冷たい手のひらに
冷たい雨を降らせてた

死ぬなんてばかばかしいけれど
生きていくのは
それ以上でもそれ以下でもない
ように思える

ある夜
歓楽街の暗がりで
オンナは濃い化粧で立 ....
街に棲んでいる
近くにコンビニが幾つもある
スーパーマーケットに不自由しないし
学校も揃っているし
結婚式場
病院だってよりどりみどりだ
おまけに葬祭場に
焼き場も遠くない
お寺だって ....
空は灰色、
街行く私の背は屈み
あてどなくさ迷いながら
灰色空から雨、ポツリ
ポツリポツリと降って来て
視界はかすみ歩は鈍り

(今ごろ森では紫陽花の
青白く光る群落が
ゆらんゆらん ....
兎角
私の発声には混濁が付き物だった
息を吸って吐いて
脳みその奥深くをぐるぐるとかき混ぜる作業だった
 
マスクをした状態で
咳やくしゃみをした時の
飛沫が飛ぶ様子を
特殊なカメラで ....
何処かの公衆トイレで誰かの悲鳴が聞こえても
即座に立ち上がりその悲鳴の方角に駆け出せるほど
科学は万能じゃなくて

わたしはナイーブでもないんだ
情報は火炎放射機で焼き払え
地球は宇宙で転 ....
最初は真面目にインターネットサーフィン始めたのにさ
いつの間にかアダルトサイトに夢中になっている
男とオンナのアレするところ動画で見たくなって
ひとりよがりの世界で果てる

一人前の男だった ....
 夜
 少年たちの地平を燃やす
 
 巣箱のあかるみにゆれ
 まぶたを閉じ

 
わたしはわたしであることに倦んでしまい
イートインにてアイスコーヒーを啜る
磨りガラスの向こうを過ぎていく人人人
彼らは何処に行くのだろう
わたしのあずかり知らぬところ
それぞれがそれぞれの ....
僕の日本地図はけっこうゆがんでいる
大陸文化を隔てた極東の地理的条件
喪失するすべもうしなわれた子守歌

僕の世界地図はききなれない地名でみたされ
国際情勢は新聞の活字とTVのアナウンス
 ....
人はいう必ずあると宝島、手繰るそうそうたる言葉たち もう一人のわたしに
もう一人のわたしが語りかける

そんな非現実が何度か起きてしまうと
どちらのわたしも精神病んでしまったぽいのだ

なので
もう一人ともう一人が
一人になって
医者 ....
今夜、懐かしく
灯が点り
生まれたばかりの感情が
せわしくせつなく
揺れている
(遠い故郷を追いかけた
夢見の中に居るように
深い夜は透明な
滴に濡れて更けていく)

 心の底の永 ....
文化包丁で
最低限度の料理に明け暮れる

隣りの旦那さんはまだ若くて高身長
おまけにイケメンときてる
加えて家事まで良くこなす

俺の嫁さんしきりに褒めるから
俺は肩身が狭くなる

 ....

口の中が臭くなってるのは誰だっておんなじ
イケてるオンナもイケてないオトナも
だから口の中清掃するんだよね

眠そうな顔には冷たい水がいい
ついでに洗面台の上の鏡見たら
冴えないおと ....
生き生きと膨張する季節だ
成長の早さに耐えきれず
ひび割れた大地の
隙間を縫うように
溢れ出た無数の命が
すっかり地上を
我が物顔で跋扈していた
それでも空はやっぱり遠いらしく
鳥が仕 ....
1

