嗚呼
どうしてこうも私は弱いのだろう
守りたいものも守りきれないくせに
強くなりたくても そう願うばかりで
守ろうとする努力もせず
強くなる為 ....
やまびとの散文詩・断片1
春の息吹が、空から地面から次々と芽吹いて、
美しい山々の栄光は、
わたしたちの赤い血液のように循環する貨幣と、
太陽の動きと星々を絶えず観察して、
それを文字や ....
旅に終わりはくるのかとみあぐるそらに
つき かたぶきぬ
古の唄のまねなどするわれに
今宵の よぞら やさしく あけぬ
旋律とは 音であるのか りずむであるのか
太古の森に やさしく さ ....
青春が溶けて
空に垂れて広がる
そして空は
青色になる
雲は青を食い散らかさずに
自分の色を忘れない
僕は青色の靴を履いて
神よりも空が好きだと
外に見せびらかす
黄色の ....
待つ事の意味を忘れた
君、恋しと、
河原の小石の乞う
何故に
まだ春は来ぬ
待つ事の意味を
見つけたし
外海の波の荒さ
先に見るが
価値
後より追うは
坩堝
待つ事の意味を ....
肉付き
妖艶な美を放つ
満ちる月
魅せられて
手繰り寄せる
糸の切れ間
満ち潮
私は何を背負って
生きようというのか
後ろが気になって
振り向いてばかりいるのに
....
天球儀転がる部屋
あっちの部屋への白い扉
こっちの部屋への黒い扉
{引 ....
洗濯機、冷蔵庫、電子レンジ、アイロン、泡だて器、食洗器、掃除機、炊飯器、浄水器、
{引用=
....
人間を創り直そうと思いまして
街中にごろごろ落っこちている部品を
拾い集めて廻ったのデス
殻は組み立て終わりましたのに
人間を模した其れは、いつまで待っても
まったく動かないのデス
....
可愛い私も
怒っている私も
理解してくれるのはあなただけで
いいのかも
友達とうまく行かなくて
しょげていたって私にとって
いろんな表情を見せてくれる
あなたを見つけてたんだから
....
春風がごうごうぴゅーとやってきた激しいような優しいような
雨降りの急行列車に花びらが季節はゆっくりゆっくり過ぎて
北からの夜行列車はトンネル出すれ違ったよ桜前線
....
飛び出しては
懸けて行く
創造を
構築する
自由
その場所には
幼く
壊れやすい
現実を
閉じ込めている
憂鬱
そのときを
生きている
きみは
煩悶し
....
魚になって
私は、って
言うと呼吸ばかりして
じっとして動かないで
水面を知らないみたいで
もがきもしないでいて
心臓がいつもよりは速くて
手で掴んで
昨日の断片を拾えたら良くて
そ ....
春雷が鳴る度に
回廊に籠もるので
駕篭かき風情が
と
嫉まれている
回廊を出たら
富士山が見えた
のろのろ歩いていたので
後方からの
人力車に抜かれて
お客さんに叱られる
抜 ....
何のために人は花を観るのだろう
しとしとと雨が 花びらを流して
何のために人は花を観るのだろう
足元に転がるビールの空缶 を 僕は躊躇なく踏み潰す
何のために人は花を観るの ....
今日、春の嵐が吹いていたことなど忘れているだろう。
鈍く伝わる雷の音、ひたぴたと重なる雨の音が、心地よく感じられる日。
今はそんな夜、だった、よ。
永き夜貴方が其処に居るのなら夢も厭わぬ、覚める朝まで・・・
満ち足りた思いを胸に刻みつつ忘れてしまう胸のトキメキ
日々、堕落。特に楽しいものはなくただ過ぎていく戻らぬ時間
ヒラり舞う ....
あなたはいつも
私の頭の上にいた
背の高い私よりもっと
高いところにあるあなたの優しさ
電車のなかでは私をかばうように
隣を歩くときはそっと腰に手を添えて
メールは毎日欠かさずに
そ ....
一人は好き でも嫌い
世界をまるでゴミためのように感じていて
それらをすべてバラの花だと思い込もうと必死
嘘が異常に上手い
人にはそれほど吐かないよ
それはただの虚言 ....
何時も強く元気だった。
そんな貴女が、
どんどんと弱っていく。
有った食欲は無くなり、
楽しみだと言った旅行も無くなり、
好きだと言ったお茶も、
今ではもう昔程口にしない。
日向 ....
どこか 遠くに
置き忘れた 靴
こんなに 離れて
しまったから
きっと あの靴は
今 亡霊が 履いている
すべて 名前のない
ものたちへ
百年たてば
....
(喪失の物語)
毎日の記憶が体積して
棚や机の引き出しや流しの下など
部屋じゅうに溢れて暮らしにくくなったので
彼女は思い立っ ....
この腕が背中に食い込んで
抜けないくらいに
愛しさを抱いてつよく
この温度がたとえ
今日限りの独り占めでも
いまの私には無関係の未来
河原でハマグリを焼いた
たった一人で
誰にもらったか覚えてない
買った記憶もなかった
まだ食べてみもしないうちから
香ばしさが口中にひろがった
煙ばかりが立って
....
彼女は僕が近づくのに気付くと
顔を下にしてうつむいてしまった
ぼくはそんなことは気にせずに
彼女に一歩一歩確実にどんどん近づいていった
そして彼女の隣におもむろに座り込んで
....
手のひらから咲き零れていく
白に近い桜の花が風に乗り舞う春の雪
遠くにいるあなたを想い
わざと桜を散らせて、はやくまたあえる日を願う
桜吹雪に隠れて見えないようね
幸か不幸か
咲き乱れるこ ....
ステンドガラスを通り抜けた
やわらかいひかりは
賛美歌によって
七色に彩られた
今、若い男女が
永遠の契りを
結ぼうとしている
その奥では
マリアの像が
首をかしげて
不安げに ....
真夜中の夢は心を繋いでる 暁の夢 記憶の奥底
桜空君現れてキス 夢は魂を掴み想いはリーク
恋をした貴方は桜またね春続かないけれど切なさは{ルビ永遠=とわ}
....
最高級の馬車に乗って海へと飛び込むんだ
季節の花をいっぱい撒き散らしながら。
海は気持ちいい。
青いからね。
あなたは迷うように見上げた
今日の散光を苦い舌でなめて
長い午後を霞ませる問いかけに
指がわずかに答えようとしかけたのを
隠すみたいに柔らかい拳にして
立っていた
....
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