金曜の夜9時半
僕は駅前のファーストフード店にいる
三階の禁煙ゾーンのカウンターに一人座り
ストローでアイスコーヒーを啜りながら
僕は見る
角のボックス席に座る一人の女
彼女の後ろの壁 ....
朝起きて洗面台で鏡を見ると 僕じゃない別の人が映っていた
寝ぼけてるのかなと思って目をこすってみても別の人
ほっぺたつねってみても別の人
頭叩いてみても別の人
手鏡を見ても別の人
カ ....
「雪の音階」
舞う羽の静かな音こぼれるよう
手のひらの中で羽化した希望(のぞみ)
こんこんとこころに積もる雪の下
あなたが埋めた種が芽を出す
....
地球を2周半もする 僕の長い両手から
君は そんなに簡単に 逃げられるとでも思ってるのか
どんな巧妙なフェイント ギミックを駆使したとしても
僕を撒けるわけないだろう あきらめが悪いのか ....
つうっと
静かに脚を浸す
目を瞑りながら
とぷん、と膝を抱えて
まるで生まれる前の姿で
さあっと
周りの水温が脳内で渦を巻く
水のなだらかな揺らぎと
体内の血流がユニゾン
ま ....
さけび続け夢を追った青春時代
さまよいながら揺れていた青い夏
きめられたルールなんてなかったけど
さまよい戸惑い苦しんだ日々
んーと思い出すと懐かしい思い出
....
寝苦しさに目を覚ますと
やはりホリデーインの一室に泊まっていた
わたしの隣では
脇臭く寝相の悪いやつが
馴れ馴れしくいびきをかいていた
エーチャンのニューグランドホテルは
わたしのこころの ....
先生、誰も来ない放課後です
理科室は薬品の匂い
閉められた
暗幕の心地良い温度
埃が泳いでいきます
気だるい午後です、先生
魚になるにはどうしたらいいですか
答えの出ない ....
返歌として詠んだ短歌です。ですから、これらの歌自体に繋がりはないです^^;
意味はなく繋がれた手と知っている 奴と繋ぎたいとは知っている
好きすぎて抱かれて立てた爪をよ ....
青い陽を 天空を
白い雲が 流れ
風は心地よく 優しく
髪を 撫でて 過ぎ行く
黄金の日と陽
輝く
人間の型
優良な肢体
黄金の時代
善良な民衆
健全な精神
....
昨日の夜は月を見てたの
ワタシを照らし出す
スポットライトみたいで
{引用=優しくて 暖かくて}
淡い光のベールが
身体を包み込んで
{引用= ....
そのスピードで。キミだけの速度で。
キミにしか見えない道を まっすぐ歩いていって
そのスピードで。十分間に合う。
誰も目的地までのキョリなんて
わかってないんだから
まっす ....
一生懸命すぎてはダメ
自分が壊れてしまうよ
程々にしなくちゃ
自分が自分でいるために
人を愛し助けたい
人がいてこそ自分がある
でもそれも自分があってこその ....
目指すのは
頂上ではなく
より高い場所
轍の無い荒れた道にこそ
新たな可能性は潜んでいる
棒の様な足
乾いた喉
前途は多難
それでも後ろを向いてしまったら
どこまでも落ち ....
優雅な風景の中
香り涼しいこの場所で
好きな音楽を聞きながら
きれいなものに囲まれて
だんだん心が癒され
よどんだ月さえも輝きを増す
....
もうひとつの空の下には
空想好きの少女がいた
彼女は瞳の中で
小さな星を育てていて
世界からこぼれるように鳴るメロディーに
詞をつけては歌いながら暮らしていた
詞の中では少女は
....
夜になりきれない
うすむらさきの空
段々模様の
やさしい音色
坂道を
駆け足でころがる夕日
向かいには海
やがて落ちると
明日のために蒸発していく
町外れの工場から沸 ....
しゃがみこんでジャブジャブと
わたしわ洗濯おする
みんながわたしわ白いきれええな服お着てるとゆう
わたしわぜったいいにそんな服わ着てないだから
しゃがみこんでジャブジャブと
洗濯おする
....
俺の瞳は 君を見るために
俺の腕は 君を優しく包み込むために
俺の声は 君に愛の言葉をささやくために
俺の存在は君のためだけにある
君を守るため ....
いちにちをいちねんのように
ひきのばしたいのに
どうしたわけか
としのせがちかづくと
しおれたかこがとびだしてくる
ぼやけたみらいがとび ....
息をすって
息をはいて
それを一緒に
森の中で
雨にぬれて
森の中で
息をすって
息をはいて
おまえのこころ
いばらのとげに
息をすって
息をはいて
....
ごらん、
と指さしてみる北星座
黙ったままの唇を花のように開き
言葉ではなく感覚で知るものがたり
静寂だけが支配する夜だ
暗い森を裸の足で駆け抜け
青い草いきれの洗礼を受ける
星 ....
軽い映画
軽い音楽
軽い言葉
軽い恋愛
軽い物語
世間には
たくさんの軽いものが
溢れている
それらを否定する人も居るし
それらにまみれて生活する人も居る
私はどちらで ....
遅い空に浮かぶ お月さまは おぼろ
ちりぢりの瞬きに戸惑いを覚えられましたのか
ぎこちなく上る
アタマいたくなるまで
酒飲んでも
なーんも変わらねえ
それで 酒やめて
なんか変わるかというと
なんのことはない
結局 なーんも変わらねえ
だから
なんにも変わらなくていい ....
やわらかにゆれる春
少し冷たい足の裏に
わくわくが止まらない
見渡すれんげ畑の向こうを
単線の汽車がゆく
わたしの知らないどこかとどこかが
つながっている
小さな花 ....
答えの見つからない黄昏は
何も語らず海に呑まれた
わたしはハルシオンを含んだまま
冷たい駐車場で{ルビ瞼=メ}を閉じる
柔らかな夜風が
アルコホォルの香りを運び
弛緩したピアノ線が
わた ....
「空って‥私たちみたいよね」
暖冬と呼ばれた日の朝
僕らはベンチに座ろうと
ほんの僅かに積もったキラキラと瞬く雪をはらう
空はまだ青白く薄い綿菓子のようなもやを浮かせる
お日さまも夢 ....
・・・・・・・を、回転・・・・・・・
回転しながらあああああああ、
オチテイッタ
オチテイッタ
さようなら、 ....
半世紀前は何を夢みて
何を信じてたのかなぁ
四十年前は何を聞いて
何を考えてたのかなぁ
三十年前は何を眺めて
何を選択してたのかなぁ
二十年前は何を呟いて
....
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