花のあるところに 埋まってください
日向の多いところで 眠ってください
淋しくないように 小鳥が好む土地で
粟の穂が 棚引いているような地で
魂だけは 健やかに 休んでいてください
出来 ....
あなたにも
嬉しい気持ちを
おすそわけ
つまさき立ちで
小鳥を真似て
高い空に知らしめす
両手を広げ
澄んだ少年の瞳で
まだ少しひんやりす深夜の公園に吸い込まれるように出向いた
暗く街灯のともらぬ疏水沿いを誰にも会わずに眠れないので来てしまった
疏水の流れる様を見て流れるスピードに合わせて歩いてきた
....
東武線隣に居てし婆さんが話しながら寝てしまうなり
爺さんがケータイ持って婆さんに写メ見せるなりシルバーシート
ホームから眺めるダンス教室に見慣れぬ教師ふと見つけたり
もう降りることな ....
忘れる前に振り向いて
氾濫した川に飲み込ませて流させて
嗚呼 今日は月が明るい
だなんて呑気に呟く場合じゃない
鋭い眼光で凝視して
無駄な笑いは捨てましょう
胡蝶蘭でも何でもない
そ ....
今日も
回転木馬に乗って
走ってゆきたい
どんなに揺れても
どんなに遠くても
木馬の歩みは変わらない
トロットトロット軽やかに
ギャロップするのは人でなし
とんがりお屋根 ....
求められるがままに
仮面を貼り付けて
毎日
踊っていたんだ
世界の上で
時々
泣いていたんだ
仮面の下で
でも
仮面をつけている僕は 僕で
仮面をつけてない僕も 僕 ....
「だから開いちゃダメなのに」
もうそこに何が描いてあったかわからない
なにか、素敵なものだった気がする
夜がすっかり落ち着いた頃
誰にも見られないように ひっそりと
絵も ....
いつもとおる道。
あるいていると。
道のはしにうめの木がある。
まるでおじぞうさんのように。
ぜんぜんかわらない。
次の朝いつもとおる道をあるいてみた。
うめにつぼみができている。 ....
それは
濡れた樹々の梢に透かし見た
緑の扉
明るい庭先のその扉を夢見る
光と影を刻み憧れにたたずんで
あるいは移り変わる街の喧騒の中に
待ちくたびれて
人知れず錆びついていたあの扉
そ ....
忙しく行き交う電車
その車窓から見る景色は
瑞々しい緑に栄えているのに
僕の瞳には虚ろに映るのは何故だろう
行き先案内のない我が行路
人々はただの虚像にしか写らなくて
....
知らなかったの
海がこんな色だなんて
こんな青と碧だなんて
いままでホントに知らなかった
だからあなたの言葉も
聞き逃してしまったの
もいちど言って?
すきって言って?
あたしをすきっ ....
眠りから覚めると真っ白い世界が待っていた
黄金週間の真っ只中
僕には予定なんかありゃしない
こんなに神々しい日においてけぼり
こんなに喜びに満ちた日に喜びを感じない
い ....
一杯のレモン水が
少女の潔い清らかさを崩壊させる
振り払ったはずの
輪切りする手のぬくもりを
思い出す指が水滴に濡れて
この苦悩は
億千と繋がる母らのつらみ
そうであるなら耐えてみせ ....
ただひとことの言葉を
決して口にはしない貴方は
優しいだけのふりでいつも
私のこころを{ルビ抉=えぐ}るばかり
このままでいて。
変わりたくない。
どうして私じゃいけないの?
はぐら ....
「水平線の向こうには、
空以外のなにかがあると
信じてた」
昔、書いた文章
こんなトコまで来てみたけれど
まだ
信じてる
あれから12年
いま ....
大きな湖に
沈んでいく夕陽を追って
ガリレオってすごくない?
これで
地動説なんて
思いつかんよ絶対
ぶつぶつと
つぶやきながら
コウちゃんは
デジカメを構えてる
その ....
ゴールデンウィークは
ずっと居酒屋でアルバイトだったけど
夏休みはタヒチに行って
ポールゴーギャンを探しにいきたい
歯がしくしく痛む夜にミントを、
初夏の風と小さな葉っぱを
コップの水に
くるくる溶かして
蛍光灯の下で、うがいする
クールグリーンの麻酔をかけられて
小骨のように引っかかっている、 ....
囀るひばりに誘われて
五月の原っぱ
やわらかな緑が
裸の足にくすぐったくて
昨日はふり向きもしない
ぺんぺん草がかわいらしい
青い空に
浮かんだ雲を
目で追いかけて
眩しい形 ....
期待していた約束は
この新緑の季節風で
あっさり破られた
人は期待するから
腹が立つ
絶望する
堰を切った奔流のように
日差しは僕らに降り注 ....
腹が減った
家には何もない
金もないから何も買えない
水道水を飲む
少しだけ空腹が満たされる
それでも
俺の腹の虫が鳴く
寝て空腹を紛らわそうかと
布団にもぐりこむ
今日は寒い
....
あのあおい波が沖まで連れて行くんだわ
そうよ私たち逃げるの
あそこにあかい鳥がいるわ
そそり立つ岸壁はまるで斧
こわいなんて言っては駄目
だってあんな絵本は嫌い
小鳥は飛ぶことを諦め
....
戸を 開ければ 鳥が 落ちる
五千年 経った 後 鳥は 生き延び
戸は 壊れ 破壊されたまま
愚者は 井戸に 落ち
賢者は 僧侶を 落し
戸は 開けっ放しになっている
仏師が 猿 ....
僕が大事に守ってる
キレイな空間に
足跡とか傷をいっぱいつけて
きみは
泣いていた
両手を必死に差し出して
子供のように求め
ぼろぼろ崩れてゆくきみに
悲しくも ....
ちょっと寝不足
コーヒーを飲みながら
スズメの鳴き声
子供たちの黄色い歓声
隣のおじさんの洗車の水音を耳にする
休日の朝
今日は晴天だ
光がこぼれてる
ゆっ ....
おんがくとは おとの連なり 思うもの
たちつて ラッパ あいうえ 吾がこ
生きていたってしょうがァない
そんなことはないのよ あなた。
ねこたちは 飼い主待って 部屋で ぶらぶら。
なにを思って まっているのか。
すぐゆれる 二人の未来は 二人とカミサ ....
自分のためになっているかどうかなんてわからないけれど
私、変にプライドが高かったりするのよね
アルバイトも部活も勉強も
怒られるのが嫌いだから頑張っているだけだよ
だからあなたも
「私の ....
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