンダーグラウンドが小さな音で流れていた、それは右手に握られていた俺の携帯から聞こえているのだった、ここがどこなのか思い出せなかった、が、思い出そうという ....
ダイナーに置き去りにした昨日の心は椅子の上で干乾びていた、埃を掃うように手で落として腰を掛けると今がいつなのか分からなくなった、せめて注文は違うものにしようと思ったが結局同じものに落ち着いた、なに ....
その日は三十五度死んで四十二度生還した、誤差の中に何があるかなんて俺にもわからない、きっといろいろなことが行われて上手くいかなかったのだろう、そう片付ける他に手は無い、一生なんて大きな枠で語ったり ....
色が褪せてしまった花びらが強く冷たい風に煽られてあっけなく散ってゆく、それはそんなに大きな花じゃなかった、それはそんなに美しい花ではなかった、それはそんなに心を掴むような花でもなかった、ただ俺の座 ....
目の落ち窪んだ梟が窓際でエコー&ザ・バニーメンを口ずさんでいた、フレージングはイアン・マッカロクよりも古臭くて俺好みだった、冬の始まりの骨が凍るような晴れた午後、心境はブルースに制圧されていて、も ....
肉体を極小のコンカッセにして、焼けたトタン屋根のプライパンで焦げるまで焼いたら一気に口の中に捻じ込む、硬い食感とハッカを混ぜ込んだような奇妙な味の中で、脳髄は普段開いたことのない扉の奥へと…これは ....
穏やかな夜だったかと問われればそうだったかもしれない、と答える程度の夜だった、考え事はあるにはあったが、何かに変換しようと思えるほどの動機になるようなものは特に無かった、それならそれで投げ出して眠 ....
atsuchan69さんのホロウ・シカエルボクさんおすすめリスト
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タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
刻印の脈動
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ホロウ・ ...
自由詩
2*
25-6-1
24/7ノイズ
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ホロウ・ ...
自由詩
3*
25-5-21
あの夜の何処かで
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ホロウ・ ...
自由詩
1*
25-5-19
水中に居ると何かを思い出せそうな気がする
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ホロウ・ ...
自由詩
8*
25-5-17
氷河の朝
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ホロウ・ ...
自由詩
5*
25-5-11
curse_of_days
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ホロウ・ ...
自由詩
3*
25-5-3
理由が知りたいけれど
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ホロウ・ ...
自由詩
3*
25-4-29
此処であり、何処かでもある
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ホロウ・ ...
自由詩
3*
25-4-27
鈍い夜の後の幻想
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ホロウ・ ...
自由詩
1*
25-4-19
ホーム・カミング
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ホロウ・ ...
自由詩
1*
25-4-6
はじまりが歌えているかどうかが
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ホロウ・ ...
自由詩
2*
25-4-5
ある寒い春の日
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
25-3-31
冷えた眠り
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ホロウ・ ...
自由詩
4*
25-3-29
詩岩
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
25-3-21
Hostage
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ホロウ・ ...
自由詩
2*
25-3-7
失くしたナイフ
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ホロウ・ ...
自由詩
5*
25-2-23
炎が喚く
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ホロウ・ ...
自由詩
2*
25-2-16
coincidentia_oppositorum
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
24-12-25
心が騒ぐままに
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ホロウ・ ...
自由詩
3*
24-12-21
それだけじゃ片付かない何かの為に
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
24-12-15
世迷言トゥルース
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ホロウ・ ...
自由詩
2*
24-12-10
真夜中には哀歌を、不吉な目覚めには朝の光を
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ホロウ・ ...
自由詩
1*
24-12-7
bottomless_swamp
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
24-12-1
異変
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
24-11-22
定めの夜
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ホロウ・ ...
自由詩
3*
24-11-18
欲望の経路
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ホロウ・ ...
自由詩
2*
24-11-15
彩の瘡蓋
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
24-11-12
シング・ア・ソング
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ホロウ・ ...
自由詩
2*
24-11-9
深紅の蜜
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
24-11-6
真夜中の渇き
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
24-11-4
1
2
3
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