リルケはトルストイの家を訪ねた。
彼の家は、家庭紛争の最中であった。

( 伯爵は、握った杖を叩きつけ・・・ 

眉を{ルビ顰=しか}めて玄関へと歩いて来るトルストイ。 
リルケの肩に手を ....
少女の
黒い髪に
よく似合う白さ
細い指に
切り揃えられた爪
あれは三日月の晩
まだ七つ、八つの頃
少女の
透明な瞳の中に
飼われた金魚
昨日の晩は
綺麗な橙をなびかせて
少女 ....
くすんだ空の下にいます
世界は町を隔てて
遠くの街に行く事を嫌がっているよう


聴こえたのです

いつかの日に
震える指で奏でられた
ベーゼンドルファーのピアノ


とっぷり ....
青い青いテニスコートの結び目が
ほどける

1セット
2セット
3セット

スパン・・・                スパン・・・
と空気を切る音

その断面はゼリーのようにゆる ....
僕は急いで君の所に向かうから

君はずっとそこでまっててくれないか?

街の電灯がピトピト光り出した

それは僕の出したSOSだよ

僕は駆け抜けて急いでいる

君はのんびり暖かい ....
愛が欲しかったわけじゃない。
なのに
愛ばかりを求めてた。

見失っていたのは
たぶん、自分。

いつも
あたしだけを
見つめていて欲しいと
与えること忘れて
愛して
 ....
低い雲が覆い隠す
放牧場のある丘には
みっつの風車が立っている
ぎゅおん、ぎゅおんと
海にむかって唸って
いるはずの刻
{ルビ霞=かすみ}のように薄い雲が
まわっている時間を
見えなく ....
 窓の外は
 今日も雨が、
 冷たい雨が、降っている。

 空より
 海より
 遠く遠い記憶をたどり
 君を想うよ。


 静けさの中で
 ひとり になった僕に
 君の ....
あれほどの時間
費やして
あなたの
何を理解したのだろう

幾千の言葉
重なるくちびる
繰り返す夜明け

あなたという一個体に
内在する真実は
ついぞ私に
とどかなかった

 ....
零時を時計の針は少し過ぎる
また、一日の最初を過している
小学生は眠りつく時間

寝不足と分かっていても
睡眠時間は一時半と決めている
理由は特にないけど・・・

ねぇ、今 ....
磨かれたノルマンの尖塔の硝子が、
ケルトのひかりを運び、
古都は、厚き信仰の素性を醸し出す。
北をめざした奥まった海流は、
度重なる落城のかなしみを刻んだ、
鉛の雨をもたらして、
午前の湿 ....
春はキミと出会った季節

夏はキミと燃え上がった季節

秋はキミを追いかけた季節

冬はキミと暖めあった季節

ボクにとっては…

どの季節もキミだった。
愛しきものに残された
僅かな時間が
手出しを許さず
無表情に過ぎて行く

死の匂いのする
冷ややかな居心地に耐えかねて
虚ろに庭先ばかりを見ている

こんな哀しい歯痒さのなかで
無 ....
あなたに笑ってほしくて

おどけて見せるけど

ふざけて

からかわれるのも

嫌いじゃないけど



本当は

全部つつんで

抱きしめて

抱きしめて

抱 ....
 
 しとしと降り止まぬ雨は
 誰からも忘れ去られた男の涙
 志なかばで倒れた男に身よりは無く
 愛する女性もいなかった

 そう遠くない昔の話
 今や誰もその男のことを知るものはいない ....
なつは名のみのあめばかり

紫陽花は爛漫に咲きほこり

つゆの雫をぽとり、ぽとり

樹々の緑も色濃く、ゆるり

夏はまだだと雨降り積もり
草の上に寝転んで
そのまま流されてゆく
ゆっくり
雲の速度で
 今日と言う奇跡の日に生きている
 まんざらでもない人生
 苦しみはスパイス
 平坦な日々に溺れる

 仮の世の世間に揉まれ
 それでも健気にいきていこう

 日々変る天気
 日々変 ....
いつしか空になっているポケット
それはお金や定期じゃなくて
子供の頃に夢なんだ

学者やパイロット
友達は大きな希望を抱いて
日常を馬鹿げたように過していた
笑い転げていたん ....
小さいもの

大きいもの

全部

生きている

そう知っている人は

どのくらいの人たちなのだろう
とどかなかった、星の下
遠雷の近づいてくる夕べ
雲がますます色をなくし
このからだの重さに形をなくし
響くのは指先の細くなぞる唇の遠い約束
の紅さ
ずっと忘れずにいたのは
鮮やかに流れて ....
雨の日がきらいだった
だから
てるてるぼうずを作った
なぜかいつも
さびしそうな表情の
てるてるぼうずを・・・

雨はやむはずもない
だって
今のぼくの気持ち
そのものだから
こ ....
繋いだ手と手が
軽く緩やかで
程よい加減であればあるほどに
自然で優しく歩めるように
あなたたちとわたしも
そうなれたらいい

結び目はかわいいチョウチョ結びで

あなたたちが巣立つ ....
地面に伸びた影を
ただひたすらに
追いかける
僕らはあの日
自由だった

悪戯な
きみの笑い声が
背中をくすぐって
僕のなかにあったのは
「現在」という時間だけ
確かにあの時 ....
未来はいらない
明日もいらない
今日もいらない

ただ 今
愛と生命(いのち)の輝きを
私に下さい

愛穂(19歳)
飛び回り爆発的に着陸して

僕の血はそう黒かった

額から流れる血は

涙のように感じた

カメラのシャッター飛び交うたびに

僕の光は弱くなっていく

大空に掲げた僕の龍のよ ....
さあ 風よ どうぞ 吹いて来て下さいな
あの懐かしき日の夕べの面差しのまま
少し寂れた けれども優しい雰囲気と
そして たおやかでしとやかな その仕草で
わたしの両肩に止まって見て下さいな
 ....
ゼロからの徒歩
                           {引用=「ちょっと休憩」}
かき混ぜるスプン
スープはさめた
温めなおしはいかが

ミンと名づけた靴
スイと名づけた ....
美しいもの
午前3時にファミレスで団欒する若い家族
美しいもの
駅の改札口で抱擁し口づける不細工カップル
美しいもの
不出来な部下に怒鳴り散らす不倫上司
美しいもの
後輩にジュースを買い ....
どうしてだろうか
こんなにも居心地が悪いのは

君にも僕にも
ここじゃない
どこでもない
もっと違う場所があるはずだ

そう思いながら
ずっとずっとうずくまってる

うずくまりな ....
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