雨があんまりしとしと降るから
あなたのことを考えます
どうしてこんなに好きなのに
いつも届かないんだろう
あなたが望むというのであれば
何でもできそうな気がするのに
あなたを思うと ....
こんなに心が泣いたのは久しぶりだと、ジブリを見た。
恋はこいと読むが、
来いも恋と読む、言葉の迷宮に入って、
恋来いと言って、子宮で晩御飯を考える。
今日のおかずを並べて、
腹を満たす ....
あなたを通り過ぎた風は
凪いで
睫の高さで追いかけていた
ニ歩先の肩甲骨と
くしゅん、と鳴った鼻
とのあいだに、置いていった
指先にのせて飛ばした
内緒のくちづけの形をした
ふ ....
幼い頃からいつも一緒でした
わたしとあなたは
いつしか
あなたの右の指に花が咲くようになり
わたしの左の頬に花が咲くようになり
わたしたちは
その花を愛でたり食べたりするよ ....
そこはいつも夕暮れで
暗く沈んだ花園
ある時
一匹の鮮やかな蝶が生まれて
その上を軽やかに舞い始めたのです
私は長いこと
絡み合う植物でした
痩せた葉は光合成を忘れ
さりとて枯れる ....
夏にして 君と出会い
秋にして 君を想い
冬にして 君と結ばれ
春にして 君を愛す
{ルビ季節=とき}を越えて 我が心
奪いし君の その{ルビ未来=さき}に
{ルビ永遠=とわ}の二人を ....
うさぎの
みみが
ぐんぐんのびて
ふしぎになるのを
だまってみてた
ぼくは、
そんなに
できたオトコ
じゃない
しっと
に
むねやけして
かおの ....
木の枝が重ならずに生きていくことを
描き言葉と伝え言葉が生まれる
それぞれの心の在処を
まるでひとり言でも呟くように静かに
少し楽しげに君は教えてくれる
大きな木の根元に寝転んで
....
風呂の中で
足を伸ばして
長風呂で
くつろぐ
入浴剤をいれ
ユズの香り
すべすべの肌
湯を熱くする
シャンプーは楽しい
泡をたくさんたて
きれいに洗い流す
心の垢も取れる ....
小さな子供たちは
小指で誓う
幼稚園の無花果の樹の下で
色づく頬はうふふと笑う
遠くで鳴るオルガンはメヌエット
大きな子供たちは
唇で誓う
通学路を外れ孤独を埋めるものは二人以外には ....
近所の小さな公園で
いっぽんの桜を見つけた
去年のいまごろ
この場所の地名すら
知らずに生きてたの
縁あって、ここで生きる
貴女を知りました
今後とも
どうぞよろしくお願いします
嗚呼 今頃 汗を流しているかな
こっちは 思ったより 風が気持ちいいぞ
生命の縷々 断ち切れぬなら
流れのままに 摂理のままに
嗚呼 今頃 笑っているかな
こっちは 思ったより 風が ....
ふ
かし な
ぎ
ふきょうわおん ?
混じる ノイズ
あなたは 閉じて あなたの 青白い まぶた
そ ....
今宵も偽りの服を着て 裏の門をくぐる
嘘を吐くクチビル 罪悪感はない
ムズカシイ言葉を喋りだす テレビの音を消して
砂漠への時間を 優雅に楽しむ
タバコに火をつけないで 白い煙を吐かな ....
御曹司という名前が無くても
生徒会長という名前が無くても
学年トップという名前が無くても
私を愛してくれますか?
御曹司という名前が無くなれば
生徒会長という名前が無くなれば
学年トッ ....
飛ぶ鳥から抜け落ちた羽根が
地面に墜落する運命に気付かず
いつまでも空を飛び続けていることがある
これを残鳥という
猟銃で撃たれた鳥の
飛び散った大量の羽根が
そのまま鳥の形をして飛び ....
春風に ふんわり 浮かぶ
赤い風船 指先に絡まる糸が
するりとぬけおいかけても
手をかざしてもとどかぬ
青空高く 遠のいて
手をかざす ひとこま
とどかぬとも おいかけて転び
膝をすりむき‥ニ ....
君に対する僕の心は
ほとんど愛で
蝋燭たてとか
傘たてとか
ドアノブとか
靴べらとか
そういうものに
僕はなりたい
....
スクランブル交差点の真ん中で仰向けになって倒れた
人々は僕を避けるようにして交差点を渡っている
信号が赤に変わった
地獄を渡りきった人々は僕のその様子をじっと心配そうに見ている
天国 ....
ひとつ てのひらに
かすかな ひかりを
のせて
ただ それだけを
のせて
ひびの あゆみ
ゆるやかに
あおい そらに
くも しろく
しずまる ばかりの
みなもに
....
換気扇の音が気になって眠れないよ。
そういう君のいびきは換気扇の音よりはるかに大きかったけど。
僕は換気扇を止めてベランダで煙草を吸ったんだ。
角を取るなんてズルイ。
そういう君には一 ....
2007/04/03
同人に
駄作と言われ
項垂れて
今晩寝ないで書き直そうと
とぼとぼと帰宅する
明日の朝
早く起きて書き直しても良いのだ ....
朝刊から目を離さずに
気の無い空返事
それは。あなたの得意技
わたしが何を考えていようとも
お構いなし
空気のような存在
親しすぎる関係の果てに待ち受けるのは
そんな空虚さだ ....
刀折れ矢が尽きても
倒れられないことがある
身は魂魄に成り果てても
走り続けなければならないことがある
愚かなことよと罵られても
信じるということは疑わないということだ
たとえばそれ ....
いつもの公園を
いつもの様に通り抜ける
春のやさしい風が
耳元を摺り抜け
急ぐ足を止めた
宙を舞う花びらが
諦めかけた夢
明日への希望
冷めかけた愛
失くした情熱
....
雪が舞い下りる 夜の街角 肩寄せあう恋人たち
ふたりをつなぐ 赤いマフラー テレビの中のセカイ
駅前の広場 十人十色 待ち合わせの恋人たち
タバコの吸殻 風が濁ってく ....
ねえ 私
2歳半でお姉さんになったんだ
何も出来ないくせにおかしいね
私なんにも変わってないのにね
飢えて乾いた私
トゲトゲ虫
痛いんじゃない
ただただ悲しかった
泣いたなら ....
楽しいのか
いま
楽しい
いま
楽しいとき
うん
楽しい
楽しいよ!
と言って楽しがる
ような楽しさがふと晩ご飯の後なんかにあって
またはそれは昼ご ....
明星が
響いて
眉間から
無邪気さだけが
踊りだす
畦道から
蓮華の色彩だけを
怯えながら
手折るように
ことばを
間引くと
やっと
....
春 山を見つめる
西の国から旅して来た
黄色い流れが 静かにたゆたい
ゆっくりと全てを覆い隠す
優しさだけを探して
ほかの事には目を瞑り
握りあった手と手を伝わる温もり ....
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