もはやそこに音楽はなく
遠雷だけが
Erosの扇をひろげていた
regretの沼にむかって
日常の仮面が剥ぎ取られるとき
根源的 ....
夕暮れのバス停で
鳥になるの、と
呟いたきみの背には
小さく
ほんの小さく、翼が生えていて
ぼくは思わず
溜め息を吐いてしまった
砂時計の砂を飲み込んで
時を止めようとしたことを ....
セミの声を追いかけて
見知らぬ森ん中
麦藁帽子のつば先は
南の方を指していた
虫かごん中はからっぽで
虫取り網を空高く
どんどん奥へと進んで行った
四方八方セミの声
どっちへ進めば ....
070830
大きな声で
欠陥と叫んでみる
完全なものなんて
どこにある
ここにあるなら
見せてみろと
銀色の風船がヘリウムガスに載っかって ....
今日わたしは
はじめて
自分の声を
発したようである
意味はまだない
欠陥である
血管が
血が流れる管
だとしたら
そこがふさがったら
たいへんである
詩どころか
....
格子縞の海を
旅してる
あなたの自転車が
さみしい弧を
描いているのだろう
音がする
鉄柵のむこうから
声のようにかすれては
消えゆくものの
西へ向かう空
魂に似た囁きの
....
泣いてるよ
思いっきり
心から泣いてるよ
枯れた花を拾うあの子も
心では泣いてるのかな
心からきれいって思えば
どんなにしおれた花でもきれいなんだって
心から生きる花を
はちは見捨てな ....
滴がポタリ
雨が降ってきた
新しい命が
又一つ芽吹く
小さいからつい
甘やかし過ぎる位に手をかけ
失敗は許されないから
厳しい教育が出来ない。
大切なもの
失うと二度と
手 ....
スタジアムへ行こう 野球を観に
ルールなんて知らなくていい
メガホン叩いていればいい
踊り踊っていればいい
僕の好きな野球 君と一緒に楽しめればいい
会えなくて辛い夜は ....
雲無しの高い青空に
ひりひりと胸の底が焦がれ
季節外れの山藤は
頭の痛くなるほど
甘い香りを振り撒いて
どこまでも高い蒼穹を見上げて
わたしの存在は拡散してゆく
伸ばした指先はほら
....
私の手の中で、硝子の輝きが、踊る。
とがったとこに月明りを灯し、表面を虹色にして。
ただ、無心になり、月と硝子に、とらわれる。
輝きに恋をする。
月明りが消えるまで、硝子を。
恋心を。
何度 ....
荒んだ感情に とがった心で
向き合えば互いに傷ついていく
しょせん人間はこんなもんだよ
エゴでヒトを傷つけていく
戦のない平和な世界を 望めど叶いそうもない
いつの時代も 戦 ....
07/07/30
不連続な顔を揺らして
新幹線の列車が通る
チラチラと漏れる明かりが
旅情を誘うが
いつまで経っても新幹線と呼称さ ....
与党が歴史的大敗をした日
雷は空に{ルビ皹=ひび}を入れるどころか
あのピカドンのような
世界の全てを一瞬に包む光で
家々の中に身を寄せる私達を震わせた
再び空が真白く光ると ....
南部鉄がチリリン
梅酒を飲んで
うちわを扇ぐ
タマがすり寄る
ヤキトリのお兄さん
今日は疲れてないよ
と言う。
客が少ないのだろう
友だちはお前は
自由だから良いと言う。
....
電話が鳴る
漆黒の闇の中から
それは誰でもない
誰かからの沈黙の暗号
受話器の向う側へ
言葉の無い声を弄る
焦げ臭い私の指先
電話が鳴る
跪いた気怠さの上に
凶器に ....
「さざなぐ海へ」
Runaku Masaki* Zakuroishi* Fujko*Rin Kazanagi
蒼低く岸辺に寄せる夜想曲(ノクターン)傷みをけして、染める ....
「赤い兵児帯」
Musako * Yui Hasuno * Runaku Masaki* kaz * Issey Azusa * Rin Kazanagi
夏祭り心そ ....
犬と往く
散歩に今朝は
虹を見る
暑い
ていうか暑い
夏に鹿児島で観光
無謀
薩摩半島まで行って
池田湖でクルージング
開聞岳を眺めたり
長崎鼻という薩摩半島の最南端も行ったけど
眩しすぎ
暑くてもうどうでもいい ....
犬は閉ざされた窓から外を見上げ
うごめく棕櫚の森に耳をすませていた
そこに勝手な押しつけや創造はなく
素直な発見に頷くまで
あるいは発見がないと悟るまで
心を離すことはないのだろう
犬 ....
なんとなく
名前を忘れたら
気持ちが楽になった
苦しみもなくなって
痛みもなくなって
しがらみもなくなって
名無しも悪くない
まるで自由みたいだなって
思えたのは束の間
....
バスに乗って学校へ行く
車内には誰もいないのに吊革に掴まって真ん中で立っている
乳白色の雲は均等にぴったりと空に張り付いている
ストップし動き出す毎に内臓が揺れる それがすごく心地良い
座椅子 ....
夢という未来にむけ
毎日を
ただがむしゃらに
下を向かずに
ただ前をみて
どんなに貧乏でも
どんなに辛くても
前をみて
笑っている
そんな女の子は
強いと思う
....
ほんとうの幸いはきっと
奈落の底の暗闇に独り立つ
頬のこけたピエロが
無人でゆれる空中ブランコの上に
茫洋とした瞳で仰いだ
プラネタリウムに瞬く
あの{ルビ金星=ヴィーナス}み ....
070730
意外な展開で
刀を入手した
前から欲しいと思っていたが
平和な時代が続いたので
骨董ブームが続いていて
役に立っても立たなく ....
水曜日の4時間目 窓に映る貴女
名前は何というのでせう
クリッとした大きな瞳が印象的なので
「ヒトミ」と 勝手に名付けさせていただきました
しぐさの ひとつひとつに ため息がこぼれます ....
背景に滝を入れて撮られ居り
見知らぬ人との旅の安けさ
惜しみなく冬陽を浴びて青みたる
蓬のつづく海の辺を行く
(和歌山の燈台 日本の最南端)
銀婚の旅と出できし紀州路に
海の景色は ....
町並みは息をひそめているし
プロムナードは息を抜いている
空はカンツォーネを奏でているし
海はレクイエムをうたっている
風は愚痴を吐いているし
光は論理を愛撫している ....
世界中を見たくなり
船を作ることにした
一代目は攫われた
取り戻したときには壊れてた
二代目は勝手に船出した
アメリカで大成功したとかしないとか
三代目は普通にした
見たこと ....
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