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もし人生が
”こう”と決まっていても
私は抗いたい
あなたの深い瞳を
拒否したい
宿命とか運命とか
信じたくない
いつかきっと
大人になれば分かるといった
映画のストーリーは ....
自由
愛
正義
私にはこれらが胡散臭くてたまらない。
自由の定義など無いのに
人は
自由とはなんぞやと考える
愛のマニュアルなどないのに
僕は私は
愛されているか日々考え ....
弟が居間で音読をしている
小学五年生
勉強もそろそろ難しくなってきた
何度も何度もつまづきながら
大きい声で読んでいる
教科書には
四匹の生き物がいた
にわとりコケッコッコー
犬ワ ....
濁った池に
あめんぼうが浮いていた
何にも考えてないような
のんびりとした浮かびようだった
池の周りは夏だった
数メートル下の底に沈んだ
黄土色の軽薄な泥が
水面を死海のように見せた ....
お気に入りのファッション雑誌を買ってきた
特製コーヒーココアを台所から持ってきて
いけないとわかっていても
ベッドに寝そべりながらマグカップを傾ける
少しあわ立った薄茶色の液体が
きれい ....
あたしたちは
そろそろ学ばなければならない
真実の愛とやらが
どんなものなのか
好きな人を思いやりながら生きることが
どういうことなのか
あなたは今
知らなければならない
不平を言 ....
わたしたちは
いただいた分、もしくはそれより多くを返さなければなりません
わたしたちにお金があるのは
お金という船に乗せて
明日生きるためにお金を欲している人たちに
優しさを分けさせてい ....
青さなど持っていないよ
海を目の前にして
君が言った言葉
君の吸うたばこの煙が
30センチ昇るまもなく風に消され
僕の問いかけの言葉すら
流されてしまった潮の漂着場で
「青さなどもっ ....
少年よ
ヘラヘラ笑うのをやめて
明日を見よう
隣の兄さんも
道行く人も
売店の姉さんも
ゆりかごのなかの赤ちゃんも
高層ビルと排気ガスに埋もれて
疲れきっている
空なんて見え ....
同窓会の案内状を書いていて
あなたのはがきで手を止めた
あなたとは
卒業してから少し後
雨上がりの路上であった
それっきり
好きだとか
嫌いだとか答えずに
フランクなさよならす ....
あなたはいつも
私の頭の上にいた
背の高い私よりもっと
高いところにあるあなたの優しさ
電車のなかでは私をかばうように
隣を歩くときはそっと腰に手を添えて
メールは毎日欠かさずに
そ ....