今日はあちらこちらを彷徨ってみたけれど
やはり此処がいい
恥ずかしくて
恥ずかしくて
此処に舞い戻った
夜毎繰り返す波の騒めき
夜空に降る星たちの囁き
一からやり直せと大 ....
幾何学的な街並み
色付いて
黃の明るみ紫のうねり覆い
その奥に黄金光り輝き圧倒
優しく包まれ街並み人々在り
この世界、幾層幾次元から成り
異様の立ち昇り柔らか異様のヒビキ
深 ....
タイムマシーンに乗って夜に覚醒
ふわり浮かぶ白い頬のその感触
また逢いたい人の柔らかな熱
利他主義の反対、利己主義
エゴを競いエゴを注いで
資本主義、
何が飛び出すか分からないぞ!
....
ポジティブなめりはりつけを受け入れてPCとともに再起動する
初めて食べた妻の肉じゃがは
ジャガイモが溶けてドロドロしてた
味付けが良かったので
ぼくはこれなら食べられる と…
妻の表情は複雑で
泣きそうな眼がしらを湛えていた
最近の肉じゃがは大 ....
風の言葉に誘われながら
月日をかぞえ春を待つ
呪文が解ける若葉の季節
水はぬるくなり
汚れた手のひらを洗い
ソフトクリーム舐めながら
木々の木漏れ日に歌おう
日々の些細な幸せ ....
きみどりどろろ
ながれしたたりおちる
さきにあるもの
ばけものしろろ
しずまるたましいの
もえたつしえんのしかい
したいおきざりばけものしろろ
しんでしえんれいこんのかたち
どろろなが ....
印度の行者が呟いた
ヒマラヤの少年が木立の上で聞いた鬼の歌
{ルビ諸行無常=しょぎょうむじょう} {ルビ是生滅法=ぜしょうめっぽう}…
少年はその続きが聞きたくて
鬼に言った
そ ....
命をかけた病魔を打ち破り
遥かなる壁を越えて
やっと此処までやって来た
秘密の呪文を唱えながら
また明日の壁を打ち破る
決して辛くはないのだ
生老病死は当たり前
毎日が楽しくて ....
きみの瞳は
水晶のように透明で
その頬は少女の面影を残している
ぼくのあやまちで
きみがガラスでぼくを傷つけた夜は遠く
彼方に飛んでいった
愛と憎しみは表裏一体で
その苦しみは理 ....
濃密に暗まる碧天に
久保田くんの顔、
巨大に貼り付き
びっくりする僕に
久保田くんから
十年ぶりに
電話掛かって来て、
オマエの顔 空に貼り付いてるぞ!
と叫んだら、
だ ....
{ルビ一滴=ひとしずく}の涙が
{ルビ渓流=たに}となり
やがて河となって海に溶けてゆく
若かったあの頃はとても純粋で
年が経つほどに灰色になって
ぼくには些細なことが当たり前になった
....
ぺしゃんこ だね
人はいつだって
ぺしゃんこなんだ
なんどもなんども
生きて死んで
また生きて
少しずつ
少しずつ
立ち上がりながら も
やっぱりまだぺしゃんこ だな
うん そ ....
小さな青虫が
葉っぱを虫食いにして
生きてゆくみたいに、
夢を壊して、
優しさを捨てた男と
胸のはだけたドレスの女
ふたりはいつか
美しい蝶になって
この街を、
飛び去りたか ....
今朝出したゴミがそのまま残って
「燃えないゴミは水曜日です」と張り紙がしてあった
水曜日の朝も残ったまま
「今日は水曜日です」
仕方なく持ち帰り部屋の隅に置きっぱなしにしていたら
いつの ....
暗い森に彷徨い
ぼくは大きな林檎を探していた
森の入り口にそそり立つ老木に林檎の在りかを尋ねると
「三丁目の角を右に曲がり百歩あるいたらcafeのランタンに聞けば良い… 名前を聞かれたら決して答 ....
なにかがあるんだよ
人の内には
何かが、
瞑目して
意識の視界に
次々浮かび来る
顔や色彩や木々やら
観入り感じて居るとそう想わざるを得ない
死に絶えない、
ナニカ が
....
「苦役列車」は映画と文庫本で。「やまいだれの歌」は文庫本で。それぞれ読み、鑑賞した。
西村賢太(以下西村氏)の略歴は中学校卒業であり、ずっと日雇い人夫などをし生計を立てていたようである。小説を読 ....
サクリとトーストを{ルビ齧=かじ}り
ベーコンエッグ トマトにレタス アイス珈琲
マヨネーズは欠かせない
これがぼくの朝食だ
ふと…
朝方に見た夢を振り返ってみると
夢の中で夢をみ ....
わたしは耐える、
この肉身の苦を
平然と平静に
ヤバいじゃんとか
想いながらも飄々と。
*
魔と、魔の
間で
均衡保ち
呪われ祝福された
わたしを ....
うっすら映る階段を昇り
傷を癒やしている人たち、
増える段数を数え踊り場にて
震える肉身曝し更に昇らんと
それぞれがそれぞれの重荷を背負いても
怯えるのでもなく打ち解けるのでもな ....
夢の中で夢をみる
ぼくの礼服はスリーピース
着ている人は見ることもない
{ルビ誂=あつ}えてから40年の時を過ぎ
いまもジャストフィットする
鏡に{ルビ映=うつ}るぼくは少し若く見えた
火葬場の職員が骨の ....
帆柱の{ルビ帆布=はんぷ}は風に散り
ボロボロになった海図を胸に
白骨化した船長は錆びた剣を掲げ
地獄から呻くようなかけ声でヨーソロー! と
かけ声を響かせた
白骨の水夫たちは深海魚のように ....
枝々絡ませ絡み合う
裸木の群れ無数無数
暗闇に映え出ては
白銀の異様、
照り輝く
視界に川の水流れ
流麗に透きとほり
ターコイズブルー
その深み溜まりへ
異様の形為す溜まりへ ....
1584年の天正遣欧使節の後、
反カトリック勢力である
ネーデルラント北部7州の独立後、
オランダ東インド会社の設立と
アムステルダム銀行の設立を見たうえで
伊達政宗は支倉常長に命じて
ス ....
コトコトと
ゴボウと牛肉の甘煮を作る
グラスを傾けながら
美味くなれよと
酒気帯び呪文
故人を偲び
独り
骨を拾った帰り道
西陽がとても眩しくて
何も見えない
いっそあの夕陽に向かって
ふたり 空の果てまで行ってしまおうか
何時も一緒に{ルビ詩=うた}を歌っ ....
茫洋と祈っている
あなたの声の
哀しげ透きとほる異様、
覆い包み込む
水の辺
水の辺に
憩う恋人達の
時に時の溶解し、
熱情溢れ流れ
嬉しさ異様な迄
ノイジーにロ ....
パッと在り
ポッと浮かぶ
瞑目すれば
意識の視界に
貴女の顔、
記憶のなかの
誰かに
似ている様で
誰でもない、
初めて出逢う
顔、顔、顔、
貴女は誰?
貴女たちは誰?
....
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