愛されたあの日
愛したあの日
月が満ち
海の中

海の泡となった。
そして星となった。
本気で愛していた。
くしゃみをした。

泣いた泣き明かした。
星座をたどって
元来た場所 ....
ねえ、
昨日の夜は何してた?

私は眠れなくて星を見ていたわ
あの星は、あなただと決めて
一番明るくて、まっすぐ私を見ていた

あなたの星はキラキラしてて
すっごくキレイで
私は悲し ....
今日は入浴剤のかわりに
思い出を溶かしてみることにした
みるみるうちに水が染まっていくが
どうもうまく混ざらない
思い出にも種類があったらしい

やわらかなパステルカラーとかたいモノクロ
 ....
自転車を乗り捨てて、駆け上がった歩道橋の上。
流れる車を下に見ながら、一人 跳ねて踊った。
土砂降りの雨で、制服は ぐしゃぐしゃ。
泥にまみれても、気分は最高だった。
灰色の空を見上げ ....
 僕は孤立している部屋でノルウェイの森を読み その主題歌を聴いている
 本の世界に吸い込まれていくような歌だ
 よくここまで忠実に表現できるなと思う
 僕は死んだ
 この暗闇の中で生きていかな ....
ねむる深い呼吸は
まあるく私の体をくるんで

ひかる

あおい

ちきゅう
あっ 

と九十過ぎの{ルビ老婆=ろうば}が言うと 
黒い杖はエレベーター十階の 
開いたドア下の隙間にするりと落ちて 
奈落の底で 
からんと転がる音がした 

「 杖も毎日使われて ....
今はまだ、休んでいる畑の脇に
一本の桜があって
その下に
小学校の机が
置かれている

ぽつんと
ひとつ

桜は 若葉が芽吹きだし
なごりの花びらが

ちら ちら と
舞い落 ....
             2007/04/18
アニメアニメアニメ
アニメアニメアニメと
10回続けて言ってみる
声の中からアニメが叫ぶ
兄無兄無兄無
兄が無いから兄無

アニムアニム ....
影をおいかけていたら
いつのまにか違う背中になっていた

時が経つのははやく
いつしか背中も大きくなって
君の影も大きくなった

これからは背中を追いかけるよ
いつの日か「つかまえた」 ....
桜って詩になりやすいね
きれいだし儚いし日本的だし

でも今はさ無理だよ
もう散ってるとかそういう
問題じゃないって分かるだろう

もう桜でどこまでどれだけ
詩を連ねたか分からない
 ....
空の、あまりの青さが
出逢った日と同じ色をしていたから
なんだか違和感を覚えてしまって
それを誤魔化すように
むきになって笑ってみた

ここは夜景もいいけれど
飾り気のない素顔の街が見え ....
B.B キングのジャケットに 口紅で

"God Bless You" はげしく 落書きされ

パティ・ボイド よりも タイトなスタイル

それでも おイタが 過ぎるん ....
  


なんも取り柄のないあたしと
ぜんぜん特別のないあんたが出会って
余りある 寂しさと
どこまでも続いていた 手持ち無沙汰に
いつしか
一つ屋根の下 暮らし始めた

特別 で ....
カメさんは実は亀だという
浦島太郎を竜宮城に連れて行き
数百年後に地上へ連れ帰ってきた亀だという

玉手箱を開けてしまい
よぼよぼの爺さんの姿になった太郎に同情して
地上で一緒に暮らし ....
大粒な雨が ふりしきる朝
ザァザァと〜窓に 地面に
大粒な メロディ〜♪

うっすらと 夕方かと思わせる
ような風景が 
オーケストラの演奏を
思いおこす

パパヤの木が 風にゆれ
雨のオーケ ....
わたしのなかのうたが
青い蝶になって
空の彼方へ飛んで行った

鳴り止まないオルゴール
うたのないまま時は過ぎて

今頃おまえは
どこを飛んでいるのだろう
どこでうたを歌っているの
 ....
少し古ぼけたポストをみたら

なんだか昔に手紙が届く気がした

送るならば迷わず自分へ


私へ

たくさんの言葉を紡いでね

私より
 僕は夜遅く ドラマチックレコードを聴く
 布団の中に潜りながら涙を流す
 あの頃の記憶が蘇ってくる
 僕の膨張した心を絞り出して涙が出てくる
 雨に沈んだ森
 僕は君の作ってくれた様々な布 ....
一枚の花びらが
私の前を通りすぎ
新しい一年が始まった

こんなドラマチックな出来事が
これからたくさん
待っているといいな
暖かな夕焼けを背負って
私は昨日を歩いている

土手の草陰に置き去りのボールと
空に絡まる電線

川の水は流れているようにも
流れていないようにも見える

背中を温める夕焼けが
実 ....
      1

眠れない夜は、
アルコールランプの青白い炎に揺られて、
エリック・サティーのピアノの指に包まれていたい。
卓上時計から零れだす、点線を描く空虚を、
わたしの聴こえる眼差し ....
            2007/04/17


生まれたときは
なにも
見えなくて
最初に見たのは
放射光のように
青白い
君の
瞳だったとは
罪のない
たとえ話のつもりで ....
月の裏側に座って
フルートを吹いている
あなたがいた

虹の上を歩いて
口笛を吹いている
あなたをみた

海に潜って
魚たち相手に
指揮棒を振っている
あなたをしった

森の ....
太陽    なのか?

がのぼったまんまだ

もう ずっと

ぐっしょりと潤んで


乾かして

からからに

ぼくらを

見上げない
滅多にぼくは
ちかごろ

 ....
シロイ、

がたくさん

シロイがたくさん

かさなっていて

シロイのむこうに

エイエンがあって

エイエンが

ケハイを

ころしながら

 ....
振り返ってみれば
いくつもの名場面が
風のように流れていました

初恋の別れ路には
薄紅のソメイヨシノが
咲き乱れておりました

老いて衰えた脳のフィルムは
青い春の余 ....
ゆふぐれ
ふみきり
みずたまり


おむかえの
はは、したがへて
黄いろいぼうし
せおう赤


あたらしいくつ
よごさずに
じょうずに
とべた、よ


はがいっぽん
 ....
小さな夢も
大きく育って
素敵に叶うと
信じてる

小さな希望も
大きな翼となって
はばたけると
信じてる
頰杖でまどろむ窓辺何もかも
    透き通ってゆく水晶夜にて


草のゆめ針の夢またむらさきの
    時のうつろい夜は傾き


果敢ないと花びら時に散るならば
    ....
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