すべてのおすすめ
京都には
たくさんの色がある
錦の糸、その数だけの
雨が降れば、石畳の
風が吹けば、竹林の
雪が降れば、杉山の
星が舞えば、祭囃子の
さらりと、するりと、
あたりまえの顔をして ....
ささやかな我が家は
海風を松林がさえぎる
小さなキャンプ場に
僕と君の子供の手で建てた
細引きはしっかり引っ張ってとか
ペグは斜めに打ち込んでとか
入り口の向きの決め方とか
寝心地の ....
夜が季節の名前ならば
今夜は惜春
雷雨が迫る黒雲
まだらに明るい空を映して
海が水銀のように揺れる
指先の温度が融点の
あなたという液体
わたしという液体
いつまでも
満たさ ....
今日、世界が終わるとしても
教えないでいてください
怖いからではありません
やっぱりわたしは
明日の約束をしたい、あなたと
交わされることのない言葉
くちぐせのような夢 ....
色の名前を忘れていく
最初に忘れたのは
花の色を真昼の
それにする太陽
そして、ものまねの月
雨の色を忘れていく
濡れるものとそうでないもの
雲の内側では透明の
感傷にも似た
匂 ....
{注GEKKO=白黒写真印画紙「月光」}に浮かび上がる
曖昧な輝度信号
ほしおり はすぐそこに迫っていた
切り取られた夜空を
暗室の赤い光に積もらせ
あまりにも遠すぎて
おぼえきれない思い ....
規格品だ
たいせつなのは
精度を上げること
僕らは
マネキンの体温
段ボールの棺桶
まばたきを奪われ
生まれても
生まれていなくても
そのまま
立ち尽くすこと
美しいひとよ
....
走ることは
ほんのすこし
歩くより早いだけで
大地に触れる回数は
結局少なくなってしまう
走るということは
触れないということか
月はやっぱり見えなくなる
世界から消えようとす ....
闇の中で抱きしめる
体温だけを信じられるように
つまり、それはそう
あなたを想うだけで
私はどんな場所でも
世界の果てにすることができる
孤独は誰かを欲しいと感じる気圧
星だっていつ ....
そんな目でみるなよ
おいしく食べるからさ
こんなにも明るい空
なのに、とどかない
貼り付けの咎人なら
執行される二本の槍
私の枷を知っている
私の枷は知っている
眠りに落ちると
いつもそこは凍夜
誰にもじゃまされず
暗闇を独り占めする
外ではひどく激しい気流
雲で空に恨み言を描き付けて
あのころって、いつだ?
わたしたちって、 ....
私が眠っている 界の隙間で
空がどんなあくびをしているか
そんなことが知りたくて
目を覚ますと、忘れてしまう
後頭部に焼き付くような
落日のあの色を
惰眠のみやげにしようと
まぶたに ....
虹が遠いね
暗がりのなかからは
遠すぎるね
ちょっと長めの旅行を終えて
ベランダに出てみると
大切な鉢植えのミカンの葉が
全部無くなって
大きなさなぎがぶら下がっていたのです
街ではもう、見かけることも少なくなった
アゲハチョウ ....
今日は丸い椅子には
座りたくなかった
道を失いそうなときには
肘掛けはついてなくて
それ以上はないというくらい
角張った椅子がいい
座るという緊張感が
癒されてはいけない
立っ ....
空が誰かのものであって欲しいと思う
できれば、あなたの
すすき すすき かぜのわだち のこして
あなたがいない世界に
意味がないのではなく
あなたが見捨てたこの世界に
あなたは ....
ゆうひは、みひつのこい
じゅんすいなものは、ざんこく
てらされる、すべて
まぶしいかげに、かくして
青白い大人達が
おくびょうな大人達が
ぼくらをとおざける
カンバン方式で
育っていく
生まれたことも忘れてしまい
死なないことだけを教わる
正しい生き方だけを教わるから
間違った生き方 ....
いくつかの橋が
思い出せないでいる
名前を覚えなかった川の
こちらとあちらを
思い出せないかたちで
きっといまもつないでいる
完全なものが美しいと
君は言うけれど
不完全なものは
....
紅葉が近づく{ルビ樗谿=おうちだに}は
とうめいなたくさんの蛍が
言葉だけつまった
名前だけの思い出を
夕暮れにかえそうとする
いろだけになってしまう
ぬくもりを失うと
とうめいにな ....
真新しいランプで
秋の波を
どこまで照らせるだろうかと
また、
鳴き砂の浜辺で
波泡のざわめく
境界線を見つめている
小さな音を立てるのは
そこに居たという証で
胸の奥に
忘れ ....
