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生きながら祈れ
神はいないのだから
宇宙が終わる
もしくは永遠に終わらない
しかしそれとは無関係に人間は死ぬ
終わりのある私に
終わりのない宇宙に
終わりのある宇宙に ....
綱がある
それは共同宿舎の壁に空いた穴から
霧の中へと消えている
自転車が一台
きしんだ音を振るわせて
綱の上を走っている
ロケットが突き刺さったあの丘は
今日も明日も照らされたまま
火星人の去った夜に
一人泣いているモニタの少女
差し伸べられた手は
もう何万年も前のこと
そんな時からディスプレイで一人
ロケ ....
世界が壊れて
拡散していく私たちはそれを
全身で受け止めた
放射能の雨
あの光の咲く園
大きく息を吸い
鮮烈に燃える火を盗み
走った
走った
恐れるものはなにもないし
明 ....
やがて雨がふり
話はつき
花のひとひら
散るだろう
囁くこともできなかった
想像することは 罪
光でみえないことにして
笑い顔だけ憶えている
足跡が一つ
僕の前の廊下に
ついている。
あまりにも小さく
不気味な足跡
ひょっとすると
僕のお母さんかもしれない
そう思って跡をつける
足跡が一つ
部屋のカーテンの影に
....