すべてのおすすめ
そこには多くの家族がいて
大きな机の上に並べられた
温かいものを食べていた

それぞれが思うことを
なんとなく話して それとなく呑み込めば
喉元は 一晩中潤った

天井の蛍光灯が点滅を ....
母に愛を頂戴と 両手を差し出すと
母は遠い所を見るように 私を見つめる

朝 白い大きなお皿の上に
母の首が置いてあった
寝室の机の上にある手が握っていたのは
((少しでも足しになれば…、 ....
一日中縁側で過ごす人は
陽の目を見るのが少なくなった人だ

何を話すでもなく 寄る猫を追い払うでもなく
牛乳屋を見送って 小学生の登下校に目をやりながら
物干し竿がハンガーごと錆びていくのを ....
{引用=真夜中に時計の秒針胸を刺す丑三つ過ぎても消えないお化け

エアコンが冷房暖房間違える台風前の平熱微熱

忘れたい忘れたいと書くほどに思い出すため「寺山修司」

宛てのない手紙を書く ....
昭和という小さな家族の乗り合わせ
不思議で不可欠な力が運転していく昭和バス
十才半ば、私の春
道路工事の終わった平成通に差し掛かると
祖父の姿は消えていた
草履では歩きにくくなった、と呟いて ....
{引用=ゆれる、ゆれ、たちあがる、あわい、影に、
くるまれた、ままの、「わたし」の、身体は
ゆびさき、から受粉して 髪は緑にながれる

血が赤いという現実を、見捨てて、
血が赤かった ....
母になれないこのままで
あなたに名前を名付けたい
あなたは黒い目玉を輝かせ
きょとんと笑ってくれるでしょうか

母のになれないこのままで
あなたを産んだといってみたい
海のな ....
もう、疲れてしまった。
美しいものは、等しくコトバにできない、ことや、
瞼を瞑ることでしか、思い出せないと言うことを、
眠らない心が捉えてしまったのだ。

夕焼けすら 同じように見え ....
昔 そこに畑があった
住人たちは種を蒔き苗を植え
野菜を作り花を作り 少しばかりの木を植え
土に汗をおとした
笑い声も聞こえた

主が亡くなった畑を 子供は捨てた
未亡人は独 ....
西日に揺れる色褪せたカーテンの隙間から
焔に焼かれた夏の葬列を見送る
背を丸めて折れ下がるだけの向日葵は
昼に立ち止まり、夜に顔を奪われたまま
晩夏を歩む
背骨を晒し腕も手も顔も腐 ....
パソコンのシステム用語の七並べ これ読めますか これ読めますか

独りでも楽しみ方なら知ってます不正アプリの読書コーナー

ネットすら関係なしに生きてます母の身元は世界でシェア

あ ....
お腹から卵を一つ取り出して 私は一つの「し」をつくる
月に向かって 卵を放り投げておくと
月は空で泪目になるころ 「し」をこぼす
私は卵を産むために 屋根裏部屋で猫とじゃれ合い
卵を夜 ....
敵を射ぬく弓と矢、そして強靭な 弦
それは凛々しく張られた頑なな 強い意思
どんなに強く張られた弦でも 名手にかかれば 引き伸ばされ
心身一体となって 矢を放ち的を射ぬく

人を酔わ ....
東京の地下街から 
胸を焦がすような茜空は売ってませんか

そんなことを言ったら 嗤われるだろうが
本当はみんな 自分の町に住む
夕焼け色の切符を手に入れるために
上京しては 行 ....
   ーーーーーーはじめにコトバありきーーーーー
        「ヨハネ伝黙示録 より」




神はコトバにて人間を造った、いや、正確には、人の間の者たちを
それは 私たちのこ ....
夕暮れチャイムの音を 靴底で踏む
冷めた指で掴みたかった夢は
温い毛布の中のちがう体温

斜めに闇を切り裂く車のライトに
いくつもの私の顔が 現れては消されていった

パンプス ....
女の人の持っている鞄が気になってしょうがなかった
遠くへ行けば行くほど 鞄を欲しがる様になっていった
ピンクのショルダー 
黒のハードな合成革に金の鎖のアクセントの物
軽量ダウン地のブ ....
西日の強い秋の日に 
燃え落ちた赤ピーマンの残骸に目をやりながら
駅前のツタヤと惣菜屋へ向かう

ジャーのご飯に合う惣菜を
ツタヤで十代に戻れる私を
選んだはずなのに
コンビ ....
見つめ合う 香水と煙草

出会いと出会いが通過していく、お互いの横目で
記憶を垣間見る 痕

口紅では 押し付けがましい
ネクタイでは 束縛し過ぎる

灰色の街を 太陽が落ち ....
まず、お茶碗を洗いなさい。常識を覚えるのです。
つぎに、旦那のパンツを毎日 洗いなさい。愛を育むのです。
さいごに、幸せだったと言いなさい。約束を守るのです。

