あっち向きこっち向いてよチーバくん
*チーバくんは千葉県のマスコットキャラクター。
いつも城北しか見てないけど池上は城南だから
心の傷なら持ってるよ
塞がらないまま
時間だけ立ってさ
ジクジクと痛みだす夜は
眠れなくなって
阿呆みたいな眼をして暗い天井見上げるのさ
なんて臭い詩書いてるんだ
俺は
歳 ....
俺だって この世知辛い世の中で
余分なものなんて持ってないぜ
たとえ持ってたとしても
あんたに分け与えてやれる
広い心の持ち合わせは
ないんだよ
何だよその眼は
もの欲しそ ....
いとこの子供が
この春から国立大に行くそうだ
理系らしい
現役でだ
ぼくはといったら先日
知能テストを受けたばかり
結果はそろそろ出ると思う
IQも分かるらしい
曽野綾子さんの本を読ん ....
春風にこのヤケの空もってかせたい
脳の湖底へ春がするん
手枕痺れていてもその儘の骨肉
穴が無くとも穴と化す{ルビ貘=ばく}の空
おんがくにすくわれたるたましひよももとせの君君君 ....
桜が満開だ!
あまーいあまーい蜜の味
それも
チェリーの香りいっぱいの
一年ぶりのご馳走に
群がるメジロが
いそがしい
おやこれはもう
あんまり残ってないな
と
....
「流木は言った」
ここまで まるで散文のように 諸国をめぐり歩いてきたが 詩の路地裏には この靴は硬すぎた テクストなど 情感を回る素粒子に過ぎない 詩人は そっと何かを置くだろう それでいいん ....
思いもよらないところがから
血が流れだして初めて自覚しました
あたし
一人前に女になれたわ
たしかに父親は娘の口から聞きました
お父さん、わたし今日お股から血が出たの
びっくりびっ ....
現と擦れて詩が浮かび
境と接して死が浮かぶ
現も境ももう近しく
それなら詩と死と
しとしと濡れて
行ける処まで生きませう
現と境の溶けるまで
背負った重荷を下ろすまで
背を正すこと、背 ....
あなたは今この詩を見つけた
そして
ぼくはあなたの
本当の名前をしらない
暮らしをしらない
好きなものをしらない
困っている事をしらない
大事な人をしらない
信じているものをしらない ....
狭い道を歩いていたら、突然、目の前をふわふわな毛の白猫が横切った。あたかも天の煤を払うかのようにリズミカルに揺れる長い尻尾。戦歴を物語る折れ曲がった長いヒゲ。ジャングル大帝レオのように太くどっしりとし ....
暗黒の森には
暗黒の樹木が蔓延る
暗と明を分けるのは光
光の全く届かないところに
暗黒が蔓延る
暗
暗
暗
と叫びながら
閉じていた眼を開けても
そこな暗黒の坩 ....
うちの母、M理論から
一輪車をこぎはじめた
子供が好きだ
その夜見た夢のなかでは
私は終始眠っていた
死んだように
眠っていた
もしかしたら
眠るように
死んでいたのかも
知れない
ベッドはいつの間にか
凍結していて
私は気持 ....
「耳」
音楽の
靴裏には
かなしみの泥
音楽には
色彩があり
いろはない
雪がまう
いろがほしい
「早計」
この詩は
誰かを嫌な気分にさせることだろう
その事 ....
白く光る田舎の道を
カンカン鳴り響く踏切越えて
海に向かって歩いていた
薫る潮騒、うねる波
空き缶一つ、浜辺に落ちて
わたし独りのたましいが
水平線を覗き込む
遠く船が落ちてい ....
遠い遠い場所
過去とも未来ともつかない時
銀のロケットは宇宙を渡った
ゆく先々には
驚くべき光景の数々があった
じつに多彩な星の世界が
めくるめくように展開していった
銀のロケットは
....
また一夜が明け
光溢れる一日が来たよ
風はそっと穏やかだし
空はぼうと水色だし
街は花の香に包まれて
実に飄々と軽やかに
ステップ踏んで春は行く
おれはのそっと鬱だけれど
六十一回目の ....
捕獲されたとき、かなり暴れたので胸をビームで焼かれ、呼吸がつらい。「大丈夫。あと2~3時間もすれば完全に再生する。治ったら、何が食べたいか?」看護する猫顔の背の低い宇宙人がそう訊いた。俺は【自分で作っ ....
Tシャツと半ズボンが
歩道をあるく
ピンクのワンピースも
一緒にあるく
とっても楽しそうだ
だっていつも
汗をつけられたり
コーヒーをこぼされたり
いやな人間から
....
意識して左を向いてる狐さん
右寄り狸は自然体?かな?
大人になった気がしない
かと言って
子供でもない
何だかよくわからない
思い出せない
昔のことが
ほとんど思い出せない
思い出せないなら
なんで生きてるんだろう
思い出せないのに
....
もうすっかり春になりましたね
今日は風が強いです
咲いたばかりの桜の花が
ゆらゆら大きく揺らいでいます
■□
私は街を周回していた
人波物凄い雑踏だった
(流れに乗り遅れたら、 ....
ここは
いや
ココも
遺跡なんだヨって
たくさんの詩が
歌っている
世界には
あんまり多くの発表会がある
けれども
孤独はいっこう
うまりそ ....
一雨毎に深まりゆく
この春日に佇んで
私は浅く息を継ぐ
虚脱の朝に不安な昼に
剥ぎ取られてしまった色を探し
*
記憶の奥の入学式
通り過ぎてく畑の野草
お母様と手を繋ぎ
....
地球とは叡智を究め滅ぶ星
今日も最期の夢を見ている
感情が死んでいく
論理の下に埋もれて
死んでいく
ニュースは私を否定した
その論理は
私は排除すべきものであると
私は許されないものであると
私を否定した
いつか私が死 ....
「星くず」
しんだらみんな
星くずさ
だからそんなに
泣かないで
「雨」
いま
雨の音を聴いている
雨を書くとは何だろう
雨のもたらす心象(イメージ)を表現したい ....
静けさ 揺れる
春の雨、
光の空から
降り注ぎ
宇宙を回遊する言ノ葉たち
凝集しては時を刻み
思考の流れをこの界へ
屈曲しながら艶やかに
在る物、在る物、造形する
静けさ 奥 ....
雨粒がポタリポタリと落ちるのを
ショッピングモールの四階の暗い駐車場で
一緒に見ていた
やわらかい君の太ももはあたたかかった
じっと雨粒を見つめているその長めの睫毛は
ぼくにとてもよく似てい ....
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