海はまだ広がっているけれど

ぼくはもういらない


―窓を閉める―


室内が戻ってきて

マチスの絵がまぶしい

木椅子

ポトス

絵の中で金魚が{ルビ捩=よ ....
一.

 俺の知らない赤で
 雲が光の中で
 死んでゆくんだ
 今も

 おまえの知らない青で
 波が砂の上で
 壊れてゆくよ
 ほら

 見ろよ
 カモメの親子が今
 俺 ....
千綿!
風が
燃えてる
僕らの
心のように

長い
カーブ
もどる
ことない
光の流れ

「時の王座」に
たどり着くまで

雨が
走り出す
焼けた
マシーンを
気 ....
 ぼんやりとうつつの白い部屋のなか
 時折降りてくる過去からのデュエット
 
 驚くほどに長い時を越えて出会えた

 浮き沈み漂うだけの魂よ
 広く輝く未来への扉
 開く勇気今日こそ ....
夏を飛び越えてゆく
あの雲を焼く

それは炎ではなく
蝉の声だったりするのだ

蝉よ焼き尽せ
雲を鳴き尽せ
潮が引いていき
潮溜まりに一尾の魚が残された
魚の名は ユア
アユではない ユア
ぼくはユアを追いかけて
潮溜まりの周りを
めぐる めぐる
ユアはどこ?
夕日が落ちてきて
水面を塞ぐ ....
かつてお前はあんなに
力強く 熱く燃える目をしていたのに
風のように自由で その歌声は若々しく
どこまでも駆けていけたのに
お前の炎はかくも色褪せ
かきならす竪琴は銀のささやき
お前は{ル ....
語らう小鳥の 囁きも
野を渡り疲れた 風の旅行着も
みんなみんな小綺麗に 仕舞い込まれています
雨の衣服のポケットに
消えた森、そのものが すっかりと
畳み込まれているのです

 だから ....
     {引用=※できれば声にだして、詠んでみてください}





   迷い人よ


   汝


   振り向くことなかれ
眠る肢体の硝子の呼吸に
空の落下を錯覚する
心音の宙に浮いてきそうな静けさに
めまいしてうつむく不意なかたちで
水性のからだへと溶けそうで
うわ言をもらすあなたの手に
ドライフラワーを一輪 ....
ゆらり金魚
ふわふわ踊る朱色の帯
髪結い上げた女の子の
すくい網から
グルリと
あわてて
飛び出していく

金魚
しなやかに
泳いで
見えないゴールを
いくつも越えて

金 ....
はじめては、アニメだった。
サザエさんのお父さん、波平さんの趣味が、たしか盆栽だった。
おじさんやおじいさんの趣味なのか、と思った。

しばらくして、嫌いになった。
入れ物の中、人間の手で、 ....
みんなも知ってる昔話『鶴の恩返し』なんだけれども。なんと、この話に異説が唱えられたそうなんだ!

この話、東北地方の民話がもとになっていて、実はモチーフとなった商家が今も存在するんだけれども、この ....
窓を開けると庭でねこじゃらしが揺れて
通り過ぎてきた時間を優しく撫でていく風
いつの間に同じ高さから空を見れなくなったか
なんて もう思い出せないほど遠くに流されて

昨日思い出に留まってい ....
詩は語らずに歌えって
俺の先生が言った
先生って誰だ
そう訊くから
雀だって言ってやったよ
スズメ?
雀だ 雀だ 雀の学校の先生だ
俺はそう言うしかなかったぜ
だって、その通りだも ....
月明かりだけで暗い森を分け入って
辿りついた小さな泉

濁りのない水は鏡の様に
僕の顔を優しく映す
清らかな水は月光を反射して
柔らかくきらきらと煌めく

光の中から小さく愛らしい妖精 ....
ばっさり斬り落とした短い髪に
唖然とたたずむ
 (なんか、めんどくさくって
照れたように君が笑う
右の頬を隠して

僕の知らない君の夏
正しい折れ曲がり方なんて
よく分からないけどさ
 ....
額の汗を無造作に拭うあいつより
きれいに畳んだハンカチで汗を拭う
そんな男のひとに憧れてしまう
えっと…そんなひとなら
細い指先に挟んだボールペンを
くるくる器用に回したりして
わたしのこ ....
探しものは
なんですか?
もしかしたら
「あの時追っていた夢」
ですか?

