暖かな沈黙が聴こえますか
{ルビ潮=うしお}の満ちるを月だけが知るように
夜の{ルビ静寂=しじま}に時は寛容
語ることなき情熱を
融かして飲めば胸が熱い
出来れば一曲お相手を
....
大きくなりすぎて
行き着く場所が
なくなりました と
くじらが泣いています
昔の友だちが慰めて言いました
くじらくんは、とっても力があるのだから
僕ら虚構船団の原動力に ....
恋=魂の邂逅
愛=魂の融合
なーんて、
書いてた時代もあったっけ
お師匠さんは、
恋=奪う
愛=与える
と、相変わらず見事な回答
ほしい、ほしい、が恋ならば
どうぞ、どう ....
書いては消して
消しては書いて
気分があるはずなのに
言葉は出てこない
絞り出して書いたものは
嘘じみていて
嘘を書くのはいいけれど
詩としての嘘は何か違う
コンクリートとアスファルトの
硬直し冷え切った空気を掻き分け
人混みの喧騒の渦中に呑まれ
肉の花弁が押し開く
様々な異臭を嗅ぎながら
まるく濡れそぼった私の魂、
身を振り絞り振り払い
外 ....
またしても兵庫県知事選挙に関連した話題で
申し訳ないのですが、なんですね、調べてみる
と初代兵庫県知事って伊藤博文だったんですね。
知りませんでした。
それから三島由紀夫(平岡公威)の本籍地が ....
あなた好みの美貌
あなた好みの肢体
あなた好みの声
淑女に見えて淫靡な、あなた好みの性癖
魔は何もかもが
あなた好みです
魔はそういう方を選ぶのです
にっこり笑えば
花の笑み
....
私は、あなたに幸せでいてほしい
暖かなご飯を食べ
よく眠り
まずは健康になってください
喜びのない世界など
ありようがないのです
誰かが言っていました
「私は息をすることさえ嬉し ....
やわらかなものの外側にいると
汚したり壊したりしてしまう
やわらかなものの内側にいきたい
胎児みたいに包まれて護られたい
望む場所に行くには
何をどうすればいいのか
その術を考える ....
今朝はとても冷えるから
立ち食いそば屋に立ち寄って
月見でもしながら喰い温ったまり
そろそろ そろそろと出掛けるか
(お婆さんの雨傘が
眼前でとても低く揺れて居る
顔は傾き僅かに覗き ....
憎めない どう足掻いても 憎めない
駄目かもな… 弱気になるな それが魔だ
ありがとう 出逢ってくれて ありがとう
どうしても 赦す気はないようですね…
だとしても 私は祈り続 ....
消えそうで消えない{ルビ数多=あまた}の古傷が
今夜は特に{ルビ疼=うず}いている
闘いに明け暮れた若き日々
今宵はフラッシュバックに襲われて
モノクロ映画のような夢を観るだろ ....
ギリギリ目標に沿えた
内容はスカスカ
年々吊り上がる目標
本音は
そんなん無理やねん
やってる振りだけ上手くなっていく
上司との面談
業務の成果を
大盛りにして報告する
寒風を浴びながら
カッと眼を見開き
澄んで透きとほるよな
この肉身 冬空の青に曝す
ひろいひろいこの世界の照準に自らを寄り添わせ 、
夜な夜な無機小人の群れ
襲い来て粉砕され埋葬さ ....
木枯らしが街に吹き込んで来て
にぎやかなイルミネーションの饗宴がはじまる
厚着をした早歩きに急ぐ人々のそばを
黄色い大きなランドセルの集団が跳ねまわる
日暮れには
....
祈ったのです
「私は真実が知りたい」と
ありがとうございます
知って良かったです
ありがとう ありがとう ありがとうございます!
全ての存在に
ありがとうございます!
ごめんなさい 追い詰めたのは 私です
ごめんなさい あなたも苦しかったよね
ごめんなさい ごめんなさいとしか言えない
ごめんなさい 心の底から謝ります
ごめんなさい 全ては私の ....
何故、ひとはこんなに淋しいのだろう
最後に孤独を感じたのはいつの日か
もう思い出せない
生き残ることに必死だったから
孤独を感じる暇は無かった
夜になるとホッとした
夜はい ....
道で蹲るひとがいれば
「大丈夫ですか?」
と声をかける
電車やバスで
年配の方や妊婦さんが立っていれば
「どうぞ」
と席を譲る
寂しさや心の傷で
気が狂いそうになってて
心配 ....
白いキャンバスに
不平不満を吐き出して
ただ白が汚れていく
糸一本分でも
現在と繋がる未来を
描けたら
絵となるのに
間借りした住処を転々とし
強い想いを尚一層と強め
空漠を渡っていった独り人、
濃くなる想いに空漠の果て
焦がれる雪峰を終に越え
紺青の宙から木霊伝えば
後に残した子らの脳髄穿ち
忘れ去ら ....
下手な探偵小説読むよりも興味深い魑魅魍魎
の闇世界が立ち現れてきました。
いやね、
兵庫県知事選挙にはまったく関心がなかったんです。
というかわたし、新聞テレビいっさいみないし
週刊誌なども ....
「最近のカローラ、乗り心地良いね」
「あ、これ、メガーヌっていう車です」
出席するだけの会議のあと、家まで送ってもらい、
黄色いルノーを国産車と勘違いしてしまった
そういやあ、ヤリスとプジ ....
寂しい夜には誰かと話をしたい
夜の静かさに気が狂いそう
あなたが青く争っている
言葉を撒き散らしてSOS
助けなど欲しくない
本音と本音の葛藤に
あなたが青く争っている
大善起こりなば大悪きたる
大悪起こりなば大善きたる
何となく分かりました
あなたは
既に悪魔に魂を売り渡したのですか?
わたしが
「あなたは“家なき子”のリュウのようだ。
きみが ....
一粒の{ルビ生命=いのち}が生まれ
光年の彼方からやってきた
柔らかく強靭なその現象は久遠を説き
四苦八苦に囚われない法理を示し
煩悩即菩提を表した
苦の中に楽があり
楽の中に苦がある
....
まず晴れてれば
晴れてるだけでご機嫌
洗濯物を外に干す
雨の日は
雨の音が優しい子守唄に聴こえるからご機嫌
お気に入りの傘を差す
風の日だけはご勘弁だけど
五月の風なら
やっぱりご機嫌 ....
時々体から心が離れてしまう
あり得もしない妄想で上の空
きっと車が突っ込んできても
気づかないまま吹っ飛ばされ
良くて重体悪ければ死が待つ
上の空にはならない方がいい
しかし現実は途轍もな ....
血の羅針盤
切開され
真紅の色彩
滴り落ち
地磁気の狂い
逆流し逆巻き
迎えることとなる
一度ならずの破滅の日を
誰もが知らず誰もが識り
誰もが互いに罵倒し合うなら
乱れ飛 ....
赤トンボ、
ほとんど木枯らしにひとしい、
寒さでアスファルトに不時着した、
晩秋の、
ちいさなヒコーキ、
それでも在りつづける、
そのままの、かたち、
やがて、その透明な羽が、
きわめ ....
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