冷たい風、
死者の影に
まとわりつく
あなたのいる限り
無限の光彩輝く限り
渦巻く潮の底、
ひっそり潜む
もの 想う
瞬く星は消え
高く高く、紅色に
明ける空、
百万 ....
「美とは理念の感覚的残照であるのに、人はそう言わない」・ゲーテ
光さす無常の沃野に躍り出る
透明な湖面を割って巌の影
肉の苦と共に生きゆく勇気抱く
最近使い始めた
ホウキのパワーに驚いた
三台も
電気掃除機があるが
文明の利器といっても
どれもこれも欠点だらけだ
まず
三台全部に言えるが
場所ごとに
先端のノズル ....
太陽が輝き
雨が降り注ぐ
この広大な墓地にて、
声を限りに叫んでも
誰にも届かない棺の中
沈黙の荒野を想起し
この砂漠で寝起きする
変拍子で進む旅
くぐもった声が絡み付 ....
くつろいでいるんだな
いつものイートイン、
いつもの濃いめのアイスコーヒー
午前だけ、
朝の薬に病状は落ち着き
顔を上げればガラス越し、
街はいつのまにか
雨に濡れ
傘の黄、黒 ....
祝福の瞬間は、闇に沈み佇む時と共に
この孤独という人生に唐突、到来する
永遠の剔抉、すべて在るものとの共生
若い、老い、病み、自然な必然を生きる過程で
出逢い別れ、また出逢い別 ....
ひそやかに
野辺の一角で
根を張り芽を出し
やがて見事な花咲かせ
遂には色褪せ萎れ枯れていく
密やかな野辺の
一角で出来し消滅し
降り注いだ瞬間、瞬間の
在るもの在るもの、艶やかな ....
ほのかに しずか 迫り来るもの
時間の持続、通り過ぎる人
髪を掻き上げ、白髪落ち
ヴェールに包まれ ただ 在るもの
降り注ぐ瞬間、喋り続ける人
この曇天に、息を継ぐ
どこか ....
眠りについて
夢の世界が
扉を開くまで
さあ今日は
どんな夢を見るのだろう
と
小さな期待に
いつも
ちょっとした幸せを感じている
でも
夢はそんなに甘くはない ....
夜風に紙垂がゆれる
一文字だけの汗
斜影のない自転車を追いかける
金星はいつも金星で
見上げれば笑う檸檬の月
御前三杯酢をと乾く舌から 季節は巡り
....
雪の頂きへと進みます
あなたと隣り合いお茶を飲み
雪壁は凍りつき輝き神が宿るよう
あなたはいつもチーズケーキと紅茶
頂きは遠い途方もなく遠い
あなたは若く微笑みは優しい
ピッケ ....
ぽつんと ひとり
つめたい かぜ
ふいてふきつけ
つーっ と 水
はだをつたわり
したたりおちる
母の腹の底に沈む
母の腹の其処に浮かび
六歳の美奈坊と絡み合 ....
茫洋と
宙に浮く
私の意識が
けだるい身体を
支配する朝、
路面は雨に濡れ
ひかり、
コンビニの前に並んだ
自転車たちの
在る輪郭が
黒く艶めくアスファルトに
浮き立つよう
そ ....
どうしようもねぇな
つながらねぇ
あめはふりつづき
みつからねぇ
死ぬしかないのかな
生きるしかないのかな
かあさん、かあさん
実在が立ち上がる瞬間、
切る、斬る ....
響、響、響
連鎖し連弾され
繋ぐ
この世界の、
次元と次元
響、響、響
路面に濡れた雨の痕跡は、
軒下にて透明を見つめる少年の その存在
世界の、この内で
あ ....
路面が濡れている
静謐な朝
一晩降りしきった
雨の響きに
喚び起こされた
深い歓びと哀しみの輪郭が
街の八百屋の主人を透過し
街のコンビニの店員を抉り
そっと そっと
....
この世に
善などというものは
めったに存在しない
ちょっと
まわりを見ても
酒タバコ、ワクチン、戦争
などなどと
小悪、中悪、大悪の
どこもかしこも
悪だらけ
....
青い空、深く
包み込まれ
清澄な甘露
探しながら
柔らかな、
優しい、
女の抱擁を
受け容れる
生々しい
艶かしい
懐かしい
声に
意識を
明け渡し
旅は続く
休 ....
異邦の人、独り
高曇りの空、歩む
街、穏やか
涼風は吹き抜け
現に馴染んだ者達
群れをなし
秋の甘やかな大気に浸る
異邦の人、独り
平静に包まれ
高曇りの空を歩みながら
....
販売促進事業部のマドンナ辞めてたましぐれ
余興の南京玉すだれ手拍子あわず失敗のあと
糖分摂って飯喰らい明日の予定を気にしつつ
おおきな意味でVUCAの時代にたむけるは
解釈できずに答えは後回し ....
値上げ品目数が
過去最高に
なんて
ニュースがあったので
さっそく
よく買うものの値段を
ネットスーパーで調べてみたら
チョコパイだけが
2割ほど上がっていた
その他 ....
見えるものがある
見えないものがある
意識はどちらにも開かれ
わたしは目醒めながら
じっと耐え見据えている
白い骨、剥き出された肉
灰色にウネル空、歪み伸びる糸杉
無数の肢体が躍る宇 ....
この曇天の大気に
秋の甘やかな匂い
微妙に含まれ漂い
確かな秋という季節の現れが
わたしの意識を鮮明にする
用水路の土手沿いに
赤々と咲き並ぶ
彼岸花は未だ
見い出せず ....
太陽へ 昇っいく
闇に 包まれ
悪夢を 抱え
太陽を 目指す
すべては剥奪され
すべては創造され
恐怖と歓喜、恐怖と歓喜
*
意味を思考を奪われた
あるものアルモノ襲 ....
眼が在り映り凝視し続ける眼に
脳裏の戦場の消えない殺し合いか
眼前の草むらの裸の子供らの激しい絡み合いか
展開され焼き付けられるその光景
草むらの草いきれも
左足にぐるぐる巻かれた包 ....
その年の
名曲たちを知ろうと
ここ数年
紅白歌合戦を見続けているが
なんと
ほとんど心に響くような
名曲には出逢わない
もちろん
古い昭和のヒット曲や
昭和の有名な
....
叫び、裂ける
記憶の奥に佇み
記憶の億を掴み
ただただ、わたしは畏怖する
ただただ、わたしは優しくなる
神々が踊る躍る
頂きの透明な湖面に
内底から、ぽつんとポツンと
涌出する ....
混沌とする現実に、
均衡を欠きそうになりながら
薄氷、噛み砕き
バランス、
ばらんす、
中庸、保ち
太陽を凝視しながら
喜んで溶けて盲いる
限り無く闇に沈み
....
幼子、ちっちゃいね
父親、おっきいね
でも、同じ肉体なんだ
同じ肉体を纏っている
なんでかな?どうしてかな?
可愛い綺麗な成長の渦、
私のこころ驚きに満ち、
髪掻き上げた ....
蛾も蝶も僕の中ではアゲハチョウ
引き分けの喧嘩で帰る赤とんぼ
眠たい正午ダンゴムシいじってる
時計の針がさしている虫刺され
踏んづけた蟻の数だけ怒られる
蜘蛛の巣に絡め取 ....
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