あ〜〜〜
残念っ
それならばもう
消費期限が過ぎて
腐ってるみたいです

もし・・
あきらめる事が ....
夜になると森の奥から
ピュー ピュー ピュー
と音が響いてくる
僕は竜のいびきの音だと思うんだ
大人達は森の奥の谷を抜ける風の音だと言う
でも僕は信じていた
森の奥には竜がいるって

 ....
その者はすべてを悲しくひきよせるという
そして誰も味わえない果実を実らせている
たったひとり)

わたしは{ルビ縁=ふち}の無い波紋であり
行くあてのない
昨日が
おいでおいで
と手招 ....
 渦巻いている
 頭の上で
 あれもこれも
 信じていいのか

 世渡りのうまい人々
 正直者はバカをみる世の中
 
 いずれは報われるのか
 僕の進む一本道
 
 時計の針 ....
失われた街が視界のなかを流れる。
忘れられた廃屋に寄り添う墓標の上で、
目覚めた透明な空が、
真昼の星座をたずさえて、
立ち上がる高踏な鳥瞰図に、赤い海辺をうち揚げる。

繰り返し、磨きあ ....
うたたねをして目覚めると 
一瞬 {ルビ黄金色=こがねいろ}のかぶと虫が
木目の卓上を這っていった 

数日前
夕食を共にした友と 
かぶと虫の話をしていた 

「 かぶと虫を探さなく ....
衰えて炎もいつか褪せゆくか
    {ルビ終=つい}の火を燃せオルフェの夏よ


竪琴の{ルビ絃=いと}のふるえに夏は逝く
    {ルビ全=また}き夜空に呼び声はるか


{ルビ初風 ....
しゃわーで汗を洗い流していたら 
いつのまに{ルビ踝=くるぶし}が{ルビ痒=かゆ}かった 

ぽちんと赤いふくらみに 
指先あてて、掻く爪先も
痒みの{ルビ芯=しん}には届かない 

見 ....
数日前の夜
ホームページの日記で、
遠い空の下にいる友が恋人と別れ、
自らを罪人として、責めていた。 

( 自らの死を越えて
( 生きる明日への道を見据えていた
( 彼女の瞳は光を宿し ....
空が白み始める

でも空は分厚いグレーの雲一面で覆われ

滝の様に激しい雨を降らせている



地面を叩きつける雨音

軒先から滴がぼとぼとと落ちる音

それに混ざって何処か ....
パンに トマト ぬるぜ

カタルーニャ式 だぜ これ

オリーブオイル かける よ

バージン エクストラ です よ

たまご も 焼いちゃう 

べーこん イベリコ豚 だよ 
 ....
夕立にぬれた雫で
木々が深く息をしている



この道を歩いていたら
貴方の事を想っている

貴方に名を教えた花は
今年もまた咲いている


言葉を募らせた秋も

歩み寄 ....
ぽえむ君さんのおすすめリスト(6409)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
今閉じていく夏- 杉菜 晃自由詩9*06-8-26
血の匂い- 水在らあ ...自由詩34*06-8-26
千綿へ- A-29自由詩106-8-26
それ以上望むことはないんだ- 山崎 風 ...自由詩406-8-25
くもをやくなら- たりぽん ...携帯写真+ ...1606-8-25
ひとけのない海- 杉菜 晃自由詩3*06-8-25
オルフェの夏- 石瀬琳々自由詩12*06-8-25
雨の森- きりえし ...自由詩13*06-8-25
迷い人よ- 逢坂桜自由詩3*06-8-25
帰省- こしごえ自由詩13*06-8-25
金魚すくい- さくらほ自由詩15*06-8-24
盆栽がきらいだった- 逢坂桜未詩・独白3*06-8-24
異説『鶴の恩返し』- CU散文(批評 ...3+06-8-24
同じ高さで反転する昼下がり- 夕凪ここ ...自由詩10*06-8-24
十一代目の雀- 杉菜 晃自由詩7*06-8-24
穢れなきもの- ajisai自由詩8*06-8-24
檸檬色の夏- 佐野権太自由詩39*06-8-24
ハンカチ王子はお好き?- 恋月 ぴ ...自由詩29*06-8-23
探偵_S_の今日の日記- さくらほ自由詩11*06-8-23
竜の眠る森- ajisai自由詩9*06-8-23
静止する声- こしごえ未詩・独白10*06-8-23
絶対なんだ- 山崎 風 ...自由詩206-8-23
愁色の午後- 前田ふむ ...自由詩16*06-8-23
探しもの_- 服部 剛自由詩16*06-8-22
オルフェの夏- 石瀬琳々短歌9*06-8-22
「痒み止め」- 服部 剛自由詩6*06-8-22
「空色の手紙」_〜蝉の伝言〜_- 服部 剛自由詩10*06-8-22
小鳥の歌- ajisai自由詩2*06-8-22
イベリコ豚- 水在らあ ...自由詩39+*06-8-22
小径の人- 藤原有絵自由詩7*06-8-22

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214