阪神大震災。
あの悲劇から12年。
もうこれだけ時間が経ったのかと思う反面、
まだこれだけしか経っていないのかとも思ったりする。
私はラッキーだった。
震災の被災地に生まれたにも ....
ひまわりが枯れて
バラが枯れて
チューリップがこぼれて
シベリアだけがまだ
咲き誇っている
切られた花の優しさしか
あげられません
あげたくても
あげられません
....
ある朝に、新宿駅東口で待っている
(白くうずくまっている 無音の質量を
回転している(絶叫をとおりこした)声が
雨 のおくへと響いていく
来るのかしら
(いつ?)
遠くはるか遠く
....
独白です。
独り言です。まとまり、ないです。伝えたいこと、ほとんどないです。若干あるけど伝わらなくってもいいです。
僕の短歌がここの雰囲気に合っていないことはここに登録した初日から分かってたん ....
あたしのスカートの
端っこを切ったのは あなたでしょう?
羽をばたばたさせて 空に浮かぶ
髪が伸びたので あたしは飛べるようになった
まっさらな夜を
あなたの匂いをたよりに飛んで
....
暮れかかる
陽の手は伸びて
居ならぶ雲を
染めあげる
夜の扉をひらくため
灯された
あかりのように
瞬き、
という行為の
間に間に見える
人と人を結ぶ
曖昧な影
「優しさ」 ....
あなたはためすように
月を詠むのです
椿の花が落ちる夜に
闇から色を分かてるのか
ためすように
あなたは月を詠むのです
くれなゐは
いつぞの契り
くれなゐは
今わにみ ....
きなこ餅
きなこ
なっとう豆の納豆
おもちのあんこ
うぐいす餅の卵
まごまごして
迷子になった
お餅屋さんの孫に
お菓子をねだられて
負ぶっていったら
お菓子屋さ ....
とらわれた視線は激しく渦巻き
こわばった猫背の腹ばうかげを追う
かたよった視力で煤けたトルソはゆがみ
まがりくねった路傍のほこらにひとみをうつす
....
昼下がり
雲がぼやぼや流れている
ハラピンが道を歩いてきた
ぼーとしながらふらふらしている
俺を見ると
ダッシュでやってきた
汗でふにゃふにゃした原稿用紙を押し付けてきた
読 ....
小さい頃
雪っていうのは神様が落とした
宝石だと信じていた
人が亡くなって
魂が神様のところに逝く
また人間として生まれ変わるとき
人間だったときの記憶は
宝 ....
私は石ころである
時には道端を転がり
時には水面を駆け抜け
時には水に沈み
時には・・・
私は石ころである
時には窓を突き破り
時には人様の顔面にぶち当たり
時には車に激突 ....
お空の上にある二つの光
彼らが出会う瞬間が好き
太陽さん忙しかったでしょ
ご苦労さん
そうなんですよ、お月さん
今日は本当に大変で
今から休憩に行ってきます
そう言って二人が ....
痛む胸の真ん中で
紅い小鳥が叫ぶので
今夜もうるさくて眠れやしない
不規則なリズムで
小躍りしている
僕は起き上がって
小鳥を宥める
あと少しだけ時間をくれ
....
今日を 眠る
凍えた 冬枯れ
落とした 夏の日々
ゴツゴツ か細い枝
そして 冬を空想の豊饒で眠る
微動だにしない
脳神経のフラクタル 木々の骨
ポーズを決めたら 風に答え ....
会社というのは、(まぁ)、ひとりでも出来るわけですが、
多くの会社はふたり以上、いる。いる。いる。
かいしゃ、かいしゃ、かいしゃっ、いや、かぞく、かぞく、かぞくっ、
、(まぁ)、ふた ....
よーよー、ようこそ、おいでくださいました。
さぁさぁ、ぼっちゃん、そこに座って、
ささ、どうぞ。
片時も我の手を離さない小さきぼこ
人を見、知ることも、ままなら ....
美しい自虐と歪な自己愛が、ある。
自己愛は歴史上で最も醜い行為で、自虐は歴史上で最も悲惨な行為だと思う。
どちらも結局、悲しみしか生まない。
自虐と自分に負荷を与えることが違うように
....
忘れないでいようよ
片目をつぶった偽善の素晴らしさ
ひとつだけ飛び抜けて長い小指の爪が
あなたの肌に食い込まないように
小指を丸めてあの手の平を握った
もう夜のことを
やわ ....
粉挽きの風車の家
屋根裏で
ほこりまみれの古い本を読んで
知らない国の知らない言葉を見つけては
お父さんに読み方を教えてもらう少女
小さな窓から覗く世界は
どこまでも草原で
ためしに口笛 ....
溶岩弾の保全
黒く荒々しい岩窟に
白金の清水に
リンガのごとく そそる 巌
私は 黒く痛々しい岩肌に
工作を付のだ
工作を
象嵌の白い石を幽玄にも荒ぶる巌に埋め込む
そ ....
えのぐのあじがする
と、遠ざけられた皿には
白いドレッシングのかかった
シーザーサラダが
盛られたかたちのままだ
野菜も食べないと大きくなれません
と云われて
娘はふくれている
....
私の想いは届かない
どんなに胸を焦がしても
あなたは私に気付かない
あなたの前を行ったり来たり
私は哀れな{ルビ自動人形=オートマタ}
涙さえも流せずに
くるくる踊る道化者
....
シャボン玉のように
自由に、ただ自由に
あちらへプカリ
こちらへプカリ、と
風に身を委ねられるような
全てを信じきることの出来る
白い心を抱いていたことがあった
風の優しい歌う声を聞きな ....
灯油の匂いは嫌いじゃない
あの日からまだそれほど
時が過ぎていないと
気付かせてくれる
あの曲は嫌いじゃないさ
癖のある声を思い出す
そしたらちくりとまた心臓に針一本
穴だらけで ....
脱ぎ捨てた靴下のように
二人分の日常が床に転がったまま
今にも歩き出しそうなのは
きっと逃げ始めた体温のせい
鏡越しに いつのまにか
髪が伸びたあいつに舌を出す
時間なんて残酷で
最後の ....
それは七色に輝く不思議なタマゴ
何が生まれてくるかは分からない
もしも天使が生まれたとしても
育て方を間違えたなら
悪魔の心が宿るかもしれない
もしも悪魔が生まれたとしても ....
疲れた身体を横たえて
ひっそり眠る午後の一時
モノクロームの夢の後
窓辺に花が覗いてた
ここは僕のオアシス
すべての道に繋がる入り口
生きてるという勲章を誇りに
明日 ....
口に含んだあめ玉色の
建物や生き物が
こちらへおいでと
手招きをして誘うから
さぞ 甘い夢を
見られるのだろうと
振り返りもせず
あの子は
駆けていってしまった
あざやかに
裾 ....
みちてゆく時にかけていくかたち
目もあわせられない圧倒的光量が
静謐な夜をペリペリと剥がすと
空が蒼く、色づいていく
日常の目紛しさに溺れそうになりながら
ビルの谷間を靴の音を響 ....
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