何度も、何度も。
同じ恋愛繰り返して。
何度も、何度も。
苦しみやがって。
今回は、絶対。
応援なんかしてやらない。
何度も、何度も。
俺は繰り返さない。
....
空から星が降って来た
幾つも流れ星が降って来た。
夢を乗せ降って来た。
瓶の中におっこちた。
酒ができた。
美味かった。
塩辛と一緒に
飲んだ。美味かった。
突然雨が降って来た ....
光の届かない
海の底 深く
気泡
息遣いだけが
月に照らされ
プラチナに輝く
空には 冷えた
終わりの瞳
残るのは
吐息
消え入る…
携帯電話を持たず
運転免許は取らず
国家試験も受けず
やりたくないことには目もくれず
自分のやりたいことのみ精を出す
いかなる{ルビ流行=はやり}に流されず
いかなる派 ....
子持ちパンクは二十歳になるところで
子持ちパンクはマリアって言うありふれた名前で
子持ちパンクはもう刺青がきらいで
子持ちパンクはお菓子の刺青シールが好きで
子持ちパンクは ....
◇光
雪山には
光が爆発してゐる
人影はなく
光の爆発はつづいてゐる
◇粉雪
粉雪がさらつてゆくものは
甘い想ひ出と
酩酊
ちりち ....
その言葉は 曲がり角の向こうで
待ちわびている
貴方が そうやって話す
その 頭か何かの中で
今か 今かと
あの角の向こうから
今 来るかと
その言葉は 焦がれている
腰掛けた ....
外が
ひどい雷鳴なので
ベランダから眺めてる
夜を
そこが
どこだかわからない
ただ
重なって空はゆく
見下ろすと
街路樹はミニチュアだ
濡れた道路を
ヘッドライトが舐め ....
かみ合わない歯車に、また少しだけ時がずれる
秒針のきしみは それでも
壊れたメトロノームのように 私を、
追うから
逃げ込んだいつかの雪原で 私は、
細雪がわずかに切れる夢を見た
....
どうして、人間は平和を喜ばないのだろう
平和で穏やかな暮らしに馴染んでしまうのだろうか
この世が安定すると、人々は争いを求め
その争いの過程も時と共に忘れ去られてく
今の子供達 ....
若人は旅をする
知らない逢ったことのない
運命の人に出会うため
時代の洗礼を受け
今、潔く出発せよ
長く続くだろう道の目的地は
皆同じ
どの道を辿ろうが
....
何だか、言葉に出来なくて。
上手く伝えられないから。
こんな感じで。
べりー、さんくす。
太鼓の音が鳴り響き
戦闘の狼煙が上がる
最後の風呂に入る
人の波に流され
貴方は帰ってこない
血の気が弥立つ思い
勇敢な戦士
先頭に立って旗を揚げる
生きるための戦い
勝ち残 ....
雹が降った朝
わたしは君とのメールにすこし浮かれて
いつもより多くタバコに火をつけた
矛盾だと思うだろうか
枯れ葉を降らす風はすっかり暖かさを無くしたから
雲ですら我先にと形を変えて頭上を抜けて ....
いつの日の窓辺に聞いたとおい歌
盗んで消えるおもいでの耳
汽笛すぎ残されゆくは草鉄路
待つだけの駅呼ぶだけの風
なぐさめを知るか口笛おおぞらに
心を放 ....
黄昏だけを掻き抱いたんだ
わかってもらえるかな
あなたがむかしひいてたアイライン
その色を選んだのと同じ理由
この気持ち
それを伝えたくて
「空は太陽を愛して、そ ....
栗林沿ひの道を歩いて行くと
コツンと固い音が
地に弾けてやんだ
少し行くと
また同じ音がして
生きものめいて
転がつていくものがある
――栗の実――
....
月明かりに揺れる影を追いかけて
僕は真夜中を走り抜ける
君の姿は見えないけれど
きっといつかつかまえてみせるよ
みんなが寝静まった真夜中
僕たちは追いかけっこをする
君はうまい具合に影 ....
どこまでも
いつまでも
だれよりも
なによりも
あなただけです
暇は体に毒だから
バイクを転がし
銀河旅行
朝から晩までご苦労さん
こんなに好きでごめんなさい
まぁいいやとエンピツの芯舐め
どこまで連れ去るつもりなの?
マンガを食べて ....
手で触れようとすると崩れてしまうおそれがあります。
できることならば遠くから眺めているのがよいでしょう。
*
雨だれ
雨の音がするのです。
理由はそれだけです。
....
異国の空の下
少女がうずくまって歌を歌う
時折、猫のように耳を澄ませる
地球の寝息を聞いて
にっこり笑い
そしてまた歌いだす
異国の空の下
少女がそっと立ち上がる
太陽の光がちゃん ....
砂漠を
旅する少女
らくだを一匹連れて
小さな子どもの手を引いて
今日はどのくらい歩いたかしら。
夜になると
小さな子どもは泣き出して
本当は
泣いてしまいたい少女
砂の塗れた短い髪 ....
見て。
これが 不自由。
そして
あれが 自由。
ね。
怖いぐらい紙一重でしょう。
だからきっと
人生ってものが 作られたの ....
ぼくは恐れている
いつか、君を忘れてしまうのじゃないかって
そろそろぞろぞろと皆動き出して
黒い夜を越えてみれば
何もかも終わったみたいに笑ってた
もうぼくと、君の家族以外は
涙ひとつ ....
切れかけた灯が点滅して
夜の空気をざわめかせている
人もまばらな公園で
赤く染まった爪先が
あなたの頬を蹴りつけた
ちらちらと瞬く安い灯りは
薄暗く二人を纏う
その中で白く浮かぶ ....
南風に乗って
白い旗がなびく
鳩の群れが
周遊する空は
果てまでも青い
穏やかに目笑する日
リーンゴン
リーンゴン
鐘の音が駆けてくる
1 序章
慎ましい木霊の眼から、
細い糸を伝って、子供たちが、
賑やかに、駆け降りてくる。
溺れている海の家の団欒は、
厳格な父親のために、正確な夕暮れを、見せている。
見開 ....
市場通りに一尾の魚が落ちてゐる
眼は赤く悲しげに潤み
視線を曇天へと彷徨はせる
そして
路面についたもう一方の眼は
闇の地の深みを透視してゐる
魚は期せずして
天国と地獄を
同 ....
日の光溢れる午後
眩しきなかにきみを追う
流れる雲は雄大で
その白さは真珠のように輝いて
河原を歩きながら
ふわふわ空に向って
歩いているような感覚になる
僕もま ....
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