胎動している不在の影が
失われた地平線となって
私を回帰線で立ち尽くしている)
影がずれて
光が砕けて群生していた
三十七度強の熱帯の白日夢で
黒いドレスの少女が祈っている
その瞳は ....
かわいいいあの子は
雨の下
少しあせてる水玉の
傘で雨などなんのその
かわいいあの子は
雨の後
東で澱んだねずみ色
気にせずてくてく歩いてた
かわいいあの子は
霧の中
遠く ....
とりあえず色んなものを書いてきました
最初は恋愛ものが多かったかな
書きやすいってのもあるし
それなりに受けも良かったので
難しい言葉を羅列しただけのもあったな
別に大して意味なんてない ....
いつかの思い出
小さい頃に死んだじいちゃん
よく入れ歯を口に隠して
「入れ歯が無くなっちゃった!」
なんて小さい俺をおちょくってた
種を明かしてくれなくて
すねる俺の頭をなでて
....
無意識の深淵にひそむ邪鬼たちは
まどろむ私を
五次元の奈落へと
密かに誘う
封印を解かれた
亡者の魂は
生ある息吹をもとめて
閉ざされた扉から
怒涛となってあふれ出る
彼らの ....
うら暖かい光が降り
桃色の桜が吹き荒れる
積もったら
何を作ろう
だるま?
かまくら?
さらさらと崩れ落ちるね
そこに在ることを拒否するように
崩れて消える
ね ....
私にキミが敵うはずがない
いくら重たい鉛の鎖で縛ったって
こんなの飾りにさえならない
金属で心まで内側まで縛れるとでも、
小さな窓から差し込む陽射しさえ在れば
私はこんな屈辱など何でもない
....
誰が教えたわけでもなく
指で三つ、をつくる
しいちゃんは
たくさんを
それはささやかなたくさんを
欲しがろうとする
絵本読んで、と
わたしの膝上に乗っかって
ほお擦りするように ....
あと3歩だけ
歩いてみないかい?
きっと何か変わるよ
1歩
学校のこと思い出す
楽しくて
楽しくて
かけがえのないもの
2歩
親のこと思い出す
何度も怒られたけど
生 ....
てのひらに乗った 雪が
溶け出して、僕の
一部になってゆく
降り始めに気がついたのが
どちらだったか
もう忘れてしまった
雪は
これで最後かもしれない、と
最初に言ったのは君の ....
今朝この星で
産声を上げたばかりの
「完全」ないきものが
生まれた傍から言い伝えどおり{ルビ半身=はんしん}ずつに引き裂かれ
それぞれ渡り鳥に渡されて
島のうえ
西と東に
千年歴史を遡行 ....
「おかえりなさい」
胸をしめつける
この言葉
「ただいま」
と言えるしあわせ
いろんな人の
いろんな意見があり
それは何が正しいとかは問題ではなく
気に入る 気に入らないの問題でもなく
それはその人の自由であり また
その人の生き様でもある
いろんな人の
....
「冬から春へと変わっていくだろう?陽射しとか」
わたしはうなずいて、コーヒーをひとくち飲む。
「ふと思い出すんだ」
またしても、わたしはうなずく。
夫はまだ、コーヒーを飲ん ....
新しい一日が始まる 変わらぬ毎日が流れる
どこで区切って 何で笑って 生きているんだろう
夢から覚める前に 現実に冷めてしまった
先の見えない時間を 一人で背負いすぎて
振り払えない不安を ....
ねぇ、アルビノ覚えてる?
2人が出会った冬の朝の事
緑の公園も赤いベンチも
思い出の中で色褪せてしまったよ
ねぇ、アルビノ
札幌の空はどんな様子?
前橋は今年雪は降らなかっ ....
ガラクタ
ずっと抱えてた
重みで腕が青くなっても
壊れた破片が肌に刺さって紅くなっても
ぎゅっと抱えて放さなかった
他のだれがそれを
"ただのガラクタ ....
雪の切れ間のお日さまは
神様がこちらを
ちらりと覗いているみたいで
わたしはしばらく
なにかを祈るのです
人間は昔より
自然とお話ができるようになりました
知らなか ....
あるがままに書こう
悲しい曲を欲しがる
センタリズムになりたいんだ
僕はマゾだ
泣きたい
涙を流したい
今まで溜まっていた分全部
地面に涙の波紋が広がる
君は聞こ ....
朔
暗い闇夜に 星は降り
褪めた吐息を ひと抱え
{ルビ虚舟=うつおぶね}に 腰掛けて
平らな川面を 往来せん
二日月
茜の空に 銀の糸
透ける光が 胸を射し
{ ....
わかんなくていいよ
そういってウミスズメは
うなだれて水に入った
ここの漁師たちは野蛮だから
ライフルを持って船に乗る
水面下を飛ぶように泳ぐ君を散弾で撃って
ああ そうさ ....
家族でドライブ!
海に行った
ちっちゃいキレイな港だ
一枚の写真、
僕はこの日一番の空を撮った
この空は
この広い世界と比べれば
小さなものかも知れないけれど
今ここにある、それが
僕らの世界
....
木漏れ日 胞子
美しい 人
孔雀 ローレル
とまどう 水鳥
暖 かいね
おひさま 涙
この木 何の木
気になる ならない
いいから ほらね
触って ....
この気持ちが果たして
恋なのか
よく分からないけれど
ただ一つ言えることは
あなたを想っているということ
ちいさな事がきっかけで
あなたと出会って
それから少しずつ
あなたとの距離が近付いて
心の ....
素に戻ると
大勢の人の前に立たされた
わたしが
いる
深々と頭を下げて
何を謝っているのだろう
トナカイのそりに乗り
飽きることなく
眺めた
白夜の物語
あ ....
君の 香りが残る枕に 顔を埋めて
今日一日の 奇跡を祈る
僕の ささやかな ささやかな 儀式
遠く遥か向こうにいる 君の笑顔を
神様どうか 守って下さい
僕にはまだ 全部を守る力 ....
早咲きの
桜の花が
まっている
人ごみまだか
春はまだかと
「 生れ落ちた その日から
へんちくりんなこのかおで
わたしはわたしを{ルビ演=や}ってきた 」
という詩を老人ホームで朗読したら
輪になった、お年寄りの顔がほころんだ。 ....
羽根のはえた指で
不透明のやわらかい
やわらかい虚無を撫でながら
ゴウゴウと吹きあげる
おおきな風を
待ってる
やあ、とか
ほう、とかって
羽根のはえた指で
お前 ....
SN 1987Aのスーパーノヴァは
16万年も昔の話
6歳の時に親戚の葬儀で
初めて別れの悲しみを知った
僕らは縹色の日々が
いつまでも続くと思っているけど
死神は夜を ....
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