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過ぎ去りし
思い出を
風が運ぶ
急ぎ足の
春を乗せて
‐
斜影に射した
春の日差しが
匂い立つ華の香りを
引き立てる
‐
田の畦に咲く
タンポポの
黄色に
命輝 ....
朝焼けは朱く 日暮れは蒼く
染まりたる頬 我には見えず
君が心はあてなくさまよい
消え行く影に我は戸惑う
紡ぐ夢とてかりそめの幻
白き峰にかかる雪すら
死 ....
蒼く染まった心が ね
時々紅く点滅して ね
泣きじゃくる
幼い子供のように
わけもなく
夜の帳の中で ね
あなたが抱きしめてくれて ね
点滅した赤が ね
ゆっくり蒼に戻 ....
氷花咲いて 冷たく
紫色の唇噛んで
凍える手に息を吹きかける
冬の寒さ今は遠く遡る過去
ねむの木そっと
紫の綿毛咲かせ
触れる指先震える葉
夏の暑さ少し緩んで ....
痛む胸の真ん中で
紅い小鳥が叫ぶので
今夜もうるさくて眠れやしない
不規則なリズムで
小躍りしている
僕は起き上がって
小鳥を宥める
あと少しだけ時間をくれ
....