はい!
せんせい。せ ....
都会の住宅街の歩道を 年末を迎えようとする空から
心臓に刺さる零度の雨が 濡れ落ち葉にも突き刺さる

若葉だった頃 親木が大切に繁らせた「父」という葉は
厳格ではなく 風が吹けば吹くまま ....
ずぶ濡れのアパートを 飛び出して
たよりない街の たよりない自分から
駆け出して行く

「お前を産んだ途端に、
お母さんの人生は終わってしまったんだ」と、
罵る泣き声のようなもの ....
腕には花の痕
ぬるくなった前頭葉から真昼が滴り
効き目のないエアコンの風が
指先を 揺らしている
デコルテの青白い呼吸が 唇から漏れる
白熱灯の陰り 閉ざした瞼から
上手に笑う あなたが潜 ....
デジタルの文字の数だけ姿見せラインのように近くて遠い

退屈な私たちに夜を置くスマートホンの便利な夜明け

東雲を鎌で研いだ三日月は昨日噛んだ爪の歪さ

山間を染め逝く夕陽の亡骸が蝉 ....
【行方を尋ねないでください。
それは、行方不明になりたかった人、限定で、お願いします】
そんな紙を 寂れた下町の施設に 貼ってあげたい時がある
何の名札も値打ちも持たないということの
 ....
見えないものを見 聞いたことのない歌をうたう
聞いたことのない声を出し 人と関わりたがる

私の目は 饒舌に喋り続け
下半身の纏った嘘を 脱がせようとする

私に口はないが 手はい ....
新しい文明についていけない、老い、ヤラレル、という人々をターゲットに 
マネーゲームは 果てしない

今日も 宅配便の中年が 老婦人が出した百円玉が一枚足りないと
トロクサイ手つきを笑い ....
詩を待つように 私を待つ
たとえばバス停
駆け込み乗車して
時間に運ばれていく人と
置き去りにされる私
発車したバスがベンチから遠ざかるスピードで
私たちの溝はできてゆく

同じ街まで ....
ダンボールがズタズタに切り裂かれて 
ベッドの下に押し込んであった

当然だよね
片付けておいてね、って言ったの、
私だもん

田舎から都会での 新しい暮らしに馴染むために   ....
あなたは 年老いた家の姿を見たことがあるか

台所からは 骨と皮だけになった皮膚の隙間から
食器と血が 毎日滑り落ちて死ぬ音

骸骨のような運転手になった父が
赤信号のまま 車を通 ....
朝焼彩茜色さんの為平 澪さんおすすめリスト(30)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
台所- 為平 澪自由詩1719-3-6
宿題- 為平 澪自由詩1018-12-5
縁側- 為平 澪自由詩1018-12-5
短歌___五首- 為平 澪短歌217-9-17
昭和バス- 為平 澪自由詩617-6-17
五月病- 為平 澪自由詩616-4-24
母になれないこのままで- 為平 澪自由詩816-3-2
喪失- 為平 澪自由詩20*15-10-16
無断投棄- 為平 澪自由詩615-9-24
夏の葬列- 為平 澪自由詩815-9-24
It格差。- 為平 澪短歌415-7-18
屋根裏部屋で「し」を作る- 為平 澪自由詩1115-6-26
目覚めゆく魂- 為平 澪自由詩11*15-4-4
カラスの行方- 為平 澪自由詩17*15-3-15
創世記- 為平 澪自由詩9*15-3-4
靴底- 為平 澪自由詩10*15-3-4
- 為平 澪自由詩9*14-12-21
正体- 為平 澪自由詩12+*14-12-7
香水と煙草- 為平 澪自由詩8*14-12-5
生きてはいけない- 為平 澪自由詩4*14-11-30
濡れ落ち葉- 為平 澪自由詩13+*14-11-26
刺さる雨- 為平 澪自由詩614-10-12
日蝕- 為平 澪自由詩6*14-9-28
夜を置く- 為平 澪短歌5*14-9-28
行方知れずのゆくえ- 為平 澪自由詩7*14-9-28
- 為平 澪自由詩8*14-9-23
おいやられる。- 為平 澪自由詩9*14-9-9
私を待つ- 為平 澪自由詩15*14-9-9
切り裂きジャック- 為平 澪自由詩11*14-8-25
喋るテレビ- 為平 澪自由詩26*14-8-19

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する