上皿天秤は
待てど暮らせど
いつまでも動いてる

(左右対称に振れ続けてるなら釣り合ってるとみなします)

小学五年生なりに
意地を張っていたつもりはないけど
根負けという成長もありま ....
夢見と現実が交差する
初春の昼下がり
独りの透明なたましいが
時の静謐にいだかれ覚醒する
輝く光の帯に乗り
生まれ来た
あの至聖の場所に至ろうと
麗らかな春の陽射しに眼を見開く

( ....
 執拗にのたくる
蛇のような走査線の裏側から
  黒色に泡立つ粒子の
 ホログラフィックな性夢として
   二台の戦車の幽霊が姿を現わす

 海へ突き出た岬の草地を、蹂躙する鋼鉄のキャ ....
1分の1サイズから始めたはず
なのに今ではスコープゴート

#これでどうだ #短歌 #tanka
Go Go Go and Goes On!糸居五郎もウルフマンジャックも、FENも知らない、活字の中の存在だ、山口のクソ田舎の、しみったれた居住区の夜、ぼくは頭から布団を被り、姉貴のお下がりの黒いラジ .... 空ははるか遠くまで
すみずみまで
青みがかった灰色の空と夜明けのまぶしい空に断ちわかれている
その空をぬりつぶすように地上からはまっ黒い噴煙があがり
ちょうどいま
中に浮かんだ三匹の蜂が地上 ....
どんなに
聡明で謙虚な人間でも

20年近くも身近に
ブリーフケースに収められた

核の発射ボタンなんかがあったら

気づかぬうちに
その魔力のとりことなり

精神状態に
異常 ....
僕はときどき深く潜りこまなければならない自分を抱えている

僕はいつも以上にきみとの距離をはかりがたくなってしまうが

言葉と音符が似ているのならば変換ソフトがあれば良いと想う
つまづいている地球が
プーチン化しないように
大好きなきみのYouTubeを

こころの所在を忘れた者だけが
占有しないように

誰もが過去のプチプチを
潰しているんだもの
 ....
悪魔とお茶を
ある晴れた昼下がり
あなたと出会ったその日に
悪魔とお茶を

わたしは歩き続けていた
まだ暗い山中を
朝の鐘の音が鳴り響き
皆が仕事場へ出掛けた後
ひとりその場に崩れ落 ....
青い空が水晶の塊のように浮かんでいる
難破した砕氷船が沈んで
空のクレヴァスに紡がれる物語
大きな心の屈曲を抱え
帰港すべき場所を探す
青い空を突き抜け
漆黒の宇宙を見出すとき
輝く無数 ....
闇が広がる
殺された光だ
茫漠と冷え切り
意識を占拠する

出て行っては戻って来る
戻って来ては出て行く
真夜中の悪夢
繰り返し繰り返し
穴が開いた虚空
逃走する防空壕
猛スピー ....
誰だって物語を持っている

その証拠にほら
心臓が動いている

摂取する情報の取捨選択
それは物語強化のための摂理

争いの原因はいつも
異なる物語のせい

みんな知らないだけな ....
    孤立したことがない言論人など聞いたことがない。
                     ─室町礼─
     真の言論は表舞台から消されている。
 ....
コロナで
ただでさえ暗い世界が

ウクライナの戦争で

とうとう
とどめを刺されたようだ

プーチン氏は
最初は名君だったのだろうが

今は
そのとりまきが
みなYESマンで ....
哀しく透明な孤独が
身を捩るようにして
この荒野に佇む
彼は永遠に無縁だろう
この世界という謎に包まれ
ひたすら無縁だろう

やがて
青く輝く巨大なこの星が
漆黒の宇宙に呑まれるとき ....
地の底に沈んでいた黒黒とした澱(おり)のようなものが浮かび上がってくる。
おぞましい情念が蜘蛛の糸のような一抹の縁(よすが)を握りしめ。

ずるずると、
地平に引き上げられる。

正義。義 ....
花は
花としての言葉を失い
季節もまた色を失う
渡し損ねた言葉があるように
雨もまた
流れてゆくのだろう

春の窓辺を飾るもの
無言の結露
人見知りの鳥たち
か細い茎の名前の知らな ....
あたたかな
日の光が降り注ぐ
静謐な午後
夢の感触を追いながら
夢の輪郭を確かめながら
眩しく輝く光源に従い
浅い夢見に入っていく

遠い日々、震える記憶
ひとり見つめる
疼く胸の ....
街を這いずり回る
薄汚れた思想を
ひっくり返せば
苔の付いた鰐の腹を晒し
蹴り上げれば
貧弱な翼で羽ばたき
裏通りをヨタヨタ低空飛行した後
暗い巣の奥に引っ込む

  奴らはウザウザ ....
きょう、道を歩いてたら
とつぜん自警団のようなひとから
戦争反対を出せといわれた
あいにく戦争反対を持ち合わせていなかったので
ひどく文句をいわれた
非国民 売国奴 人非人とまで罵られた
 ....
ひらがなやカタカナというのは

本当に偉大な発明だと
つくづく思う

そのもとになったのは
奈良時代を中心に使われていた
万葉仮名らしい

平安時代になってから
仮名が発明されたが ....
乾いた
水の匂い
漂う
この夜陰
窓辺に寄れば
雨は
降っていた

孤独を透明に濡らし

季節は一巡りし
春 
私は感じる、
春の雨

遥かな
空の高みを
ひかりの ....
いつか仙人になりたいと想っていた
仙境で仙女たちと歌舞音曲を尽くし
詩歌を交して樽を飲み尽くすのだ

えっ。それって仙境、、、?
という声もありそうだが

亀仙人も女好きではないか。
 ....
この優しい
光の午後
すべては許され
ひのひかりに弾けて
緩やかな斜面を
ゆっくり転がっていく 

孤独を受け容れ
決して消えない罪を受け止め
独りの魂が
身軽になり
柔かな陽射 ....
空模様に気をとられ
一冊の文庫を置く

──立原道造は
灰が降るように失われてしまった
わたしたちはすでに
持てない

つくられた戦争や
つくられたパンデミックや
つくられた貧 ....
ついこのあいだ
やってきたと思ったら
もうお別れか

さよならなんて
とても言えそうにないな

手を振ったって
今年だけは

誰もあいさつなんて
してくれないと思うよ


 ....
霊性の滴り、夢の場所
貴女は遠く遥かに居て
輝く星辰を仰いでいる
爆発し続ける星辰を
渦巻く宇宙の生動を

  *

ミサイルが飛び交う大地に
今、幼子の血は流れ
幾百もの積み重な ....
薄日の街道を歩いて行く
太陽は見えない
ずっとずっと歩いて行く
薄日の白んだ街道を

堆積した時がまた一時解き放たれる
鳴り響くサイレンのなかで
哀しく蒼白に
踊る子どもたちは
ガラ ....
ぼくに真っ白な本を一冊ください

そこにポンチ絵や日記や駄文を気ままに描くのです

丁寧な装丁は要りませんが季節の押し花なども貼り付けて

グーテンベルク聖書を冒瀆するわけではないのですが ....
田中宏輔さんのおすすめリスト(4098)
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