コックリさんコックリさん

コックリ疲れた
富士川に
投げ捨てられた

10円玉

先の滝壺

また1枚、
積まれては
息をひそめて
待っている

鬼の来る ....
ぎらぎらと陽が照っている
草木が緑に燃えている
世界はゆらゆらと揺れている

折しも二匹の紋白蝶が
絡み交わり輪を描き
白々と視界を過っていく

いったい何処へ行くのだろう?
自ら描 ....
芯から憎まないでいられたら
それでいい
と思った
十四


やっと
人間に参画した気がする

こうなることは
どこかで分かっていた

憎しみすら
もう
愛さずにはいられな ....
全てが終わり
全てを失い
命は保たれ 
風が吹き

この静けさのなか、
この透明のなか、

私は深い井戸の底に居て
寒さと闇に震えながら
一日に一度の来光の
その瞬間を待っている ....
振り向くまで吸って吐くまで行き過ぎるまでこぼれ落ちるまで何本の指がいくつもの「あ」の音の形をした口が消え去ったか。息と思考はきれぎれで今にも崩れ落ちそうで堕ちないと知っていたきみは誰よりもずるかった。 .... 夢の中であそんでいた

筏を組んで川に浮かべた
筏に乗ったら流されてしまった

流されて
そして筏ごと滝つぼに落ちてしまった

なんて夢だ

そんな夢だから
巻き戻してやった
 ....
音の滴、斑点となって飛び跳ね
郷愁、遠い深みから到来する

胸掴む憧れ、未知から溢れ出し
遡行する魂、源頭の水流を浴びる

振動する大地 、脈打つ心臓
  終わることのない命
   終 ....
なんらかの収束あるいは
静かな夜の変拍子

子供達は混沌の外縁でガラス玉と戯れ
老人はじぶんの黒檀の棺を磨き上げる

トロル達は住みなれた谷をはなれ
いつか丘をこえて緑の祭壇にたどり着く ....
一つ首なんで短歌は数えるの命をかけて詠めというのか

止めどなくなみだあふれて頬つたうそんな涙を流してみたい
ことばをひらくとき
ことばよりさきをいくものがある
たえず

観念を突き破り
欲望の先を駆けていく

あり
つづけ
のがれ
つづけ
おいつけない、おいつけない

深い夢見の底 ....
反動の8月
街路のタイルは止んだばかりの通り雨に色を濃くしていた
街路樹の葉の間を縫う緑色の影が爽やかさを感じさせた
路面のタイルに吸われた水に外気の熱は移動し、幾分かの気流を足元に生じさせてい ....
自分を殺して
人を生かしてあげるって言う
犠牲的精神

この過酷な社会に起こる
大人同士のせめぎあい
時には
いじめ合い
いじめられ合う中での
美しく悲しいゆずり
ゆずられる愛
 ....
ソーシャルネットワークの光と闇
ソーシャルネットワークの花火
ソーシャルネットワークの出会いはハリボテ

ソーシャルネットワークで
何するつもり
ソーシャルネットワークでお祭り騒ぎ
いい ....
昨日と何も変わらない
今日が昨日の続きに過ぎないからか
しかし今日が明日に続いてくれるとは
限らない

時間の経過を知りたくて
時計を見る習慣
昨日吐いた息と
今日吸った息

遥か ....
あじさいの
花房揺れる
梅雨の入り

時の静謐
心の寂寥
相携え

うっとり
薮に
踏み込めば

赤々と滴る
薔薇の花

此処にも
季節の快楽
眩めいて

佇む己 ....
田中宏輔さんのおすすめリスト(5216)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夢うつつなり- こたきひ ...自由詩121-7-10
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混濁- 入間しゅ ...自由詩221-7-9
科学と非科学の狭間で- こたきひ ...自由詩221-7-9
インターネットサーフィン- こたきひ ...自由詩421-7-8
絵本- 津煙保存自由詩1*21-7-6
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neo-traceability(新・追跡調査サービス)- 足立らど ...自由詩3*21-7-2
ぎらぎらと、ゆらゆらと- ひだかた ...自由詩621-7-1
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恩寵- ひだかた ...自由詩521-7-1
2秒- 入間しゅ ...自由詩221-6-30
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螺旋- ひだかた ...自由詩521-6-28
夜の変拍子- 梅昆布茶自由詩1121-6-28
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昇る- ゼッケン自由詩121-6-27
自分を殺して- こたきひ ...自由詩321-6-27
ソーシャルネットワーク- こたきひ ...自由詩221-6-27
何も変わらない- こたきひ ...自由詩421-6-27
季節の快楽- ひだかた ...自由詩521-6-26

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