唇の糸
弾かれる痛み
知らずに大人になれば良かったの?

移動する手段がなくて
ただただ歩いた
薄青の用水路

汚いとは
思わなかった
くちづけも 用水路も

大人になったから ....
ねぇ、あなた
あたしが博士から手紙が来たのよって言ったら
誰からだと思う?

今だったら数学を愛しているあの博士からかしら
記憶が80分しか持たないあの博士
そう、あの博士

 ....
六月の雨のように優しい歌を女は
歌いたい と思った

穏やかな雨は
静かに大地を潤し
木々に柔らかな緑の葉を育てる
埃を払い
全てを清め
紫陽花の青を鮮やかにする

八月の情熱を胸 ....
月も沈みかける頃
目を開いた私は
黒い電気糸に繋がれた
冷たい機械に手を伸ばす

春独特の憂鬱な症状と
一週間前からこびりついている
心の霧に悩まされ


また例の機械に手を伸ばす ....
墓標に刻んだ自分の名前に背を向けて
てのひらはいつまでもとどかないのです
生きることの意味を知らされないこぶしが
硬く握られたその先で照らして

夕日が水平線を越えて旅立つこの場所で
朝日 ....
音楽好きな老人ホームの所長と 
週に1回演奏してくれるピアノの先生と 
介護職員の僕と 
レストランで夕食を共にした帰り道 
最寄の駅に先生を車から降ろした後 
夜の{ルビ空=す}いた国道を ....
藍色の少女は密かに夜の匂いを纏って
透き通った肌からは昨日が覗いていた
音もなく窓辺に降り立つと
そっと私の手に触れる ひんやりと
夜が私の体の芯に入り込む

裸足の爪先からは 夜が
生 ....
絡まった糸のようなものを丁寧に解いて
――空間は 夏だった
自分ひとりのおそろしさ
夏は くろい影だった

南国の道もまた
ここまで来ていて
その裏側で
家のベランダが
しっとりと悲 ....
青さなど持っていないよ
海を目の前にして
君が言った言葉

君の吸うたばこの煙が
30センチ昇るまもなく風に消され
僕の問いかけの言葉すら
流されてしまった潮の漂着場で
「青さなどもっ ....
明日私は咲きます
満開に
そして明日の晩に嵐
私は散る 散ります
一枚の花びらも残らず
一枚の書置きも残さず

怒りが私を咲かせます
涙が枯れたらこの幹も切り倒して欲しい
ぬくもりの ....
ささめきが聴こえる
つうと伝った清水の中に
岩陰に隠れる魚の中に
{ルビ禊=みそ}ぎを終えた頃
迫り来る闇はただ、ぼうとするばかりで
何か計り知れない畏怖を漂わせている
土気色をした私は
 ....
一面に菜の花広がる河川敷
暮鳥の歌をひとりつぶやく

はなびらに光をいっぱい浴びながら
どこまで続く黄色い海よ

歩を進む
黄色い波をかきわけて
我が身よ輝く色に染まれ

みどりご ....
長い夜を彷徨い
傷付いた翼隠し
あなたは
どんな時も涙をみせない

みえない涙を僕に拭かせて
許されるならそっと抱かせて

あなたにだって未来が待ってる
もし彷徨うなら
僕の心を灯 ....
時計を見たらもう12時をまわっていた

僕のバイトしているバーは

7時から3時までの夜間運営の

なんとも珍しい店だ

店内はテーブルが4っつとカウンターだけの

やや小さい店だ ....
濡れはじめた空が
歌をくりかえすのに
私はピアノを弾けないでいる
雲が沈み雨音が遠くなり
やがて射しこむだろう光に
伸びた髪をさらす
地上が反転する雫のなかで溺れる
鳥の影が風に波打つ
 ....
久しぶりに居合わせた雨で、新しくなる
霞がかった乳白色フィルター

アルコールで剥れ、紅潮した肌のきめ細かい部分に触れると
はらはらと、なにかが散っていくのを感じた。
その体温によってあ ....
少年よ
ヘラヘラ笑うのをやめて
明日を見よう

隣の兄さんも
道行く人も
売店の姉さんも
ゆりかごのなかの赤ちゃんも

高層ビルと排気ガスに埋もれて
疲れきっている
空なんて見え ....
博士が遊びに来た
難しい話と
難しくない話を
わからない比率でしていった

翌日、
明日遊びに行きます
と届いた博士からの手紙には
二日前の消印が押されていた

お待ちして ....
何も出来ないまま、
座り込んだまま、
目の前にはノートを広げたまま、
モニターには何かが映し出されたまま、
何をしたらと考えたまま、
本当は何も考えてなんかいないまま、
立ち上がれないまま ....
クレープをキスのようだとのたまった


家出だよジャージをはいていないもん


ソニプラで見初めた彼氏プラスちっく


爪の色みんなちがってみんないい


花子たちなんかフラワ ....
満開を待つ桜に

雨がふっている

なんだか

うつむいて かなしそう

いったいわたしは

この桜に

なにを重ねているのだろう
つめたい雨が
つづいて
ためいきも落ちなくて


空 を み て

涙は
より輝くために

七色に

歌うため


ここから
あと少し
流れる風が

ざらりと

この舌を削ることを信じた



さくら
さくら

その下で

とうめいな愛がはじけたこと

知っているか



さくら
さくら

 ....
サクラは様子をうかがっています。

サクラは花見客の様子をうかがっています。


すべてのサクラは本当は

稀代のソルジャー達なのです。


春、皆が浮かれている、

そのほん ....
揺らせ

精緻に組み込まれた歯車としてでなく

声帯を持った 生身の人間として

がっちりと噛み合った今日と明日を

揺らす雄叫びを

存在証明を

 ん
  だっ
    て          てる
     なんだっ   まがっ  た                に
         てこう       のむまっすぐ ....
{引用=その靴は履かないけれど捨てられないロボットの足音が聞こえる}




バイテクで創った人魚抱きかかえ海へ駆け落ちロボットの恋



風俗に生身の女消え果ててロボット小指を切り ....
夜明け前の道を 
自らの高鳴る鼓動を胸に秘め
歩いていく 

川に架けられた橋をわたり 
駅の改札を抜けて 
無人の列車に乗り込む 

腰掛けると 
発車を告げるベルがホームに響く  ....
君がつぶらな焦点を合わせた時
僕はどんな顔をしていただろうか
その直前までの僕は
白い壁は気にはならなかったけど
夕日の暖かさにやけに気分をイラつかせていた
今思えば
僕は神様に殺意を ....
同窓会の案内状を書いていて
あなたのはがきで手を止めた

あなたとは
卒業してから少し後
雨上がりの路上であった
それっきり

好きだとか
嫌いだとか答えずに
フランクなさよならす ....
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