さようなら 風
ごきげんよう いのち
あなたのすきとおったあつみ
やぶれるようにさきなさい
裁判の隣際
法廷内の竹林の近く
肩車と風車がくるくる
かけっこをしている
被告人として茫洋としてみる
窓の外を見る
どちらかの肩を持つ
たとえ裁判長でも
それらは許されない
....
大切なもの 見えなくなること ときどきあって
失ってから 気づいてしまって 泣くこともある
悲しい想いは したくないの
寂しい瞳は 見せたくないの
どこまでも空 ....
ポイントなんていらない。
ポイントなんて、いらねぇよ、初夏。
ポイントなんて どうでもよくない? よくなくなくなくなくセイ イェーッ!
、、、嘘です!
ポイント欲しいです!
ポイント入れ ....
街灯に蛾が群れている
明滅する明かり
雲がさあっと横に分かれて
月が顔を出した
誰もいない
蛾がひっそり群れている
角からぽーんと勢いよく
何かが飛び出した
赤いビニー ....
今日はもう眠たいんだと思ってた耳をやさしく齧られている
灼熱のキスも荒地の抱き方もじゅっと言ったら終わりなんでしょ
喧嘩してキスして抱っこして仲直り小憎らしいとはお前のことか
....
街燈の光から
裸にされた
月世界のモノローグ
夜の哀しみの
ねぐらを見据え
月光に混じりあう
葬列を往けば
緩和されゆく
視界のほつれ
伏した肩肱は
硝子の時計を踏 ....
ああ あれは三回目の宇宙が年老い
エントロピーが増大して
輝く 銀河さえ少なく
全てが けだるい
灰色に覆われようとしていた・・・
二回目の時も同じだったのだろう
宇宙銀河団連盟 ....
外した眼鏡でランボー全詩集を退ける
シャワーを浴びた後髪を乾かさないでベッドに横になる
ボディーソープとシャンプーの香りが順番に香ってくる
おでこに滴が落ちて眉毛の上をカーブして流れてい ....
目覚まし消して20分二度寝
軽くヤバス
やばいけど煙草を吸う
そしてなぜかいつもより丹念に今日着ていくニッカのコーディネートを選んだりする
少しうんこが出そうなのでうんこをする
マ ....
暗がりで息してる
変なのが動いてる
もぞもぞとしてたから
こわごわと近づいた
試しにつついてみたら
ぶわんって起き上がった
びっくりして腰抜けた
まだぷるるんとしていた
ファンキーなあ ....
携帯はコンパクトに似ている
電車のなかで
そして街角にたたずみ
見つめる先に映っているのは
わたしであったり
わたしの知らないわたしだったり
お気に入りに登録した
サイトを巡る
....
もう 戻れないのかもしれない
戦慄にも似た 予感
夜空を見上げると
瞬くシリウスの
見るたびに変わる青い光に
どこかが 痛くなる
目がくらむくらいに
その光が 強い
それから横 ....
咲いた
咲いたよ
黄色い光が一面に
これが初恋というものでしょうか
泣いて
泣き濡れても
涙が止まらなくなりました
風が吹き
風が吹けば
あなたに悲しい雨が降り
わたしの涙 ....
手が届かないというから
かわりに蛍光灯を換えてあげた
堅くて開かないというから
かわりにフタを開けてあげた
重くて動かないというから
かわりにソファーを運んであげた
うまく出来 ....
冥王星の外側に
準惑星が発見され
エリスと名づけられた
ギリシア神話の不和と争いの神なそうな
結婚式に招待されない腹いせに
「最も美しい女神に」と書かれた
黄金の林檎を宴の席に投げ ....
ゆれる水面
熱帯魚の揺れる背びれ
ゆれる赤色
書類の山を照らす明かり
時間だけがうつろに過ぎる
タンバリンの音
流行の曲を口ずさむ
余韻だけが響く
私の性感帯が背中である事を
....
夕闇せまる中
水面にゆらり ゆらり
満月に近い月が
ゆっくりさらさらと
映っている
それは
雲が少し出ていたので
淡く光る月だった
そんな中私たちは
海の中を
....
肌が、
ぶつぶつとつぶやき始めたので
泳ぎに行った海で
クラゲに刺された、
心臓は一言も発しなかったので
メッセージボトルを拾って帰った
家で、
妻は小学生になったばかりの子供た ....
はつ夏は今年も空から降りてきた
すこし遅参だった
寄り迎える雨と
春の安らぎは訣せられ
季節の溜りから
そっとこぼたれ
そぼ濡れる外火のふるえながら吐息する
犬も女もさみだれ ....
「愛してるよ」と言われると、沈黙してしまう
わたしにとって、愛は、無償で尊いもの
以前、本で読んだ台詞を思い出す
{引用=
愛っていうのはね なくならないんだよ
....
はなれたくないよ はなれたくないよ
時間は止まることを知らずに ただ流れていく
どれだけ ふたりが 強く願い合っても
若すぎる力じゃ なにも叶えられず
君の声や仕草を深 ....
骨に染み入る 発声音
旭日を呼び込む 題目で
冥王星の領域を侵している
種痘の接種をするようにだ
惑星の司る 過去
核 ジェノサイドの無化を試み
惑星に題目を染み込ませ
鉄 ....
五月雨に映えて{ルビ清=すが}しや草緑
散歩道寝そべる蛇に邪魔をされ
木漏れ日に透かして緑の影模様
憂鬱な世界を壊せ青嵐
吹き荒れる緑に心さらわれて
....
TVは無料だ 衣服は支給されたものだ 浮遊大陸に住んでいる
雲の上に浮遊大陸はある だから天候に左右されることはない
昔の生き物達は 雲の上に浮遊大陸があると信じて止まなかった しかし文明が ....
何度と俺は、この坂道を、上り下りしたものか。
旧街道の家々に、時に幸福、時に不幸を思いつつ、
夏は太陽よりも美しく、冬は月よりも{ルビ哀愁=かなしみ}をもち、
山の緑は、こうも愚かな我らのこ ....
遠雷が止み
雨の最初の一滴が落ちるまでの
僅かな静寂に
こころ、ふと無になり
空の灰色を吸い込む
程なく落ち始めた雨粒に
再びこころには
水の班模様が出来て
潤う、のでなく
惑う ....
貴方をおぶうかけ言葉は
123、223。の六拍子。
給料はいくら?
宗教は?と聞く。
君はワンと言っておどける
ジュース1本で買収される
「私は...なのよ!」と話される。
ちょっと ....
床屋で散髪中マスターに
『あ!』って言われる事ってあるよね?
僕はあるんだ。
基本的にじゃんけんでパーを出す事を見抜かれ
パーマンと名づけらる事ってあるよね?
僕はあるんだ。
....
お母さん、
僕を"赤ちゃんポスト"に連れて行くのはやめてください。
もう僕、28歳ですよ。
赤ちゃんポストに投げ入れたい気持ちも分かりますけど…
いや、 ....
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