すべてのおすすめ
 

頭がいくつもあるように、想像と解決が繰り返され、
想定していなかった彼が、かつて話したことまで木霊して
意味することを識る

一本で線、
ひとり想いを伝えること

二本で辺、
 ....
夢中になって
崖から落ちてしまうのを
すくってあげる
夢中になって
崖から落ちてしまうのを
すくってほしい
しなる稲穂の
カーブのような腕で
白い、手
やわらかく ....
海岸線に寝ころんで
国の皮膚が破れたところを見ている
ざぶざぶと水が侵入しては
さらさらと砂を溶きほぐして
ありきたりに
去って行ってはまた侵す
起き上がり
波打ち際に立って
まだふれ ....
いくつか
間を置いたあとに
白紙を折りたたみ
コートのポケットにしまう
しまってぼくは
身体の中を思う

朝の中
はじめて
瞳の色や
ふたえ瞼がわかるなら
さし当たりの悲しみより ....
 ニワトリ小屋の扉を開けて
 射し込む朝焼けの光に
 山吹色にかがやく
 あたたかな藁をもちあげ
 あるか
 ないか
 たまごが

 のぞきこむような気持ちで
 布団から起きあがる
 ....
 たまご

 雨の日に
 雲の、目をみはる
 ながれの速さに
 あかされる
 ミルクの皮膜を
 くすりゆびに
 掛けて
 あたたかいのは
 どうして
 どのように
 熱せられた ....
空も高くて
青いから
遠くまで出かけようと
二歩歩くと
三歩目を降ろすところに蟻がいて
踏みたくはないので
停まろうとしたが間に合わず
足を上げて見ると
蟻の腹は空き缶のように潰れてい ....
駅までの道を雨の中歩いていて
改札に入ろうと財布から定期券を出して手に持って
けれど指からすり抜けて濡れた道路に落としてしまって
だから拾おうと僕はしゃがんで
水の流れるアスファルトを爪で引っ ....
海が黒いね
ひび割れているの

それはあの大きなタイヤだけだよ

もうずっと
さっきあなたが
持ち上げて
少しだけ転がすまで
倒れたままだったね

ひび割れるまで

ほら海の ....
1997
ひらいているのか
ひらいてないのか
ラムネの瓶から転がりだした目で
すべての皮膚が内側からはちきれて
剥かれた/剥いた
滲む赤い体で
そのひとつの透明な血袋が
なににも触れな ....
噴水の仕組みがわからないから
それはもうじっと見ているしかできなかった
一定の水が噴水の中にはあって
それがどこかで汲み上げられて
吹き上げられている
そして落ちて回る
それくらいはわかる ....
取り違えられた

色の壁
名前を聞かれて
「青」
と答えてしまう

投げた
配水管の中に
あいまいな
猫が
右目がつぶれてしまって
横たわっている
弧を描いたらしい
血が ....
太陽    なのか?

がのぼったまんまだ

もう ずっと

ぐっしょりと潤んで


乾かして

からからに

ぼくらを

見上げない
滅多にぼくは
ちかごろ

 ....
頭の中につまっているよ
つららのように出来たんだろうねこの
目にうつるものたち
首の後ろがちりちりしてるんだ
太陽にあきらかにされた
急勾配の斜面の野原を
こわれかけているしずくがたくさん ....
いま
{ルビ仄=ほの}明かりの部屋がとても寒くて
ぼくは
コカ・コーラの気が抜けてゆく潮騒の中で
花が開いていくのをじっと見ている
足が冷たく
息の僅かな白さの中に
ちいさな子供だった頃 ....
楽しいのか

いま

楽しい

いま

楽しいとき

うん

楽しい

楽しいよ!

と言って楽しがる
ような楽しさがふと晩ご飯の後なんかにあって
またはそれは昼ご ....
フ と目の前に綿毛が飛んでいたので

ク とつかまえて離して見ると

それはチカリと赤い血の玉で

もう一度握ってはなすと

{ルビ捩=よじ}れてつぶれて菱形のいのちに変わった ....
パンのみにいくるにあらずとパンなしではしんでしまいますよ

数えれば29個も
もっと切ってひらいてつまんでいけばたくさんの
おれを連ねてきたものだなあ

たてに

たてだけにかさねて
 ....
たかいとてもたかいところで
鐘が鳴って
響いてふるえ
始まったんだろ
どんどん共鳴して
音があたるから
どんな形かわかって
反響して
わかってきて
まだ目もひらいてないけど
柔らか ....
{ルビ鈍色=にびいろ}の鉄を見ている

あくまで照り返しでしかない光が

滑って離されて放たれる

今目の前にぎっしりと詰まった木々を越えた

越えてうんざりする



体温よ ....
ブタの貯金箱割って流れ出る沢山の硬貨、ヤニ汚れの{ルビ煤=すす}けた窓がらす越して煤を置き、去り、にした氷みたいな色の光たくさんの硬貨を弾いてなんつぶもなんつぶもうまれて乱反射する光の鋭角、の子供達あ .... 雨滴が窓に流れて

十月の始めの夜

よく揺れる電車

じつはもう雨はやんでいる

急行から乗り換えます

タウン オブ エタニティ ハッピーで

今僕の家は高井戸

巨大 ....
atsuchan69さんの水町綜助さんおすすめリスト(22)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
10年前のヒドラ- 水町綜助自由詩424-6-9
水の言葉、結晶の音- 水町綜助自由詩613-7-13
うつくしい海岸と怪獣- 水町綜助自由詩10*10-5-24
- 水町綜助自由詩309-4-16
北風、太陽_新しい音- 水町綜助自由詩1208-2-13
たまご- 水町綜助自由詩807-12-3
このような世界- 水町綜助自由詩707-8-10
定期券- 水町綜助自由詩13*07-6-15
- 水町綜助自由詩14*07-6-6
黄金週間- 水町綜助自由詩18*07-5-21
噴水の仕組みがわからないから- 水町綜助自由詩17*07-5-21
真夏日- 水町綜助自由詩30*07-5-9
- 水町綜助自由詩24*07-4-17
現象でしかないひかり- 水町綜助自由詩37*07-4-16
花冷え- 水町綜助自由詩35*07-4-5
青空で出張- 水町綜助自由詩18*07-4-2
1997- 水町綜助自由詩27*07-4-1
TOAST- 水町綜助自由詩17*07-3-29
空気見てるみたいに音の中に- 水町綜助自由詩16*07-3-27
果物の匂い- 水町綜助自由詩18*07-3-22
ホームビデオ- 水町綜助自由詩8*07-3-17
きんぎょ- 水町綜助自由詩7*06-11-7

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する