愉楽の日々
ただのみきや

光はエロスの舟 
夜の海原を彫り進む
うすべに色の裸婦たち
西風を脱いだり着たり


死は翅を休める蝶 
なだらかな土器の窪みへ
そっと脈でも取るように
その中で葡萄酒が笑う


四次元的パズル
密閉された宇宙
骨になるのも気づかぬままに


――眠り姫には まずは一瞥
お好みなら口づけで目覚めさせよ
そうでなければ素通りを




           《愉楽の日々:2017年1月17日》









自由詩 愉楽の日々 Copyright ただのみきや 2017-02-15 18:59:09縦
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