「ありがとう」という詩を書こうと思った

普段うまく言えない言葉が
胸の奥でうずくまっている

いま目の前にいる人に
何か理由をつけて言いたくなった

「ありがとう」

たった五文字の言葉を
僕は ....
河口のある町に産まれて
背中が痒いことも
何度かあった
自分に似ているものがあれば
それだけで少し嬉しい

昔の知り合いに
夢の中で再開した
春、と呼ばれて
会話をすることなく
 ....
筆先で湛えきれず
液体が
ぽたり、ぽたり、と
滴るので
両の掌をくぼませて、ふくらみをつくり
上向きに 
すこしかさねて
それをすくおうとしてみるけれど
わずかな隙間を
液体はすりぬ ....
道端で拾ったのは
意外にも{ルビ真実=ほんとうのこと}で
家に持って帰って
テーブルの上に
置いておいたら
そこから
あっけなく
家庭が崩壊した
時には詐欺師が人を欺くように
わたしはあなたを欺きたい
飲めぬ程に苦い毒薬であっても
この世に喩えようも無い甘美さを
死を迎える程耐え難い苦痛であっても
五臓六腑に熱い何かが駆け巡り

 ....
 ご近所の子供相手にかくれんぼ 脳裏をかすめる 生活費の残り

 一度でもモラルを越えて暴れたい 拘束される 日々うらめしや

 毎年の恒例季節の不満かな 冬に夏想い 夏に冬想い

 知ら ....
 足りないよ
 心もとないよ
 切ないよ
 さびしいよ

 弱音や不満が渦巻く部屋で
 深夜に振り返る 振り返る

 人でなしと母に言われた夜は眠れない
 味方なの? やつ当たりの道 ....
 目の前に曲がった道が開けていた

 僕は曲がった道をゆっくり曲がる

 曲がって 曲がって

 まだ 曲がる

 そのうち

 そうかと気がついた

 僕は丸い円の道を歩き続 ....
ハチミツを唇にぬって
甘い光沢に太陽は踊る
回る羅針盤は君達の円舞
まだ短い黒髪と背丈に
そのステップは地球(ここ)を教えてくれた
この庭の空の下
その時折の遠い目は未来を見て ....
{引用=
雨は左に向かって降っていた
空虚になっていくかかと
「全国駅弁フェア」のチラシ}

ああ、スーパーのカートで
一度でいいからすっとばしたい
新幹線や飛行機とデットレース
しま ....
緑色の石の夢は
古代へと続く
羊歯を分けて踏み出せば
緑色の湖がある
裸の男が水を浴びている
男が白い歯を見せる
この道を行くと俺の洞窟がある
家族が待っている
おまえは帰れと言う
 ....
呼んでる声がするので
駆けていく


少しずつ広がる世界


握られた手にある
飴玉は
水晶のように輝いていた


そんな頃でも
風は冷たかった
生きてさえあれば
悲しむことだってできる
君の涙をそっと弾いて
星にだってしてあげられる

生きてさえあれば
将来だって泣けるんだ
それがどんなに悲しむべきことでも
消えてなくなること ....
空高く舞い上がる雲雀達は
暖かな太陽と軽やかに睦み合い
春の訪れを高らかに歌う
その小さな翼に 愛し合う喜びを乗せて

その歌声に揺り起こされた花々は
爽やかな風の吹く新緑のしとねで
朝 ....
すなを ふむ
ひかりのかたちをした すなを

さされば いたいよ
ひかりをかたどった すな

ながされてはやく
てのひらにむていこうなすなになりたい

すなお
にぎりしめて くずく ....
色彩々の
螺旋を描いて
くちびるを震わす風に
ほころぶ花びら
さえずる鳥は枝高く

春のうららに
「なべて世は事もなし」


※「なべて世は事もなし」の部分
上田敏の訳詩を引用し ....
ボルトを緩めると
あめ色が流れ出てきてしまいそうで
おとといから触らないようにしている。

頭の中は、それ。

誘蛾灯の青の下、
ただ、乞うている。

声だけが残る
焼け落ちて
 ....
桜前線が卯月の空を渡りきると まもなく
         花吹雪は花筏となって
     西知多の海底に逝くのだろうか
   ひろがる四次元のさだめに竿さして

 混迷の露払い
      ....
私が、いくら黒ずんだところで
霊を量れることはない
一度たりとも零さずに{ルビ口遊=くちずさ}むことなどありえない

月が、いくら青ざめたところで
距離に近づくことはない
離れるばかりで引 ....
後ろからビニール袋の音
覗いてないで出てくれば?

きみのしなやかさと
きみのそっけなさは

悲しいくらいに誰かに似ているよ

私がさせたいくらいだ
ビニール袋の耳障りな音

そ ....
アスファルトの上を

革靴で歩く 歩く 歩く

あの人の 足音は

たしかにわたしのの心臓のおとだった



それが聞こえなくなってはじめて
真っ白な何も見えない中で
小さな足 ....
くるまって
まって一周するまで
くりかえす性

好き嫌いで見ちゃいない
忠実に実って
私種子を振動する

果物のコーナーで
ミカンやバナナ
リンゴキュウイイチジク
フルーツを物色 ....
 
 羽ばたこう どこまでも
 やがて終わりのチャイムがなり
 思い出だけが残される

 いつかの約束は
 時代の速さにかき消されて
 想いの残骸だけが胸に残る

 とにかく生きるん ....
 別れぎわ手を振り笑顔で振り返る 独り残り火抱きしめての帰路

 人並みに生きる力が無いが故 淋しき夜にともだちの数数える

 苦しみは会えずに淋しさつのる夜 貧しき心を抱いては眠れぬ
 ....
                           (喪失の物語)


とうの昔に
すっかり涙が枯れてしまって以来
悲しいことがあるたび目の奥を耐えがたい痛みが襲い
彼女は辛い毎日を ....
「お土産は、何がいい?」と
聞かれたものですから
私、何とはなしに
「らっきょう」と答えたの


お父様とお母様が夕食後に奏でる
小気味良い音が好きなのです
ぽり ぽり ぽりり
 ....
花曇りの空に舞う胡蝶の
その透きとおった翅を 
欲しいと思う 

やわらかく笑う 
ということを覚えたのは 
いつの頃だったろう 

新しいピンヒールが
足に馴染まなくて 
ア ....
 広い世界を旅することは
 小さな生まれた街を知ることだ

 暖かな心の街灯が灯る街で
 もう何千回も行ったり来たりした表通り
 
 名物のたこ焼き焼いてるおばさんは日本人じゃないけど ....
公園に着いたがエリカはいなかった

大きなため息をついて腰を下ろした

ふと、自分は何故こんなにがっかりしているのかと

疑問に思った

エリカという名前を知っているだけであとは

 ....
見送るものは、誰もいない。
錆びれゆく確かな場所を示す
冬景色の世界地図を
燃やしている過去たちが、東の彼方から孤独に手を振る。
知らぬ振りをする眼は、遥か反対を伺って、
不毛な距離をあらわ ....
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