告げるとも言わず
告げぬとも言わず
立ち尽くす老木は
潮風に白くやかれて
ただ待っているかのようです
運命とは渡り鳥でしょうか
暗い海のとぎれるもっと遠くから
糸車を回す母の手のよう ....
魚の名前や花の名前に似ているけど
それとは違う言葉
直線ではなく曲線にも似ていない
それでも閉じている言葉
数え切れないそれらを
生み出しては忘れ去り
墓標をたてては
思い出と気取っ ....
輝くものはいつも
はるか遠くに置かれる
届かないとわかっていても
暗闇の中で
求めてしまう
温もりのない光とわかっていても
そこで燃えているものを知っている
そして永遠を誓ったりする ....
波や風は待つものなのよ、と
長い髪を旋律で
砂浜の反射が切り抜いて
細めた視線の届く先に
僕の胸は高鳴る
星座盤の小さな窓から見たように
君のことを知ったかぶりしていた
そんな気がすると ....
お店を出してくれたあの人は
やさしいひとでいい男だけど
私の好きな人じゃない
5年もごまかしてきたけれど
もう、避けられないみたい
貴女はそういうと
二人きりになった店の灯りを落と ....
夏を飛び越えてゆく
あの雲を焼く
それは炎ではなく
蝉の声だったりするのだ
蝉よ焼き尽せ
雲を鳴き尽せ
ただ激しいだけの
夏の日差しにひからび
立ち尽くす老木が
通り雨に打たれて
季節の終わりの
重苦しい空に投げだす
涙をのせた
手のひら
(それはわたしじゃない、わたしじゃない)
....
空を飛びたいなど思わない
眠ってしまおうとも思わない
そんな明るい雨の昼下がりは
激しく窓ガラスで弾けて
つたい落ちる滴を
ずっと、ずっと見ていたい
大切に飼っていた金魚を
....
ぽえむ君さんのたりぽん(大理 奔)さんおすすめリスト
(50)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
くろのかたろぐ
-
たりぽん ...
自由詩
13
07-7-12
キャンプ場の我が家で帰りを待つ
-
たりぽん ...
自由詩
13*
07-5-30
メルティング・ポイント
-
たりぽん ...
自由詩
14*
07-5-19
春は明日の約束
-
たりぽん ...
自由詩
15*
07-3-13
桜、わすれていく
-
たりぽん ...
自由詩
25*
07-3-3
ほしおりの、そのときに
-
たりぽん ...
自由詩
12*
07-2-28
ショーウィンドウ
-
たりぽん ...
自由詩
9*
07-2-25
それとも指輪の刻印で
-
たりぽん ...
自由詩
17*
07-2-21
握りしめる闇、ねじれた雨
-
たりぽん ...
自由詩
14*
07-2-17
ぬりかべ_まん
-
たりぽん ...
携帯写真+ ...
14*
07-1-8
囚われの冬空に
-
たりぽん ...
携帯写真+ ...
8
07-1-2
凍夜
-
たりぽん ...
自由詩
15*
06-12-8
目覚まし時計を止めたまま
-
たりぽん ...
自由詩
16*
06-12-4
分光の距離
-
たりぽん ...
携帯写真+ ...
11*
06-11-28
あげはちょう
-
たりぽん ...
自由詩
18*
06-11-25
丸い椅子に座りたくなかった
-
たりぽん ...
自由詩
15*
06-11-24
だれのものでもない
-
たりぽん ...
自由詩
14*
06-11-18
ぎゃく・こう
-
たりぽん ...
携帯写真+ ...
11*
06-11-17
白地図を、ください
-
たりぽん ...
自由詩
12*
06-11-14
沈下橋
-
たりぽん ...
自由詩
17*
06-10-27
砂丘で蛍を見たあいつ
-
たりぽん ...
自由詩
15
06-10-19
満ちる、まで
-
たりぽん ...
自由詩
14*
06-10-13
冬告鳥、海風に吹かれて
-
たりぽん ...
自由詩
15*
06-10-2
大人になって、僕は
-
たりぽん ...
自由詩
18*
06-9-12
今夜、輝くものは遠く
-
たりぽん ...
自由詩
16
06-9-7
岬にて、星を見る
-
たりぽん ...
自由詩
17
06-9-6
茉莉花
-
たりぽん ...
自由詩
13*
06-9-2
くもをやくなら
-
たりぽん ...
携帯写真+ ...
16
06-8-25
木々の行方
-
たりぽん ...
自由詩
13*
06-8-20
明るい雨の昼下がりは
-
たりぽん ...
自由詩
15*
06-8-17
1
2
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