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ボリビア行きの電車に
重たい体を預け
ひとりで飲むジンジャー・エールの味を
確かめに行く
鞄から一冊の本を取り出して
次の停車場まで読む
それは僕があなたのように
ひとの心を受け ....
長い脚を{ルビ鞍=くら}から垂らす
彼は動かぬ白馬に{ルビ跨=またが}っている
馬も{ルビ体躯=たいく}も憎まず
彼は上品に降りた
{ルビ船酔=ふなよい}や高炉の穴の旅行映像を
彼ははに ....
心拍が垂直に水を跳ばし
滑らかな曲線は鏡に切れ
凸面は新しく頭を下にし
脚を月に遠い空にうつし
それは鳥の群の{ルビ端=はし}をゆれ
教会へひとつ羽を落とし
埃をつつむ結晶に打たせ
運動 ....
あなたの網膜に向かってなめらかに{ルビ捩=ねじ}れる音楽を{ルビ把=とら}えるために僕はあなたの眼を{ルビ視=み}ない
なんとなれば眼とは水を細分しあまりに暗く非在の青を結ぶ、その二組の泡の両端をそ ....
雪はふらぬ
ふしくれだった両の手で
光りを{ルビ掠=かす}めるあたしには
手袋を渡す左手や
右手に残った火傷痕
そういうところに 雪はふる
雪はふらぬ
ペダンティックに錆びついた
....
人間の条件
{引用=精神と、身体と、情緒。人間はこの三つのシステムから成り立っているのだと思う。そして普通の人は、これらがごく適切に統合されているのだ。
ドナ・ウィリアムズ}
お父さん
....
全時空の僕は開眼したまえ全て雨粒は矢たとい母と{ルビ姦淫=かんいん}しようとも一向に矢は止まぬ一つの悲劇につき作る詩は三編までとせよ。両の目を{ルビ刳=く}り抜こうとも生まれながら両の{ルビ踵=かかと ....
川上から金曜日が流れてきた
彼は働きすぎたのだ
川上から土曜日が流れてきた
彼は眠りはじめた
川上から日曜日が流れてきた
彼は手を冷たくしていた
川上から月曜日が流れてきた
彼は左の瞳し ....
{ルビ廣松=ひろまつ}{ルビ渉=わたる}の哲学書のことを考えていた。
認識論についても 現象学についても僕はなにも知らないものだから 放り出してしまったあの哲学書。
僕がはじめて読んだ哲学書 ....
音楽を捨てていた汚い目の猫がよみがえった
なにもない道をゆく
土を被った愚かな感熱紙をぐしゃりと踏みつけ
袋にぎしぎしと詰まった賢い椿のにおいを無視し
ようやく彼は美術館についた
風景の ....
四万の光りがうねる 烈しいけれどゆったりとした四角形のために
そのうちひとつの頂点は アンプから飛び降り 舞台を駆け回り
ときどきもうひとつの頂点と向かい合い 無言で会話する
あとのふたつの頂点 ....
ああ 三年ぶりの頭の爽快
傘を差さない彼女の夢のみが僕を捕らえるけれど
穴のない血管と青空と
正しい脈拍があるからぼくは大丈夫
ぼくは精神科病棟を横切って
新しい神保町へ
勢いあまっ ....
体重は五キロ、性別はオス、黒い猫です。
もし見かけたらこちらまで
どうか連絡してください。名前は
「うに」お願いします
雨はふらないよ
うにお願いします
ご飯に困らないよ
うにお願い ....
atsuchan69さんの森 真察人さんおすすめリスト
(13)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
海と狭軌
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森 真察 ...
自由詩
4
25-8-3
黒馬
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森 真察 ...
自由詩
2
25-5-17
告白の速度
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森 真察 ...
自由詩
4
25-5-13
幻身についての序論
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森 真察 ...
自由詩
2
25-2-10
雪はふらぬ
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森 真察 ...
自由詩
2
25-1-8
人間の条件
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森 真察 ...
自由詩
4
24-9-28
僕らに告ぐ
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森 真察 ...
自由詩
2
24-7-13
河原にて
-
森 真察 ...
自由詩
4
24-7-3
清らかな猫の唄
-
森 真察 ...
自由詩
2
24-5-29
清らかな猫の訡
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森 真察 ...
自由詩
2
24-5-26
ヒレルに捧ぐ
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森 真察 ...
自由詩
1*
24-5-24
清らかな猫の歌
-
森 真察 ...
自由詩
5
24-5-17
うにお願いします
-
森 真察 ...
自由詩
8
24-5-1
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